鈴木あきえさん流「早くして!」の言い換えは?きょうだいげんかのマイルール
鈴木あきえさんの連載コラム、2回目のテーマは「イライラしない子育て」。きょうだいげんかの対処法や子どもに寄り添う声がけなどについて、教えてもらいました。
子どもと一緒にできることを考える
先日、友だちの家に遊びにいったときに子ども部屋を見た息子が「自分の部屋がほしい!」と言いはじめました。今までクッションで仕切って部屋のようにして遊んでいたのですが、きちんと壁がある部屋がほしいと言われて思いついたのが「押し入れDIY」です。
押し入れの中に入っていたものを全部出して、きょうだいそれぞれの部屋をつくりました。上の段を自分の部屋にして下の段にはボールプールのあそび場をつくったり、子どもたちが工夫しながら楽しんでいます。
「部屋がないから無理!」ではなく、子どもと一緒に考えればアイデアはどんどん広がります。わが家には子ども用の部屋がないのでどうしたものかと思っていたのですが、しばらくはこれでいけそうだな…と安心しました。押し入れから出した荷物の整理が大変ですが(笑)。
きょうだいげんかは自分たちで解決してもらう
妹はお兄ちゃんがやっていることをまねしたいし、一緒にやりたい!という気持ちが強く、仲良く遊ぶこともあるけれどけんかもたくさんします。けんかの原因は、「どちらが先に動画をみるか」など、本当にささいなこと なんですよね。
NHK Eテレの『すくすく子育て』の番組の中できょうだいげんかについて、「決して親が裁判官にならないようにね」とアドバイスをもらってから、子どもたちに注意するのではなく「自分たちで解決してね」というスタンスに変えたんです。それから何度か繰り返すうちに、ちゃんと2人で解決に向けて話をするようになりました。
あとは、子どもたちのけんかはなるべく細かく見ないようにする!見ていると、どうしても口を出したくなったりイライラしたり、結果私が介入してお互いヒートアップ…なんてこともあるので、ケガや事故の可能性がない限りは見ないように意識しています。そうすると、私がガミガミ言うよりもスムーズに解決することが多く、ストレスも軽減されました。
子どもの気持ちに寄り添った声がけを心がける
きょうだいげんかの解決も、うまくいくとき・いかないときがあって、 子育てには本当に正解がないな…と思う中で、子どもの心に響くであろう声がけがいくつあります。その言葉をヒントにその時のベストを模索するようにしています。
例えば、朝の支度で早く出かける準備をしたいときに親のペースで「早くして!」と声をかけてしまうと、余計に時間がかかってしまうことが多いです。そもそも親のペースと子どものペースが違うのに、無理やり進めてしまおうとするのが原因なんですよね。
子どもは、遊びの世界から覚めるのに時間がかかるそうです。だから、そんなときは1分でもいいから親が子どもの世界に入ってあげるとスムーズに進むことがあります。子どもがおままごとをしている途中なら、一緒におままごとをしながらその役になりきって「幼稚園に行く時間だわ!」と言って誘導するとか(笑)。
子どもに寄り添った声がけをすることで、遊びの延長で準備に入ってくれることもあるので、時間があるときは実践するようにしています。
子育ては模索の連続
昨日はうまくいった声がけも今日はうまくいかなかったり、本当に子育てには正解がないので夫やママ友に相談したりしながら模索する日々です。
正解がないのだから、うまくいったときはラッキー!くらいの感覚で、模索することも楽しみながら子育てしていきたいですね。
NHKの人気番組『すくすく子育て』とタッグを組んだ子育て本を出版!
「子どもと親のきずなを深めるやさしい声かけ」
定価:1760円
鈴木あきえ、NHK『すくすく子育て』制作班著
発売日:2024年11月07日
出版社:Gakken
<内容紹介>
子育てに強い関心を持つ人気タレント・鈴木あきえと、20年以上続くNHKの人気番組『すくすく子育て』がタッグを組んで提案する、わかりやすくてためになる「子どもへの声かけのコツ」、親子のコミュニケーションスキルが満載の一冊です。
取材/やまさきけいこ