子どもと「どんぐり」を探すときに気を付けてほしいこと。遊び方のコツも
晩秋の公園にはどんぐりやまつぼっくりなど、見つけて楽しめる素材がいっぱい!モンテッソーリ子供の家の教室から、親子で楽しめるどんぐりの探し方や遊び方を紹介します。
「どんぐり目」を育てよう
子どもと一緒にどんぐりを探すときのコツをひとつ。それは、大人が「ほら、どんぐりあったよ!」と先に見つけて子どもに渡さないことです。あるのはわかっているけれど、子どもが自分で見つけることが大切。
このへんにあるかな?探してみよう!
どんぐりが落ちていそうな場所に連れて行って、子どもに自分で探してもらいます。
「見つけた!」「どれどれ?」「わ、いいのを見つけたね!」「まだあるかな?」
そんな会話をしながら、子どもにどんどん見つけてもらいましょう。自分でどんぐりをひとつ見つけた子は、他にもどんどん探せるようになります。
場所を移動して、なるべくいろいろな種類のどんぐりを見つけられると楽しいですね。気がつけばあっというまに袋いっぱいになります。
観察してみよう、分類してみよう!
拾ったどんぐりは、色・大きさ・形など種類別に分けてみましょう。図鑑を見て名前を調べてみるのも楽しいですよ。
軽くて携帯にも便利な「どんぐりハンドブック」はオススメです。絵が大きく載っているので、子どもにもわかりやすいです。
自然物を教材に使うことが多いモンテッソーリの子供の家では、登園の途中で見つけた花や木の実を持ってきてくれる子どももたくさんいます。
園に着くなり図鑑を開いて、どんな名前の植物なのか調べることも。すっかり調べものをするのが癖になっているようです。
今回はスダジイのほかマテバシイ、アラカシ、クヌギを見つけました。
どんぐりでどう遊ぶ?
どんぐりや松ぼっくりを使って何か制作物を作ることができます。これからの時期にはクリスマスリースにするのもすてきですから、家庭でも活用されているかもしれませんね。
2歳くらいの小さな子ども向けには、画用紙にボンドで貼り付けて秋の風景画を作るのも良いですね。
子供の家では、自然物を制作以外にも教具として使うことがあります。いくつか紹介します。
数遊び
1、2、3…など数字に興味が出始める3歳前後の子どもが使う「数字と玉」という教具があります。
カードに書かれた数字を同じだけのおはじき型の玉を並べ「数字」と「量」とを一致させることによって、数の概念を捉えます。本物の教具では玉を使いますが、家庭では玉の代わりにどんぐりを活用するのもいいと思います。
ある程度の大きさで、転がりにくい「マテバシイ」あたりで代用するのがオススメです!
「数字と玉」の具体的な活動方法はこの連載の過去の記事で詳しく紹介していますので、ご参照ください。
秘密袋
指先や手のひらの触感覚を使って物を識別する「秘密袋」という活動があります。秘密袋は、同じものが入っている袋が二つで1セットになっていて、2人の子どもが一袋ずつ持って遊びます。
中には身の回りにあるスプーンやサイコロ、おはじき、洗濯バサミなど形や手触りが違うものがいくつか入っていて、1人の子どもがスプーンを取り出したら、もう1人は同じものを袋の中から探し当てます。
中を覗かず、手だけを袋に入れて使うので「秘密袋」と呼んでいるのですが、2~4歳ごろの子どもが大好きで繰り返し遊びます。
子供の家の秘密袋は時々中身を入れ替えているのですが、どんぐりや松ぼっくり、木の実などを使ってみても楽しいです。「何が入っているかな?」と楽しみながら触ってみましょう!
秘密袋の具体的な使い方はこちらの記事で紹介しています。
どんぐり虫にご用心!
拾ってきたどんぐりは、チョッキリやゾウムシなど虫が食害している場合があります。虫が食べているのに気がつかずに子どもが拾って来ることもありますので、家庭で使う場合には必ずきれいに洗って天日干しにする、もしくは一度冷凍してから使いましょう。