子どもに「自分の部屋が欲しい!」と言われたら。リフォームなしで子ども部屋を作るコツ

子どもに「自分の部屋が欲しい!」と言われたら。リフォームなしで子ども部屋を作るコツ

ぎゅってWebの連載「マルサイ家の食卓」でおなじみ、漫画家・マルサイさんは中3、中1、小4の男児を子育て中。書籍『2LDK5人家族3兄弟 ある日突然、子どもに 「自分の部屋が欲しい!」と言われたら』が2024年2月に出版されました。子ども部屋ができるまでのエピソードについてインタビューした様子をお届けします。

『2LDK5人家族3兄弟 ある日突然、子どもに 「自分の部屋が欲しい!」と言われたら』

『2LDK5人家族3兄弟 ある日突然、子どもに 「自分の部屋が欲しい!」と言われたら』 著者:マルサイ、発行:主婦と生活社

3兄弟の母マルサイさんが、突然二男に言われた「自分の部屋が欲しいんだけど」の言葉を受け、試行錯誤、奮闘した様子を漫画やイラストで詳しく解説。マルサイさんならではの、リアリティあふれる描写が絶妙です。プロの収納カウンセラーさんに教えてもらった、収納用品や収納アイデア、家具の配置などのいろいろな解決策も満載です。

子ども部屋を作るのに苦労したのは〇〇!整理をするときは子どもの確認をとってから

子ども部屋作りで一番苦労したことは?

これまでにない部屋の大改造をするにあたり、物の取捨選択が一番大変でした。子どもが幼少期に製作した作品などが捨てられなくて。整理していたらそれが割と場所をとっていたので画像に残しておくもの、保管しておくものを厳選してコンパクトに収納することを考えるのに苦労しました。

物を整理していく中で一番片付いたものは?

わが家は本類が多くて、特に赤ちゃん向けや幼稚園時代の本などが場所をとっていました。誰も読まないし、小さい頃この絵本読んだよねという思い出のために残していたのもあったので思い切って手放しました。

私が資料として取っておいた雑誌もたくさんあったのですが、今はウェブ上で簡単に探せることもあるので、手放したらスッキリしました。本を占めるスペースが多かったなと。本に支配されている家でしたね(笑)。

取捨選択をするときは、子どもに確認して進める

整理をするときに、子どもたちには「捨てられたくないものは自分のところに確保してね」と伝えました。絵本はそれぞれ思い入れがあったりして、私からしたら「全然読んでないから、いらないよね?」と思っていたのが意外と「これは取っておいて!」というのがあったので、子どもたちの前で許可を得ながら進めました。

あとから「あの本どこだっけ?」と言われても困るので、一緒に見極めれば「いらないって言ったじゃん」で済むので結果的にはスムーズでした。

→マルサイさんのInstagramより。子ども部屋大改造の裏側

子ども部屋を作る前にやっておくべきこと&スペース作りのコツ

子ども部屋を作る前にやっておいた方がいいことは?

私が実際に感じたのは、それぞれ子どものタイプが違うのでその子がどういうタイプの子なのかというのは観察しておくといいのかなと思いました。

例えば子ども部屋の家具を選ぶときに、仕切りがいっぱいあるような棚は片付けること仕分けすることを喜びとするタイプの子には向いているけれど、うちの子みたいにカテゴリー分けして片付けるのが苦痛なタイプには合わないなとか。子どもの性格に見合った家具選び、収納選びをするのは必要ですね。

子どもが服を脱いだ時に、ちゃんと畳んで同じ場所に置く子なのか床に置く子なのか、そういう子どもの行動をみても、この子はすぐこうするクセがあるから床置きのボックスにしよう!など子どもに合わせて用意しやすくなると思います。

あとは子どもに「どういうお部屋にしたい?」とヒアリングしておくことも大事。子どもにも好みがあるので、親の一存で決めるのではなく「こういうお部屋があったらいいな」とか、そういう話をしっかりメモしておくといいですね。

子ども部屋がない家の場合、子どもスペースを作るのにおすすめの空間作りは?

はじめに子どものスペースを決めて無印良品のパルプボードボックスに子どもの物を収納し、そこには大人の家具を置かないようにしていました。子ども部屋がない家だったら、将来的にこのスペースは子ども部屋にしようという場所をあらかじめ決めておくと、模様替えなどもしやすくなります。

書籍では空間を仕切る方法についても紹介

未就学児のスペースの作り方のコツがあれば教えてください

子どもの動線を考えて、おもちゃはすぐ出せて片付けられる場所を決めるなど、子どもが自分でできる仕組みづくりを幼少期からやっておくと片付けができる子になるのかなと思います。

幼稚園や保育園の教室を見ていても、子どもが動きやすい配置になっていたりするので、そういうのを参考にするのもいいですね。わが家は図書館の子どもスペースをイメージして部屋づくりをしていました。

幼稚園や小学校に入るタイミングで子ども部屋を作る家庭も多いと思いますが、いきなり収納道具を買ってしまうと落書きされたりするので、初めはお試しで紙袋やスニーカーが入っていた箱を使って子どもに自分で片付ける練習をさせてあげるのもいいのではと思います。

マルサイさんのイチオシスペース「ファミリーライブラリー」

ファミリーライブラリーを作って良かったことは?

長男と次男の部屋になっているところに本棚があったのですが、そこが2人のエリアになっていたので3男が読みたい本を取りに行くとお兄ちゃんたちが「入ってくるな!」と怒るんですよ。

あとは本をリビングで読んで置いて、また新しい本を持ってきてリビングにどんどん本が溜まって片付けるのも手間だったので、リビングにファミリーライブラリーを作りました。

本が散らばらなくなったし、本を整理してカテゴリーに分けたので戻す場所が決まって、子どもたちも片付けやすくなったのはよかったですね。暇な人が来て、本棚を眺めて「これを読むか」みたいなスタイルが図書館のようで気に入っています。子どもたちが本を読む機会も増えました。

収納で取り入れてよかった!と思う方法があれば教えてください

今回は収納のプロの方にアドバイスしていただき、自分では絶対に思いつかないアイデアが出てくるのでとても参考になりました。その中でも長男・次男の部屋を大きい棚で仕切るという発想には驚きました。

大きい家具を入れることに私はずっと抵抗感があったのですが、棚を入れたことでそれぞれのエリアがしっかり分かれたのでよかったなと思います。

自分の居場所ができて変わった!子どもたちの変化

子ども部屋を作ってみてよかったことを教えてください

とにかくケンカが減りました!自分の居場所ができて、干渉されずに好きなことに没頭できるようになったというのがあり、落ち着くようになりましたね。 

親も子どもがYouTubeを見ていると気になって「なにを見ているの?」と声を掛けたりしていましたが部屋ができたら、子どもたちが何をしているのかわからないんですよね。それはきっと中学生の男の子にはいい距離感なのかなと。

子どもたちのエリアができて、そこに親が立ち入るときもちゃんと遠慮が生まれてプライバシーも確保される。親だから子どものプライバシーにずかずか入っていい訳ではないので、その意識も私の中でしっかりできました。 

子ども同士でも相手のテリトリーに入るときは、ちゃんと一声かけるんですよね。部屋にあるものを勝手に取らないとか相手を尊重する関係性ができました。母エリアに来る時も 「お母ちゃんちょっといい?」と声掛けるようになって、ちゃんとお母ちゃんはいま休憩しているなとか考えるようになって、間取りだけでこんなに意識が変わるなんて不思議だなと思いました。

マルサイさんご自身のスペース

子どもの成長に合わせて変化していく部屋作り

「子ども部屋が欲しい!」と言われたときに、初めはリフォームをしてリビングに部屋を作ろうと思っていました。でも今回、実際にはリフォームをせずに子ども部屋を大改造できました。このマンションを決めたときにリビングが広く窓も大きくて開放感があるところが気に入っていたので、今は「リフォームをしなくてよかったね」と夫と話しています。これからも子どもたちの成長や環境に合わせて、アレンジしながら子どもの空間を作っていきたいと思います。

お話を聞いたのは

マルサイさんの画像

マルサイさん

エッセイ漫画家で三兄弟の母。Instagramのフォロワーは11万人超。著者に『男子が3人います。』(大和書房)、『主婦力ゼロからのやってみた家事』(大和書房)、『40代からの心と体を整えるゆるランニング』(エムディエムコーポレーション)他。書籍、雑誌、web等で活躍。ぎゅってWebでは日々の食事にまつわる漫画を展開している。ぎゅってWeb連載「マルサイ家の食卓」はこちらから

〈文/やまさきけいこ〉

【プレゼント】『2LDK5人家族3兄弟 ある日突然、子どもに 「自分の部屋が欲しい!」と言われたら』を抽選で6人に

記事を読んでくれたあなたにうれしいお知らせ。この記事で紹介した『2LDK5人家族3兄弟 ある日突然、子どもに 「自分の部屋が欲しい!」と言われたら』を抽選で6人にプレゼントします。ふるってご応募ください。

応募を締め切りました
ありがとうございました

リンク一覧

ライター

&あんふぁん編集部&あんふぁん編集部の画像

&あんふぁん編集部 &あんふぁん編集部

「子育ての迷いに、頼れるコンパスを。」子育て中のママ・パパの気持ちを楽にする記事を発信中。未就学児〜小学生を子育て中の現役ママ・パパも多い編集部です。

学び・遊び・教育:新着記事

電子書籍

幼稚園児とママ・パパの情報誌

親子の保育園生活を応援する情報誌