七五三の着物をホームクリーニングしてみた!洗い方と注意点まとめ
もうすぐ七五三ですね。みなさんの七五三の思い出はなんですか? 私は、朝早く母親に美容院に連れてってもらいドキドキしながらキレイな着物を着せてもらったこと。そして、その時初めて髪をアップにしてもらい、お化粧をしてもらってすごくうれしかったことです。
昨年、長女が七五三の時の話です。母が私が着た着物をとっておいてくれて感動しました。しかしなんだか埃っぽい…。ママ友に「クリーニング屋さんに持って行くのとは大変そうだし、お金もかけたくないなぁ」と話したら、「おしゃれ着用の洗剤で自分で洗ってみれば?」とアドバイスしてくれました。
私は自分で洗うなんて考えたこともなかったので、とても衝撃を受けました。それととももに「娘が着る着物を自分でお手入れしたい」という思いが生まれ、自分で洗ってみることに決めました。
正絹の着物を洗濯機で洗濯
着物の生地は大きく分けると絹、木綿、麻、ウール、ポリエステルの5種類です。
絹以外の着物に関しては大半の場合はネットに入れて洗濯機または手洗いなど水洗いができます。
しかし絹の着物を洗うとなるとかなり躊躇しました。そこで、まずメリット、デメリットを考えました。
自宅で洗うメリット
・ローコスト
※近所のクリーニング店に問い合わせたところ、正絹の着物の丸洗い(仕立て上がりをそのまま洗う)が4400円(税込み)、洗張(着物をいったんほどいて水洗いした後糊付けしてシワを伸ばしながら乾かしていく方法)が1万3200円(税込み)
・好きなときに洗える
・店舗へ持って行ったり配送したりなどの手間がない
・短時間
自宅で洗うデメリット
・縮む可能性
・生地が傷んだりほつれたりする可能性
・色落ち、変色の可能性
・着心地が悪くなる可能性
・水に濡れた時に発生する着物のにおい
インターネットで調べてみると(※1)、デメリットに感じたものはクリアできそうだったので、思い切って洗うことにしました。
洗い方と注意点
洗い方
1. 畳んで洗濯用のネットに入れ、洗濯機に入れる
2. 絹も洗える洗濯用洗剤を入れ、洗濯機の「おしゃれ着洗い」ボタンを押して洗濯
3. 脱水が終わったらすぐに当て布をあてアイロンをかける
4. アイロンがかけ終わったら、衣紋掛け(えもんかけ)にかけ水分をとばす
注意した点
・着物を乾かす際、日焼けや変色しないよう、風通しのよい日陰で干し、直射日光を避ける
・普通のハンガーだと着物がかけづらく、型崩れの心配があるので「衣紋掛け」で乾かす
※「衣紋掛け」がない場合は、100円均一のスライドバスタオルハンガーや普通のハンガーに突っ張り棒をヘアゴムを取り付けたもので代用できます。
自宅での洗濯できあがり!
着物のお手入れは、洗濯からアイロンがけまでトータルで2時間くらいで終わりました。
その中で、苦労したのはアイロンがけです。裏地のついた袷(あわせ)という着物なので着物と裏地がずれないように気をつけてかけました。
焦がしたりしないか終始ドキドキでしたが無事かけ終わり、刺繍部分を除いてすべてアイロンをかけました。
ニオイ
心配していたニオイは子ども用でサイズが小さいせいかほとんど気になりませんでした。
縮み
身丈(肩から裾まで): 122cm → 121cm(-1cm)
裄(肩幅+袖幅) : 48cm → 48cm(変化なし)
袖丈 :73.5cm → 73cm(-0.5cm)
前幅 : 18cm → 18cm(変化なし)
洗う前と洗った後で採寸してみたところ、身丈と袖丈は少し縮みましたが、娘が着る分には何の問題もありませんでした。
自分で洗って大満足!
アイロンは約1時間かかり、気を遣いましたが、それ以外は手間がかからず簡単に洗うことができ、自分でお手入れして良かったと大満足しています。写真ではわかりづらいですが、全体の色のトーンがクリアになり、やさしい手触りになりました。
長女もきれいになった着物を大喜びで着てくれたので、私の七五三のステキな思い出がまたひとつ増えました。2年後の次女の七五三の時にも私が洗ってあげたいなと思っていまます。
絹の着物でも自分でお手入れできるので参考にしてほしいと思い記事にしましたが、刺繍やシミなど不安に感じた場合は専門家に相談することをおおすすめします。
絹の帯揚げやダメになっても諦めがつく着物があったら、そちらで試してみてからでもよいかもしれません。
たくさんの人が思い出の着物を、末永く着ていけますように。
■参考(※1)
- リンク一覧