ますます重要性が高まっている【算数】苦手な子ども代表4タイプとその対策はコレ!

ますます重要性が高まっている【算数】苦手な子ども代表4タイプとその対策はコレ!

連載「幸せになる算数」でもおなじみの算数教材・RISU Japanですが、今回はサイトのリニューアルを記念して、今木社長に突撃インタビュー。気になる昨今の教育の流れや、算数ギライを克服するためのコツを教えていただきました。

 

年々重要性の増している算数、あの時やっておけばと後悔しないために

最近では、ITやAIの発展に伴って、算数や数学の重要性がどんどん増しています。理系の分野で仕事をしたいなら、算数(数学)は避けて通れないのは当然ですが、それだけでなく文系でも統計的なデータを読めるかどうかなど、その必要性が増しているのです。 
ひと昔前は、“男は理系、女は文系”なんて言われていた時代もありましたが、今や「リケジョ」は就職でもさまざまなチャンスが広がっており、研究職の女性は優遇されるので、女の子にこそおすすめの教科とも言えるでしょう。

大学受験でも、「文系に進めば数学は不要」でしたが、今ではそんなこと言っていられなくなってきました。例えば、早稲田大学の政経学部、ここは文系の中でもトップクラスの大学ですが、今では数学が必須科目に加わっているのです。この早稲田の決断により、他の大学へも波紋が広まり、特にこの数年は、どの大学も数学へのウェイトを高める傾向が見られるようになりました。
算数が他の科目と決定的に違うのは、「積み上げの教科」だということです。小学校低学年のうちに基礎をしっかり固めないと、後々大きな苦労をすることになります。例えば、足し算、引き算、掛け算、割り算ができないと、その後の四則演算なんてできませんよね。

低学年で簡単な計算や基本的な概念ができていないと、学年が上がるにつれて、どんどん難しくなる問題についていけなくなってしまう。例えば、小3ぐらいでつまずいてしまうと、そこから先の複雑な問題は全く手に負えなくなる、なんてケースが数多く見られます。

つまり、算数や数学が苦手だと、お子さんの将来の選択肢がどんどん狭くなってしまうリスクがあるのです。ですから、これからの時代、男の子も女の子も関係なく、算数をしっかり学んでおくことが益々重要です。全員に必須とは言いませんが、このことを保護者が知っているのと知らないのとでは違いますよね。

算数は積み上げの教科。低学年のうちに取りこぼしを作らないこと!

私がよく言うのは、子どもがどこでつまずいているかを早い段階で見つけて、できるだけ早く修正してあげることが大事だということです。低学年のうちにしっかり基礎を身につけておかないと、後から取り返すのは本当に大変です。小6になってから、小3の教科書を引っ張り出してくるのは、親も子も精神的に難しいですよね。

ですから、算数は、取りこぼしがないように、早めに親がサポートしてあげることが鍵なのです。

子どもの苦手はどこにある?を把握しよう

子どもが算数のテストで「70点」を取ってきたとして、残りの30点は、何ができていなかったのか、答えられますか?

算数が苦手な子どもには、いくつかの特徴があります。それを把握して、どう対処するかを考えることが大切です。まず、子どもが「何が苦手なのか?」をしっかり見極めることがポイントです。例えば、文章問題が苦手なのか、計算ミスが多いのか、図形の理解が苦手なのか、単位が覚えられないのか。まずは、子どもの苦手ポイントを知ることで、効果的な対策が取れるようになります。

算数が苦手な子どもの代表4タイプとその対策

算数が苦手な子どもによく見られる4つのタイプとその対策を紹介します。

文章問題が苦手な子ども
文章問題が苦手な子どもは、実は文章をしっかり読んでいないことが多いです。算数の文章問題は国語力が必要とされるわけではありませんが、問題文をちゃんと理解していないと、答えを導き出すことができません。まずは、音読させて文章を理解する練習をさせることが大切です。親が一緒に読んであげて、「何が聞かれているのか?」を確認させると効果的です。
 
 ・計算ミスが多い子ども
計算ミスが多い子は、スピードを優先してしまっていることが多いです。この場合、検算を習慣化することが必要です。数学が得意な人ほど検算をしています。自分が解いた答えをもう一度見直すということを習慣にすることで、ミスを減らすことができます。また、概算を使って「大体このくらいの答えになるはず」と予測を立てることで、計算ミスに気づきやすくなります。親が「ちゃんと見直した?」と声をかけるのも効果的です。
 
図形が苦手な子ども
図形が苦手な子どもには、実際に積み木やブロックなどの立体物を使って、目で見て触れて理解させるのが効果的です。図形は頭の中でイメージする力が必要なので、実物を使って視覚的に理解させることがポイントです。積み木を使って「これが立方体だよ」「ここが底面だよ」と具体的に説明してあげると、図形に対する理解が深まります。

単位が苦手な子ども
単位が苦手な子どもには、とにかく正確に暗記させるしかありません。例えば、1kmが何mか、1dLが何Lかなど、正確に覚えていないと計算することができません。単位と位をセットで覚えさせることも大切です。また、日常生活で実際に使う単位(例えば、買い物での重さや料理の量など)を意識して教えることで、より現実的に理解させることができます。お風呂に貼れるポスターの活用なども有効です。

数学が好きになるには?日常の中で算数的な概念を育てよう

算数をただ勉強として捉えるのではなく、日常生活の中で活かせるスキルとして教えていくと有効だと思います。例えば、万歩計を使って「今日は何歩歩いた?」と聞いたり、買い物の際に合計金額を一緒に計算したりすることで、算数を楽しく学ぶことができます。
 
さらに、子どもが好きな活動に算数を関連付けることも有効です。例えば、私は天体に興味があったので、「何光年離れた星があるか?」を考えたりする中で大きな数字を学びましたが、料理が好きな子には「何グラムの材料が必要か?」を計算させるなど、その子の趣味や興味と結びつけて算数を教えると、自然と算数に対する苦手意識がなくなると思います。

算数は、実は日常生活と密接に関わっている教科なので、保護者が意識して算数的な考え方を育てていくことで、子どもは自然と算数を楽しむようになるはずです。ぜひ、心掛けて生活してみましょう!


取材・文/田口まさ美(Starflower inc.)

ナビゲーター

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担当カテゴリー

学び・遊び・教育

算数教材「RISU」代表取締役 今木智隆

RISU Japan株式会社代表取締役。京都大学大学院エネルギー科学研究科修了後、ユーザー行動調査・デジタルマーケティング専門特化型コンサルティングファームの株式会社beBitに入社。金融、消費財、小売流通領域クライアント等にコンサルティングサービスを提供し、2012年より同社国内コンサルティングサービス統括責任者に就任。2014年、RISU Japan株式会社を設立。タブレットを利用した小学生の算数の学習教材で、延べ30億件のデータを収集し、より学習効果の高いカリキュラムや指導法を考案。国内はもちろん、シリコンバレーのハイレベルなアフタースクール等からも算数やAIの基礎を学びたいとオファーが殺到している。

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