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夏休みの宿題! 小学校1年生の作文にてんてこまい
勉強好きを育てるツボ
さあ、小学生になってはじめての夏休みがやってきますよ~。
プールに海に山にキャンプ!
家族で温泉旅行、はじめての海外旅行、体験合宿などなど 盛りだくさんですよね~。
もちろん!学校の宿題ちゃんとありますよね。
「意外と少なさそうなのでちょっと安心かも」と思っていませんか?
観察絵日記、自由研究または工作、感想文や夏休みのできごとを書く作文など、量は少なめかもしれませんが、それをやりきるのが、まあたいへん!
とくにママたちを悩ませるのが「感想文」「作文」でしょう。
先輩ママたちも…・「ひらがなをやっと書けるようになった子供に、文章を書かせるのはほんとに大変!至難のわざ!」(小学3年生ママ)
・「800文字の作文を書くのに、1週間もかかりました。ほんとにつかれました」(小学校2年生のママ)
・「こんなに作文を書かせるのが大変だなんて、信じられませんでしたが。これが小学1年生の洗礼なんですね。夏休みが終わる前に、作文教室に通わせることにしました。」(小学2年生ママ)
・「作文のテーマだけを相談するのではダメでした。手取り足取りというのはこういうことをいうのだと、実感!もうへとへとで有給をたくさん使いました~涙」(小学2年生ママ)
と、たいへん苦労をされています。
ところで、1年生が書けない理由はどこにあるのでしょう。
(1) 作文がなんのかわからない
(2) 書きたいテーマがない
(3) どんな風に書くのがわからない
主な理由がこのあたりだと思います。こくごの本の監修者に伺ってみたところ。
「ほとんどの小学1年生は、自分たちの行動や気持ちを文章にするという習慣がないと思います。まだ、ひらががなを1字ずつ習っているところへきて、文章を書くのはほんとうにむずかしいでしょう。
学校側が1年生に作文をかかせる目的は、『自分の考えをまとめさせる』『夏休みの楽しい思い出を思い起こさせる』ところにあります。
じつのところ、1年生の作文は『書く』ことよりも『読む』ことに注力しています。読んで内容を理解できる作文は正しく書かれている作文だからです。
ですから、上手に書けなくても大丈夫!」
●自分で考えたり
●考えたことを「ぼくは おとうさんといっしょに うみでおよいでたのしかったです」と単純な文章にしてみたり
●夏休みの出来事を思い出したり
まずは、それでいいんです!
行動したことを考えて、印象に残ったことを文章にしてみる。
その試みが作文のはじめの一歩なんですね。
では、小学1年生の作文を上手に書くコツをお教えしましょう!
(1) テーマは1つにしぼる
例:おばあちゃんの家で過ごしたこと。ではなく
おばあちゃんの家で食べたトウモロコシのこと。
おばあちゃんの家の古いお風呂のこと。
神社の夏まつりで食べたもの
など、1つだけを選んでください。
(2) 自分の行動を1つ1つ思い起こす。
体験を書くとストーリー性が生まれます。
(3) 気持ちを書く
そのときにどう思ったのかをたくさん入れてください。
親近感が増します。
(4) 「 」つきのセリフを書く。
セリフのほかには音もいれるといいでしょう。
「ガッチャーン!」「ポタポタポタ」などの擬音を入れると臨場感が出ます。
(5) 感想文を書く場合は、読んだ本の中で気に入った部分がどこだったかをお子さんと一緒にはなしあいましょう。
小学1年生では気づかないことのほうが多いので、気づかせてあげるような質問をするといいですよ。
それだけで良いので、文章にいれてください。
「て」「に」「を」「は」の使い方がまちがっていたらやさしく教えましょう。
またまた言います!「けっして、叱らないでください!」
作文がどうして書けないのか?と責めないでください!
作文には、書いたときの気持ちがうつります。
最後に、小学1年生が作文を書くと、ママたちが思ったよりもずっと時間がかかります。それは、はじめて書く長文なので、当然です。
はじめて歩いたときにいきなり走りませんよね。10歩、進んだだけでも大喜びで嬉しかったですよね。作文もそれと同じです。
少しずつ少しずつなんです。
どうか、お子さんと一緒にはじめての作文体験をたのしんでください。
この夏は、お子さんの成長がきっと見られますよ。
いしびき きょうこ
書籍・雑誌の編集者であり、編集者・知育アドバイザー。絵本をはじめ、子育て、知育、教育、学習など、乳幼児から親向けの雑誌や書籍の企画編集に携わる。また、知育アドバイザーとして幼児向けデジタルコンテンツ、幼児教室のカリキュラムづくり、キャラクタープロデュースも行う。学研教室、小学館ドラネットキッズデジタル学習システム、ベビーザらス会員向けおよび全国の産婦人科向け情報誌『babyco』プロデュースと企画編集やNHK「みんなのうた」イラストディレクション、NHK「みんなのうた ありがとうグラスホッパー!」舞台のキャラクターデザイン、及び ビジュアルデザインディレクションと幅広く活躍中。