朝の支度をしないわが子が激変!自分でできる子になった方法とは
「うちの子はもうすぐ小学生なのに、朝の準備が全然進まなくて毎朝イライラします」
私が担当している子育て相談に、年長の子をもつママからこのようなお悩みが届きました。小学校入学に向けて少しずつ自分のことは自分でしてほしいのに、親に言われてもダラダラするばかり…。そんな姿を目の当たりにすると、心配になってしまいますよね。でも大丈夫! その後、そのお子さんは自分から朝の支度ができるようになりました。今回は、相談者が実践し、子どもが自分で朝の支度ができるようになった方法をお伝えします。
親が指示や命令をしていませんか?子どもの力を信じてみよう
年長にもなると、園で必要な朝の支度や持ち物などは自分でもわかっているはずです。それなのに自分から動こうとしないのは、もしかしたら親の指示や命令が原因かもしれません。
やる気を奪う指示や命令
園では最高学年の年長さん。先生や年下の子どもたちから頼られる存在です。それなのに、お家ではやることを1から10まで指示されてしまっては、子どももやる気をなくしてしまいます。「わかってるよ!」「今やろうと思ってたのに!」と反抗心も生まれてしまうかもしれません。
そのため指示や命令をやめて、子どもの力を信じて、「自分でできる人」として扱うことが大切です。もし今指示や命令の言葉をかけて朝の支度をさせるのが毎日の習慣になってしまっているのなら、子どもが自分の意思で動ける環境を整え、自分から動き出すのを待てるようになるといいですね。
子どもが自分から朝の支度ができる環境作り
子どもは、朝の支度でやること自体はわかっていても、「あとどれくらい時間がかかるか」「あと何分で出発か」というところまではわかっていないことも。見通しを持って行動しやすいような環境作りをしましょう。
やることを リスト化して見えるところに貼っておく
顔を洗う、朝ごはん、歯磨き、トイレ、荷物の用意、着替えなど、朝の支度はやることがたくさんあります。リスト化して見やすいところに貼っておくなどすると、あとどれくらいやることがあるのか子ども自身が把握しやすく時間配分をしやすくなります。
時計にマークをつけていつまでにやるのか明確に
親は時間がないと焦っていても、子どもは時間の感覚が身についていなくて、のんびりしてしまうことも。準備を終わらせたい時刻を知らせるため、時計の数字にマークをつけておくとわかりやすくなります。その時間を目指して朝の支度を進めることができます。
子どもが自分から朝の支度をしようと思える声かけ
子どもが自分から動かない時、ぼんやりしている時、遊んでしまう時などは、指示や命令ではない「質問」の声かけをしてみましょう。
「なにからやる?」など、質問して子どもに選ばせる
子どもがこれからやるつもりでいることを前提に質問をします。ることリストを一緒に見ながら「今日はなにからやるの?」と聞いてみましょう。子どもは自分で選んで決めたことなら、嫌がらずに取り組めます。
「あと何分でできそう?」できると信じて聞く
なかなか動こうとしない時も、「これからやるんだよね」と期待を込めて「あと何分でできそう?」と聞いてみましょう。すると子どもは「時計の針が5になったらやるよ」などと自分で決めることができます。明らかに間に合いそうになければ、やることリストを見ながらそれでは間に合わないことを一緒に確認しましょう。
ママと競争!→ママも身支度を進める
どうしても朝の支度へのやる気が起きない時には、「ママと競争すること」もおすすめです。子どもは競争が大好きなので、あっという間に終わらせます。そばで見守らなくてもいいので、ママも自分の支度を進められて一石二鳥です。
親が子どもにポジティブなイメージを持つことが大切
子どもの意思を尊重したら朝のイライラが激減!
この方法で相談者のお子さんはガラリと朝の様子が変わったそうです。その子が朝の支度をしなかったのは、朝一番は長く習っているサッカーの練習をしたいと思っていたからだったこともわかりました。でもママとしては朝の支度に時間がかかるのだから、先に支度をしてほしいと考え、起きてたらまず支度を始めるよう二人で決めたそうです。
相談後、時計のマークや、やることリストを活用するとともに、子どもの意見を取り入れ、まずサッカーの練習をさせるようにしたら、自分の決めた時間には支度を始め、あっという間に終わらせるようになったとのこと。
手が止まってしまう時も、注意したり叱ったりしなくても、質問をするだけで動いてくれるようになり、親子ともに朝のイライラが激減したそうです。「自分でできないと思い込んでいたけれど、心配する必要なかったと気づきました。安心して小学校生活を始められそうです」とママもホッされていました。
子どもの力を信じて関わろう
子どもは親が思っている以上に、いつの間にか成長していて、自分なりにいろいろなことを考えています。大切に思うからこそ先回りした声掛けをしてしまいがちですが、子どもの力を信じて、サポートをしていってあげたいですね。