なぜ算数は重要なの? 将来を左右する学力の基礎作り

なぜ算数は重要なの? 将来を左右する学力の基礎作り

みなさんはお子さんの進路について将来どのような希望をお持ちですか。
近年では、幼児期や低学年から中学受験を意識しているご家庭が増えています。算数は「中学受験攻略の鍵」ともいわれていますが、算数は受験直前になってから苦手を克服するのが難しい教科です。そのため、幼少期からの算数攻略が重視されています。

今回は、将来を左右する学力の基礎作りに、なぜ算数が重要なのか解説します。

学力の基礎作りに算数が重要視される3つの理由

学力の基礎作りに算数が重要視されるのはなぜでしょうか?
その理由は、主要4科目の一つだからとか、授業時間数が多いからなどのような単純なものではありません。
算数が重要視されているのは、次の3つの理由があるからです。

1.算数で身に付く能力は算数以外の教科でも役立つ

算数で身に付く能力は、他の教科でも幅広く役に立ちます。
例えば、文章問題から必要なキーワードを見つける力や、何を問われているか意図を読み解く力は、国語の読解力を育む上でも役に立ちます。

正確な計算力やグラフの読み書きができる力は、理科や社会を学ぶ上でも必要です。
算数がしっかり理解できていれば、他の教科をしっかり理解する上でも近道になるのです。

2.日常生活で役立つ力になる

算数は「論理的な判断力」や「順序立てて考える力」を養う教科です。これらの力は、次のような日常の場面で活躍します。

  • 家計管理や買い物の計算:予算を考えたりおつりを計算したりする場面で役立ちます。
  • タスク管理:優先順位を付けて計画的に行動する際に算数的な考え方が活かされます。
  • コミュニケーション:頭の中で情報を整理し、冷静に話し合いを進められるため、職場はもちろん、家庭でのトラブル解決がスムーズになります。

また、推薦入試や就職活動で求められる面接や小論文においても、算数を通じて養われた「論理的な思考力」が有効です。

3.算数の学習は積み上げ方式で理解が必要な教科

算数は基礎ができていないと次のステップに進めない「積み上げ方式」の教科です。
例えば、足し算や引き算を十分に理解していなければ、掛け算や割り算の概念を正しく身に付けるのは難しくなります。このように算数は、基本的な概念の理解を確実にしながら、少しずつ学びを深めていくことが重要です。

そのため、低学年のうちに基礎の学習が不十分だと、学年が進み同じ単元が出てきたときに苦手となってしまうのです。そのため算数はもしつまづきに気づいたら思い切って単元ごとに見直し、基礎ができていない場合は大胆に学年を超えて、基礎力をつけることが重要です。

算数=計算力という誤解

このように、私が重要視している「算数力」とは単に計算力を指すものではないことがお分かり頂けると思います。

よく誤解されるのは、子どもに算数力を付けさせなければと熱心に計算ドリルばかりを取り組ませる方法です。この方法は確かに速く計算できる力は身に付くので、おうちの方は計算問題をスラスラ解くお子さんの姿を見て「算数が得意になったのだ」と安心感を覚えるかもしれませんが、それだけでは算数力があるとは言えないのです。

本当の算数力は、計算力の他に次に挙げる3つの能力をバランスよく鍛える必要があります。

  1. 筋道を立てて考える論理的思考力
  2. 物事の本質を導き出す読解力
  3. 解き方を他問題に活用できる応用力

例えば弊社が年中~年長向けに展開しているタブレット算数教材「RISUきっず」では、計算だけでなく「思考力を問う良問」も多数出題されるように設計しています。

論理的思考力・読解力・応用力を育てることが、算数だけではなく「生涯使える様々な能力」のための基盤につながるからです。

参考:楽しみながら算数を得意にする年中~年長向けタブレット教材「RISUきっず」

幼少期から算数の基礎に触れておくことが有益

学力の基礎につながる3つの能力「論理的思考力・読解力・応用力」は、一朝一夕に身に付くものではありません。なぜなら計算力のように「解き方さえ覚えてしまえばできる」というものではないからです。論理的思考力・読解力・応用力を身に付けるには、子ども自身のセンスやひらめき、そして問題解決のアイデアを思い付くまで粘り強く考える力、考える時間を楽しいと思える好奇心など、様々な要素が必要になります。

幼少期はまだ知らない多くのことに興味がわく時期です。そして小学校で本格的に授業が始まる前に、テストの点数や周りの子との比較を気にすることなく、純粋な興味から学びを楽しめる時期でもあります。近い将来に学習を有利に進められるよう、幼少期の今こそ算数の基礎に触れておくことを意識してみてはいかがでしょうか。

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担当カテゴリー

学び・遊び・教育

算数教材「RISU」代表取締役 今木智隆

RISU Japan株式会社代表取締役。京都大学大学院エネルギー科学研究科修了後、ユーザー行動調査・デジタルマーケティング専門特化型コンサルティングファームの株式会社beBitに入社。金融、消費財、小売流通領域クライアント等にコンサルティングサービスを提供し、2012年より同社国内コンサルティングサービス統括責任者に就任。2014年、RISU Japan株式会社を設立。タブレットを利用した小学生の算数の学習教材で、延べ30億件のデータを収集し、より学習効果の高いカリキュラムや指導法を考案。国内はもちろん、シリコンバレーのハイレベルなアフタースクール等からも算数やAIの基礎を学びたいとオファーが殺到している。

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