いつもひとりで遊んでるわが子が心配…入学してから大丈夫?
子育て中のママにとって、子どもの友達関係の悩みは尽きませんよね。
今回は「うちの子、来年の春には小学生なのにいつもひとりで遊んでいる」と心配しているママ・パパに向けて、元幼稚園教諭、そして小学生の息子と年長の娘をもつママとして伝えたいことがあります。
友達の輪に入らず、ひとりで遊んでいると心配に…
園の参観日や園庭開放、降園後の公園遊びなど、子ども達が大勢で遊ぶ場面でわが子だけがポツンとひとりでいると親としては切ない気持ちになってしまいますよね。ひとり遊びをしていたり、ママやほかの大人にばかり話しかけたり…せっかく友達がいるのにかかわりをもたない姿にもどかしさを感じてしまいます。ましてやもうすぐ小学生になる年長だと「入学後、大丈夫?」と、とても心配になってしまうのではないでしょうか。
ひとり遊びが好きな子は心配しなくて大丈夫
でもあまり心配しすぎないでほしいと思います。
子ども達が集団遊びをできるようになるのは、5歳頃。園では、鬼ごっこやリレー遊び、グループで製作をしたりクラスみんなで劇やダンスをしたり…子ども同士でかかわり合いながら進める活動を日々行っています。ひとりで遊びがちな子でも、園での活動には問題なく参加しているのであれば心配いりません。みんなと遊べない、集団行動ができないというわけではないのです。
本人が楽しそうであれば見守りましょう
自由な時間にはひとりでじっくり遊ぶのが好きだったり、みんなの輪から離れ、対大人と自分のペースで過ごしたいと思っている子もいます。友達のそばにいるだけで満足で、自分の余裕がある時やしたい遊びが始まった時だけ輪に入って遊ぶケースもあります。大切なのは本人が楽しそうにしているかどうか。楽しそうであれば、ママは気にせず見守ってあげていいと思います。
本人が困っている場合は園に相談を
少し心配なケースは、「本人は友達の輪に入りたがっているのにどうしていいか分からない」「遊びや活動に入れてもらえない」という場合です。元気がなかったり、じーっと友達の遊ぶ姿をながめているだけだったり…。そのような様子があれば園の先生と連携して友達との関わり方を考えていく必要があります。
小学校では幼児期の頃より、子どもの友達関係に対し先生の目が届きにくくなります。先生の目配りや援助がしっかりとある園生活のうちに自分の気持ちを友達に言えるようにしていけるといいですね。
小学校でもグループワークや係活動で友達関係は築ける
ただ必ずしも小学校入学までに!と焦らなくてもいいと思います。小学校でも、学習のみの指導ではなく、班ごとのグループワークや道徳の授業や学活の時間などで、友達のいいところに気づけるような活動がたくさん行われます。係活動などで友達と協力することも多くあります。小3の息子を見ていると、毎年いろいろな行事を通してクラスのみんなと絆を深めているのを感じます。
コミュニケーション力を養う機会はこれからもありますので、その経験の中で気持ちを言葉にしていけるように変わっていく子、今まで以上に友達と過ごすことが好きになる子もいます。
登下校は親同士で約束しておくと安心
現時点で友達の輪に入れないと、入学後の登下校でひとりぼっちになってしまうかも…という心配もあるかもしれませんね。
入学したばかりの頃は友達と一緒に歩く方が安心なので、近所の子と親同士で約束をしておくといいと思います。でもしばらくするとひとりで登下校する子も増えてくると感じます。待ち合わせが大変なことや、休みの連絡が面倒といったことがあるようです。登下校に関しても、慣れたら子どもの意思に任せて大丈夫だと思います。
その子らしさを認めて前向きに背中を押そう
わが子がたくさんの友達に囲まれいつも仲良くしている方が、親としては安心します。けれど自分のペースで過ごすことが好きな子や、今はまだ気持ちを言葉にするのが得意でない子もいます。
ママは焦らずに「そのままのあなたで大丈夫だよ」と認めてあげることが大切だと思います。そうすることで子どもは安心し、自分のペースで小学校生活を楽しむことができます。
考えてみれば大人でも同じことが言えると思います。たとえば私の場合、たくさんの人の中でおしゃべりするのは大好きですが、ひとりでじっくり文章を書く時間はなくてはならないことです。また、大好きなわが子たちと離れて、ひとりでぼんやりしたい時もあります。みなさんの中でもたくさんのママ友がほしい!と思う人もいれば、ひとりのほうがラクだなと感じる人もいるはずです。誰しも常に人とかかわっている必要はないですよね。
だから子どもも、無理せず自分らしくいられたらいいなと思います。
小学校に入学すると、生活が大きく変わるため心配ごとは尽きないですが、「あなたならきっと大丈夫!」と前向きな気持ちで背中を押してあげてほしいと思います。心配し過ぎに、これからの園生活も一緒に楽しんでいきましょう!