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登園準備は自分でできている?子どもが変わる親のかかわり方

登園準備は自分でできている?子どもが変わる親のかかわり方

幼稚園や保育園の登園準備、お子さんは自分でできていますか?
この時期、進級・進学に向けて「自分で登園準備をできるようにしましょう」と園からのお便りなどで呼びかけがあると思います。でも、親が教えても自分でやろうとしないという子は多いもの。
今回は2児のママ、元保育士の立場から、登園準備が自分でできない子へのかかわり方についてお伝えします。

自分で支度する習慣のない子はまず前日準備から

時間の余裕がある時に準備&収納の見直しを

まず、時間に余裕のある前日のうちに用意するのがおすすめです。朝は時間がないために待ちきれず、結局親がほとんど支度をする…というのを繰り返してしまうと思います。最後まで取り組めるように、余裕のある前日のうちに支度を済ませるようにしましょう。
また、自分で最後まで支度をさせるには、子どもが取りやすい場所に持ち物を収納しておくのもポイント。初めはすべての持ち物をひとつの場所にまとめておくのもいいですね。
途中で気がそれてしまわないように「テレビは消しておく」「気になるおもちゃを片づけておく」など、環境作りをするといいでしょう。

お仕度ボードやご褒美シールを活用する

自分で準備する習慣づけに、お仕度ボードやご褒美シールを活用してみましょう。

お仕度ボード

持ち物の絵や字を書いたマグネットを用意します。持ち物をカバンに入れたら、そのマグネットをホワイトボードに貼っていきます。すべてのマグネットがホワイトボードに貼ってあるか確認しながら支度ができるというものです。
お仕度ボードは、100円ショップのマグネットシートやホワイトボードを活用するのがおすすめです。

ご褒美シール

自分で登園準備ができた日はシールをあげるようにします。もらったシールはカレンダーに貼っていきます。すると毎日シールが貼りたくて進んで登園準備をするようになります。

本当はできるけど、甘えてしまう子には

登園準備の仕方はすでに分かっていて、本当はできるのにやろうとしない子もいますよね。そんな時はかかわり方を工夫してみましょう。

親と準備の競争をする

わが家で年長の娘とよくやっているのは、「お着替え競争」。「ママとどっちが早く着替え終わるか競争しよう」と言うと「負けないよ!」とさっと着替えます。この時、私が勝ってしまうとご機嫌を損ねてしまいますから、娘より早く終わりそうになった時は「あ、片方の靴下が見つからない!」などとあえてモタモタ着替えるようにしています(笑)。
すると娘は「そこにあるじゃん、もうママったらしかたないな!」と言ってお姉さんモードに切り替わり、その後もスムーズに準備を進めます。

時計を意識させる

「時計の長い針が6までにどこまでできるかな?」と言うのもおすすめ。確実に終わる時間を指定して伝えると、娘は急いで準備を終わらせ、「まだ5なのに、もう全部終わったよー!」と得意気にしています。また「何秒でできるかな?」っとストップウォッチで測る方法も。タイムを縮めるために一生懸命準備を進めますよ。

新しい小物を用意する

子どもはちょっとしたことで新鮮な気分になるので、新しい持ち物を用意するのも有効です。
好きなキャラクターの絵柄のポケットティッシュや、ハンカチ、靴下、キーホルダーなどの小物、毎日使うお弁当箱やお箸セットなどを新調するのもいいですね。新しいアイテムがひとつあると、はりきって登園準備ができます。
娘は「今日は新しいハンカチ持って行くんでしょ?」と声かけするだけで「そうだったー!」とあっという間に準備を終わらせます。毎日新しいものを用意するとそれが当たり前になってしまうので、この方法は「たまに」だからこそ効果がありますね。

一定期間、親がやってあげても大丈夫

「本当は自分でできるのにやらない」のには、理由があることも知っておきましょう。
「めんどくさい」というのはもちろんあるかもしれませんが…。その背景には、疲れていたり、不安や緊張があったりして、「親に甘えたいな」という思いがあります。そんな時に親が「自分で支度しなさい!」と叱ってしまうと、園や学校でがんばるるパワーがますます不足してしまいます。

不安の多い春は甘えさせるのも◎
進学、進級の時期は、子どもも期待と不安が入り混じります。
もちろん最終的には自分のことは自分でするようにしていくのが目標です。でも、2人の子どもを育てて感じたのは、子どもの気持ちが不安定な時期に、必ずしも登園準備を自分でさせる必要はないということです。毎日言い合いになりながら登園準備をさせるくらいなら、一定期間、親が登園準備をしてもいいと思います。そして子どもの気持ちが落ち着いている時期に自分でやれるように促していく方が、親にとっても子どもにとってもメリットが多いと感じます。うちの子どもたちも、いつまでもママに頼ることはなく自分で準備をするようになりました。だから、子どもの様子を見ながら無理なく進めていけるといいのではないでしょうか。

子どもは、急に成長したり時々戻ったりしながら大きくなっていきます。進級進学で環境に大きな変化はありますが、その子のペースで進んでいけるよう見守っていきたいですね。

この記事を書いたライター

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nicoaiさん

元幼稚園教諭、元保育士、9歳と6歳の兄妹のママ。のんびりタイプの私に対し活発過ぎるわが子たち。自分の時とはまったく違う景色の子ども時代を追体験しているようで、とても新鮮な毎日です! チャイルドコーチング、チャイルドカウンセラー、家族療法カウンセラーの資格取得。オンラインでの育児相談や子育てが楽しくなるイベントを開催しています。「気軽に話せるママ友みたいな専門家」が目標です♪ 詳細は下記のBLOGページでチェックしてくださいね!

https://lin.ee/LWXR743

ライター

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保育士・子育てアドバイザー にこあい

私自身、小さなわが子に寄り添った日々はすご~く大変でしたが、今ではその時育んだ心の土台を武器にいろいろなことに果敢に挑戦する小学生に育ちました!
子どもの生まれ持った力をグングン伸ばしていくには、ママが自分を好きでいること、幸せでいることが大切と実感しています。ママたちがホッとする子育て情報をお伝えできたらうれしいです。現役保育士&子育て学び広場にこあいの子育てアドバイザー。オンライン子育て相談・講座、地域活動を通して、「にこにこ愛情いっぱい子育て」を応援しています。絵本「ねむたいひつじのぼうや」の著者。

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