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プロが教える!正しい鉛筆の持ち方。三角鉛筆に目印をつけてみて!
小学校入学までにひらがなやカタカナに触れさせる家庭も多いと思いますが、鉛筆の正しい持ち方を知っていますか。幼稚園・こども園内にて「かきかた教室」を主宰し、講師を務める川田道子さんが自宅でできる指導方法を紹介します。
正しく鉛筆を持てますか?
鉛筆を正しく持つ、ということはこれから文字を書くことを覚えていく子どもにとって、大変重要なことです。
一度間違った持ち方が身についてしまうと、直すのに時間がかかりますし、お箸の持ち方と同様に、家庭でのしつけが見えることなので、きちんと持てるようになって欲しいですよね。
だからと言って、正しい持ち方ってどうやって教えたらいいのだろう…。正しく持てているか確認しながら何度も声かけしないといけないし、教えた瞬間は正しく持てていても、目を離すとまたおかしな持ち方になっていたりして、根気がいります。
つきっきりで持ち方を見るのも、何度も同じことを注意するのもされるのも親子ともにストレスになってしまいます。
そうならないために、ママ・パパも教えやすく、そして子ども自身も楽しくできる持ち方の指導法をお伝えします。
入学前の子どもには「三角鉛筆」から
鉛筆には、六角や丸型がありますが、入学前の子どもには、小さな手に適した太軸で2Bの三角鉛筆がおすすめです。
三角鉛筆は、指を自然に鉛筆に添わせられるので、持ち方を覚えるためには最適です。それで適度な筆圧で書けるように練習してから、いよいよ小学校入学が近づいてきたら細軸でBの三角鉛筆にシフトしていくと良いと思います。
キャラクター鉛筆やキラキラした鉛筆など、子どもが持ちたがる気持ちもよくわかりますが、やはり正しく持てるようになるまでは、わかりやすい三角鉛筆が良いと思います。
プロが教える!鉛筆の正しい持ち方
書くことに興味を持ち始めたら、きちんと教えてあげることが大切です。よくある間違った持ち方として、鉛筆を握って持っている、親指が突き出ている、中指も鉛筆をつかんでいる、などの例が多く見られます。
そこで鉛筆の持ち方を説明するときに、分かりやすい声かけをお伝えします。
持ち方の声かけ
1.右手で鉄砲のポーズを作る
2.ママ・パパが「空から鉛筆が飛んでくるから、飛んで来たら親指と人差し指で捕まえてね!」と声をかける
3.「捕まえたら握った残りの指は曲げたまま、中に恐竜の卵が入っていると思って軽く握ったままにしていてね」と声をかける
このような手順で教えています。
しかしながら、正しく持つことはなかなか難しいようで、私も、これまでかきかた教室で5000回以上指導してきましたが、まあ1分間に1回は誰かを注意していて、授業が終わるころにはいつも声を枯らしていました。
結局、注意されても一体どこをどう持ったらいいのかが、よくわからないんですよね。そこで次にどこに指を置けばいいのか分かるように、鉛筆に何かしら目印をつけてあげたら良いと思います。
持つ場所に目印を付けよう
三角鉛筆に、油性のマジックで親指を置く面に「111111」、人差し指を置く面に「222222」と書きます。そして、11や、22に見えないように「111111」の間に「★」、「222222」の間に「◆」を入れることにしました。
何の数字も書いていない面に、中指を置く目印としてラインストーンをつけ、ひっかかりを作ります。
持ち方の手順
1.削った方の先端から3cm上くらいのところを持つ
2.鉛筆の数字の「1」に親指をのせる
3.鉛筆の数字の「2」に人差し指をのせる
4.ラインストーンをつけた面に中指を置く
正しく持てた状態
“褒める”声かけを
子ども自身が気を付けて持とうと思えるように、「うわ~今の持ち方とってもきれい!いいね~その調子その調子。やっぱり正しく持てるときれいに書けているね~。」と、少し大げさなくらいに褒めちぎってあげましょう。
子どももその気になって、「そうか!これが正しいんだ!こうだよね?これであってる?」と意識して持つようになります。
好き勝手に書いてしまっていると、自分流の「変な」持ち方が身についてしまいます。
でも、初めて鉛筆を持つときにしっかり教え込むと、「三つ子の魂百まで」と言われている通り、意外とあっさり正しい持ち方が身につきますよ。
子ども自身が意識して持つことが、正しく鉛筆を持つ秘けつだと思いますので、おうちで楽しみながら、少しずつ試してみてください。
特許を取得「京都かきかた鉛筆」
先に、鉛筆の印のつけ方をご紹介しましたが、やはり書いているうちに消えてしまいます。
そこで、連続的に印刷された1と2のマークと中指の位置が定まるように黒いぶつぶつを付けたオリジナルの鉛筆「京都かきかた鉛筆」を作りました。
ママやパパが正しい持ち方を指導するのも、子どもが自分で学ぶのも目で見て触れてわかるから簡単ですよ。