はじめての習い事で泣き続ける娘…悩みに悩んで母は
娘が幼稚園の年少さんになり、朝も泣かずに楽しく通えるようになった頃。私は娘に何か習い事を始めさせてあげたいなと考えていました。
ある日の遠足の代休のことです。その日は私が習い始めた大人のバレエ教室のレッスンがあり、娘を一緒に連れていきました。するととても興味をもった様子。「なっちゃんもバレエしたい!」と言うので体験レッスンに行くと、とっても楽しそうでいい感じ。早速入会です!
泣くのは子どもなりの理由があるのかも
「やめさせる?」「ムリに行かせるのはかわいそう?」教室の入り口で泣き出す娘の涙を見るたびに私の心は揺れ動きます。
次の週もその次の週も泣いて、ついに泣き続けて1か月がたちました。もう私の心も限界!と思ったときに、娘から思いがけないひと言が…。
なぜか娘は私が通う大人のクラスに一緒に行くのが「バレエ」だと思っていたようです。娘はそれをうまく説明できず、私も考えてもいなかった理由でした。
娘はそれから少しずつバレエで習ったスキップや手の動きを家でも見せてくれるようになりました。私も泣いている娘にムリをさせているのではないかという心配が解消され、少し気持ちを落ち着けて見守れるようになっていきました。
あとから考えると泣き続けた期間は6か月! 結構な長い期間です。でも娘は一度も「行きたくない」とは言いませんでした。そのことを「すごいな」と思っていたら、先生から「毎回毎回泣いているなっちゃんを、めげずに毎週必ず送ってくれたママの方がすごいよね」と、あれから何年も過ぎた今でも笑われます。
泣きながらも壁を乗り越えた娘は
子どもの様子を見て興味がありそうだから、母がやってみたいと思っていたことだから、今から始めておくときっとこれから役に立つから…など、いろいろなきっかけで始める習い事。
子どもは頑張りたいけれど、なんだか不安で泣いてしまったりすることも。大人にだってそんな時はありますよね。
その壁を乗り越えた娘は、習い事を通じて知り合ったお友達ととても長いおつきあいになっています。
小学校に入学してからは学校でのちょっとした出来事やグチ、母には言えない内緒の話もできる大切な仲間となって、休むことなくレッスンに通っています。
泣かれると母の心は揺れ動くけれど…
娘が小さいとき、泣かれるとどうしたらいいのかわからず、悲しくなったり落ち込んだりしていた私。
でも少し時間がたつと、あんなに泣かれた時間もとても愛おしく、「ママ大好き」と全身で表現してくれていた貴重な時間だったんだなぁと思えます。娘の初めての習い事は、小さくてもたくさんのことを感じて、考えているんだなと教えてくれたステキな思い出のひとつになりました。
日々の成長とともに変化するさまざまな子どもの気持ちを大きな心でドーンと受け止めながら、やり始めたことを長く楽しく続けられるようにサポートできたらいいなと思う私です。