更新 :
不器用な小2の息子。リボン結びを教えるにはどうしたらいいの?
困ったら増田先生に聞いてみよう 放課後職員室
Q.小2の息子はリボン結びができません。リボン結びを教えるよい方法はありますか?
小2の息子は2年生にもなって恥ずかしい話ですが、リボン結びができません(親も気づいてなくて、先日ヒモのある靴を初めて買ったら「ヒモが結べない、やって!」と言われて驚きました)。リボン結びを教えるよい方法はありますか?(エミリー)
A.今の子どもたちは全体的に不器用。特に「リボン結び」はとても難しい課題
今の子どもたちは全体的に不器用です。私が小学校の教員をしていたとき、4年生の子どもたちに運動会の鉢巻きを渡し、頭のうしろで「リボン結び」ができるかどうか調べました。すると2/3近くの子どもが結べなかったのです。結べた子どもは男女含めて10人くらいで、22人の子どもが結べなかったです。結べた子どもたちの中には、鉢巻きを前で結んでうしろにまわしていた子もいました。
最初は「どうして、できないのだろう?」と少々がっかりしました。しかし、よく考えてみると「リボン結び」が必要な生活そのものがなくなっていることに気がつきました。
運動靴などでも、マジックテープで、ベリベリと剥がしたり、くっつけたりするだけです。昔はヒモ靴しかありませんでしたから、運動靴を履くのにはどうしても「リボン結び」が必要だったのです。
女の子は洋服などにリボンが使われていたり、髪にリボンをつけたりする機会があるので、リボン結びができるようになる可能性が高いです。そうした経験をする場がない男の子は、やはり教えていくことが必要になります。
どのような順番で教えていくか?
まずは片結びを教えることです。牛乳パックなどを使って練習してみるとよいと思います。その際、ヒモを2色に分けるとわかりやすくなります(同じ色だとどのようにヒモを巻いていくのかがわかりにくいから)。2色のヒモをつなげておいて、つなげた部分を牛乳パックのうしろにセロハンテープなどでしっかり留めておくとやりやすくなります。結ぶ部分がゆるまないように練習してください。
そのあとは「リボン結び」の練習です。片方だけ丸い輪になるようにして結ぶ方法を教えてあげます。それができるようになったら、両方とも輪にして本格的な「リボン結び」に入っていきます。一生懸命「リボン結び」を教えるのではなく、段階を踏んで教えてあげることが大切なのです。
子どもの不器用さを変える
よく「手先が不器用なのは、遺伝なのかも?」などと言われることが、そんなことはありません。不器用さを変えて、少しでもいろいろなことができるようにするためには、工作をさせることが必要です。
その際に、ハサミがきちんと使えるように教えてあげてください。特に丸を切ることができるようにしていきましょう。丸を切るためには、ハサミを動かすと同時に紙の方も動かしていくという両手の協調性が必要になります。
また、折り紙の端と端をきちんとつけて折ることができるようにすることも大切です。折り紙を三角に折る時に、端が合っていなくて、ずれた三角形にして平気な子がいます。折り紙は器用になるためにはとても便利です。
手の不器用さは、両手の協調性を身につけることで克服することができます。両手を違った形で動かすようにしていくようにすると、さらにいろいろなことができるようになりますよ。
【新刊】
新刊「子どものココロが見えるユーモア詩の世界-親・保育者・教師のための子ども理解ガイド-」(ぎょうせい、1980円)発売中。