お受験する? しない? 私が感じる検討のポイント

お受験する? しない? 私が感じる検討のポイント

赤ちゃんだったわが子が成長してくると、だんだん小学校を意識するようになります。数年後のお受験を検討したほうが良いのか、そうでないのか、迷ってしまうこともあるかもしれませんね。
そこで今回は、実際に私立小学校へ通い、わが子は公立小学校へ進学させた筆者が、実際に違いを見てきた立場からお受験の検討ポイントをご紹介します。あくまでも個人的な意見ではありますが、一つの参考にしてください。

小学校お受験を検討するまえに

今回の記事でお届けするのは、実際に私立小学校へ通った筆者の個人的な見解です。大人になってから小学生の頃を思い返し、最も強く思うのは「卒業した小学校は、大人の世界では決して重視されない」ということです。

小学校のお受験を検討する際、「公立と私立、どちらのほうがいいのかな」という視点で考える人もいるでしょう。でも、大人になると、私立小学校に通った人も、そうでない人も、それぞれが充実した小学生時代を過ごしていることがわかります。そして、小学校の名称は履歴書に書かれるわけではありません。

お受験をするか、しないかは、ひとえにご家庭の方針によります。どの選択になったとしても「選んだ道が、子どもにとってのベストな未来につながっている」と考えつつ、検討に入っていただきたいと願います。

小学校お受験を前向きに検討しても良いタイプ

それではまず、お受験を前向きに検討しても良いかな、と私が思うご家庭の方針を2つご紹介します。

1.幼少期から特に強い忍耐力をつけたい

私立小学校へ通うことは、子どもにとって忍耐力を要する選択です。よって、忍耐力をつけさせたいと考えている場合は、お受験を検討しても良いかもしれません。もちろん忍耐力のつけ方は他にもたくさんあるので、さまざまな条件を考え合わせて決めてくださいね。

忍耐力がつく理由としては、まず何より「私立小学校への通学は遠距離になることが多い」ということが挙げられます。たまたま近くに住んでいる場合を除き、1年生から満員電車での通学、片道1時間かかるということも珍しくありません。

さらに規律の厳しさも、公立小学校とは大きく違うところです。学校の方針にもよるとは思いますが、並ぶ列のまっすぐさから、私語の具合、先生方の授業方針や授業の深度まで、低学年からピリッとした空気を感じることも多いでしょう。

2.目指す小学校の校風に強い共感がある

お受験をするのならば、目指す小学校の校風や校訓、教育方針に、強く共感できることが大切です。ひとたび私立小学校に入れば、創立当時から学校として大切にしている概念に沿った教育を毎日受けることになるためです。問題なく6年間通うためには、子ども本人というよりもパパやママが共感を持てるかどうかが大切でしょう。

つまり、お受験をするかどうかを検討するなら、まずは検討しうる小学校の校風について調べてみる必要があります。実際に検討するのは、いくつかの学校を調べてみてからでも遅くはありません。

小学校お受験を検討しなくても良いと筆者が感じるタイプ

ここでは反対に、お受験を検討しなくても良いのではないかな、と私が感じているご家庭の方針を2つ挙げてご紹介します。

1.地元とのつながりを大切にしたい

地元とのつながりを大切にしたい方は、あえてお受験を検討しなくても良いかもしれません。家から離れた小学校へ通うということは、地元に友達がほとんどできない、ということでもあります。また近隣の親同士のつながりも、自然と少なくなってしまいます。

稀に私立小学校が自分の家から近いというケースもありますが、同じクラスの友達が遠くから通っていることが多いため、状況はあまり変わらないでしょう。

大人になると、地元に同年代の友達がいないことは、たいした問題ではなくなるともいえます。しかし中学生になって以降、同級生などから「小学校の時の友達と地元で会ってね…」と聞くと、いちまつの寂しい思いが去来するのも確かです。

地域のなかでしっかりとした絆を築いていきたい場合は、地元の子どもが多く通う公立の小学校がおすすめです。

2.幼少期はのびのびと遊ばせたい

小学生、とりわけ低学年のうちはのびのびと遊ぶ時間をたくさん取りたい、という場合も、お受験を検討する必要性は薄いかもしれません。

家から離れた学校へ通ってしまうと、どうしても通学の時間がかかります。そして、学校から出される課題も公立小学校に比べるとヘビーで、時間がかかることが多いでしょう。私立小学校では、低学年から塾へ通い勉強の時間を多めに取る家庭もたくさんあります。帰宅すると体力的にもほぼ限界です。そもそも家に帰っても、近隣に友達ができにくいので、遊びに誘われることもほぼありません。

したがって、私立小学校は「遊ぶ」ということに関しては圧倒的に不利になりがちです。わが子に「たくさん遊びのなかから学んでほしい」と考える場合は、あまり向いていないといえます。

小学校もいろいろ! 子どもの適性を考えながら検討を

小学校は、外観も中身も学校によってさまざま。これは公立小学校でも、私立小学校でも変わりません。保護者の目線で、子どもの適性を考慮しながら検討していくしかないでしょう。

筆者は、子どもが私立小学校に通うことで、とりわけ人間関係の面では大変大きな影響を受けると思います。しかし地元の人脈は少ないものの、同じ小学校に通ったかけがえのない友達がいるため、これもやはり大きな違いとはいえないのかもしれません。

繰り返しますが、どの小学校に通うとしても、実際に通うことになった小学校が子どもにとってベストの選択です。検討段階で、どれが良く、どれが悪いということはありません。小学校ごとの方針などをしっかり調べつつ、家庭の方針に合った学校を検討してみてくださいね。

ライター

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心理カウンセラー、占い師 あん茉莉安

ふたりの女子の母。専門はスピリチュアルと発達心理学。得意分野は幼児教育、習い事、小学校お受験、中学受験など。趣味は歌とバイオリン。教員免許、図書館司書、学校図書館司書の資格をもっています。占いやパワーストーンを通してさまざまな癒しを皆さまへお届けしています。

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