添い寝は日本だけ? 寝かしつけが楽になるスリープトレーニングとは?
子どもを寝かしつけるつもりが寝落ちしてしまい、朝目が覚めてガッカリってことありませんか? もっと簡単に子どもを寝かしつけられる方法はないかと多くのママが模索しているはず。そこで今回、何か参考にできないかと、アメリカ・ドイツ・モンゴル・スリランカ・オーストラリアのママに寝かしつけ事情を聞いてみました。
そもそも添い寝はする? しない?
「乳幼児に添い寝することは推奨されていません」との返事が戻ってきたのはアメリカ。同じくドイツ、オーストラリアは添い寝の習慣がなく、出産前に子どもの個室を準備します。個室が当たり前の欧米では、産後の帰宅後すぐから子ども部屋のベビーベッドで寝かしつける人も多いよう。子ども部屋につけたモニターで赤ちゃんの様子を見てママがお世話に行きます。
日本と同様に添い寝の習慣があるのは、モンゴル・バングラデシュ。家庭によっても異なりますが、第2子が生まれる頃、上の子どもが2~5歳になるくらいまで添い寝をするようです。
国際結婚の場合
ドイツ在住のマロンさんはドイツ人のパパが珍しく添い寝賛成派で、0歳の次男はママと、4歳の長男はパパと子ども部屋で寝ているそう。逆にシアトル在住のえつこさんはパパの国のスタイルを取り入れ、産後から子ども部屋に寝かせているそうです。この2組のように夫婦が納得し、どちらかの国のスタイルを取り入れることができれば問題ありませんが、「添い寝は子どもを甘やかす」と思われている国で日本人ママが子どもに添い寝をしたいという場合、パパを納得させるのに苦労するそうです。
欧米スタイル、スリープトレーニングって何?
小さなうちから個室が与えられ、一人で寝られるようにトレーニングをする欧米。アメリカ人のエンバーさんは離乳期からスリープトレーニングを行いました。相手は子どもですからそんなに簡単ではなく、一人で眠れない時期もでてくるようで、そんなときは子どもが目を閉じるまで数時間も本を読み聞かせたそうです。同じくシアトル在住のえつこさんも、子どもが部屋から出てくることがあるのでドアの外で待機しているとか。やはり母の忍耐力が鍵となります。
実は私も第1子の時にオーストラリア人のママ友をまねてスリープトレーニングに挑戦しました。1歳の娘をベビーベッドに寝かせ、まずはベッドの近くで眠るまで見守ります。数日~1週間後には部屋のドアのあたりから見守り、最終的に部屋の外にまで親が離れていくトレーニング。大泣きしていても子どもがあきらめるまで放っておくのですが、ギャンギャン泣く姿に私が耐えられず思わず抱っこ、見事に失敗してしまいました。
その後、第3子の妊娠中に4歳の長女と1歳半の次女を二人で布団に寝かすトレーニングを行いました。完全にふすまを閉めず10センチあけて母の気配を感じさせながらの訓練。二人一緒というのもポイントだったのでしょう、今度は1週間で成功! 3人目はもっと楽で、卒乳した時期から母なしで姉たちと寝るようになりました。
寝る前の儀式
就寝前のルーティンとして「絵本の読み聞かせ」は世界共通の儀式。バングラデシュ出身のアスマさんは子守歌を歌ったりお話をしたり、モンゴル出身のジャルさんは、「おてて絵本(両手を絵本に見立ててお話をしてあげること)」で寝かせるそう。内容は子どもの希望で本人が主人公のお話だとか。ドイツ在住のマロンさんはハグしたりチューしたり子どもといちゃいちゃもするそうです。これら決められたルーティンを毎晩行うことは、子どもの睡眠スイッチを入れる助けにもなるようです。
習慣や家庭によって異なる寝かしつけ、「これだ!」という正解はありませんが、試行錯誤しながら自分に合ったスタイルを見つたいですね。
<記事・写真:フリーランス記者 林 未香>