【ママ先生解説】「けテぶれ学習法」で家庭学習をもっと効果的に!宿題の有効活用を
今回の「ママ先生といっしょ」では、ゆきこ先生が「けテぶれ学習法」について紹介。家庭学習のヒントにしてくださいね。
忙しい日々の中で、子どもの家庭学習をどのようにサポートすれば良いのか悩むことはありませんか?できれば子どもたちが自分から進んで学習できるようになってほしい…そう思うものですよね。今回は近年さまざまな学校で取り入れ始められている子どもたちが自ら学び出す「けテぶれ学習法」について紹介します。お子さんの学習のヒントになると嬉しいです。
「けテぶれ学習法」って何?
「けテぶれ学習法」は、教育の葛原祥太氏が提唱した学習法で、「計画(け)」「テスト(テ)」「分析(ぶ)」「練習(れ)」の4つのステップを重ねることで、学習者自身が主体的に学びを深めることを目的としています。
この学習法は、以下のサイクルで進みます。
(け)計画
目標を設定し、それを達成するためのその日の学習計画を立てます。「今日は◯ページに取り組む」「答えを見ないで最後までやる」など、子どもの言葉で今日やることを書きます。
(テ)テスト
現在の理解度や習熟度を確認するためのテストを行います。これは日々の家庭学習として課しているものや宿題として取り組んでいるものでも構いません。
(ぶ)分析
テスト結果をもとに、どの部分が理解できているか、どのように改善すべきかを分析します。ここも最初は「悔しかった」「これは難しかった」など感想のようになっても構いません。けテぶれを回していくうちに具体的に分析ができるようになっていけるよう、声をかけていくと良いでしょう。
(れ)練習
分析結果を踏まえ、必要な練習や学習を行い、前進します。お子さんが分析の上で「たくさん問題を解く」「お父さんお母さんに教えてもらう」などいろいろな練習方法を考えてくるかと思います。それを実行します。
という、いわゆるPDCAを回していく学習方法ですが、それを子どもたちに伝わりやすいように「けテぶれ」と表現しています。
ご家庭でできること
1. お子さんが立てた計画をまずは承認する
最初の「計画」の段階では、お子さんは具体的な計画が立てられず「頑張って最後までやる」とか「問題を解く」とか親からしたら「もっとちゃんとした計画を立てさせなきゃ!」と思うような計画を立てることもあるかもしれません。でもそれも学びです。その計画をまずは認めて、実際にその計画で進めてみてどうだったかを一緒に考えてみてください。
2.間違いを責めず、子ども自身の言葉で振り返られるように
「どうして簡単こんな問題を間違えたの?」「今度は◯◯ができるように頑張ろうね」と親はついついいたくなるものですが、グッと我慢してお子さんが「どうしてこれを間違えたのか」「どうやったらもっと点数が伸びるのだろうか」を自分で考えて言葉にできるような手助けをしてあげてください。
決して楽で簡単な学習方法ではないけれど
けテぶれ学習法は、決して「子どもだけで学習サイクルを進めていくもの」「大人は見守るだけで良いもの」ではありません。親が時には見守り、時にはお子さんの状況に合ったフィードバックをする必要があります。大人が計画を立てて、その通りに子どもに進めてもらった方が簡単かもしれませんし、その計画も一回立ててそのまま進めていく方が楽かもしれません。
それでもこういった学習方法を通して、お子さんが自分で必要な学習を選び取り、それを進め、うまくいったこともいかなかったこともしっかりと学びに変えていくことは、きっと大人になっても大切な力ですよね。宿題をもっと有効に活用したい、もっと主体的に学べるような仕組みを家庭で試してみたい…。そんなお家の方がいらっしゃいましたら、よかったら試してみてください。