それ逆効果です!子どもに言ってはいけない言葉3つ

それ逆効果です!子どもに言ってはいけない言葉3つ

パパやママは、子どものためにと思ってさまざまな言葉がけをするものですが、必ずしもそれが子どもに思ったような影響をもたらすとは限りません。中には逆効果になってしまうものも…。
今回は、子どもへの声がけの中で、逆効果をもたらす気をつけたい言葉を紹介します。

1.「○○ちゃんは上手だね」

子どもは成長の差が大きいものです。同じ学齢の子でも、できることと、そうでないこととがあるのは当たり前。そんな中で、何かが上手にできる子がいると、見本にすればわが子もうまくできるかな?と考えるのは自然の流れです。
ところが、わが子に「○○ちゃんは上手だね!お手本にしてみよう」と促すのは、決してよいことではありません。上手にできる友達を見て、子どもが真っ先に感じるのは「○○ちゃんはできているのに、自分にはできない…」という焦りだからです。そして次に子どもが感じるのは「ママが自分をほめてくれないのに、○○ちゃんのことをほめた」という衝撃です。

「あなたはできないのね」と同義語と心得て
子どもは自分の意志で誰かを観察し、マネをしてできるようになることはあります。それはあくまでも自発的な観察の結果です。パパやママに「○○ちゃんは上手だね」と言われることは、子どもにとって「あなたはできないのね」と言われるのと同じこと。できるようになるのをゆっくり見守るか、できるようになるコツをちょっとだけアドバイスする程度にしておくのがよいでしょう。

2.「上手にできたら○○を買ってあげるね」

「何かができたら、欲しいものを買ってあげる」という手法は、ありがちですがおすすめできるものではありません。一般的にこのやり方をすると、「ごほうびがない時は動けない子になってしまう」と言われています。なぜ、ごほうびがない時は動けないのでしょうか? それは、自分の努力を正当に認める力が身につかないためです。
通常は努力をして成功を手に入れると、その結果や、努力した自分に対して満足感を感じ、自分を認める気持ちが生じます。ところが、ごほうびを手にすると、成功の喜びや満足感はごほうびに対する喜びや満足感に取って代わられてしまいます。そもそも自分の頑張りさえも、ごほうびのために頑張っただけ…という感覚になるのです。

「ごほうび」が自己肯定感を下げる
結果的に、子どもが自分自身に対して「ごほうびでしか頑張ることができない人間」というレッテルを貼り、自己肯定感を下げてしまいます。「ごほうび」の本当の問題はそこにあるのです。

3.「もっと頑張ろうね」

わが子が何かに成功したとき、あるいは何かが完了したとき、その成果が最高のものでないことは、よくあります。たとえば運動会のかけっこでは、どの子も1位になれるわけではありません。あるいはテストで満点が取れないこともあるでしょう。こんなとき、その結果に対して、励ます意味合いで、「“もっと”頑張ろうね」と言ってしまっていませんか?
子どもはいつも頑張っています。そこへ「もっと頑張ろうね」と言われても、子どもは「頑張ったのに、わかってくれないんだ」という気持ちになるだけです。

“もっと”ではなく、まずは今の頑張りを認めて
まずは、「頑張ったね!」とこれまでの経過や努力を認める声がけが大事です。さらに勇気づけたいと思うなら「“次も”頑張ろう」という言葉がふさわしいでしょう。とはいえ、子どもが「頑張り続けなくてはならない」と感じるようなタイミングは避けたいですね。テストでいうなら、次のテストが近づいてきた頃あい、運動会ならその直前に、「この前はがんばったね」とこれまでの頑張りを認めたうえで「次も頑張ろうね」と言うのがよいと思います。

想いがきちんと伝わる言葉を選びましょう

子どもは、パパやママが深い意味で言ったんじゃないのに…というような言葉がけを、悪く取ってしまうことが多々あります。子どもは経験値が少ないため、大人の言葉の奥にある想いや意味を感じ取ることは難しいのです。そのため、自分の納得しやすいほうに思い込んでしまうことがあることを意識しましょう。
子ども達に対する声がけを誤ると、励ましたいのに落ち込ませてしまう、頑張ってほしいのにやる気をなくしてしまうなど、逆効果の子育てになってしまうかも。逆効果を避けるためには、深く考えずに言葉を発するのではなく、自分が親として、何を意図して声をかけているかをしっかり考えることも重要です。パパやママの子どもに対する想いを受け止めてもらえる、そんな言葉を選ぶことを心がけましょう。

ライター

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心理カウンセラー、占い師 あん茉莉安

ふたりの女子の母。専門はスピリチュアルと発達心理学。得意分野は幼児教育、習い事、小学校お受験、中学受験など。趣味は歌とバイオリン。教員免許、図書館司書、学校図書館司書の資格をもっています。占いやパワーストーンを通してさまざまな癒しを皆さまへお届けしています。

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