「自由研究」これを書けば終わり!気合いを入れる4項目とは

「自由研究」これを書けば終わり!気合いを入れる4項目とは

8月のお盆目前、子どもはのんびり気分ですが、親はそわそわしてしまう時期ではないでしょうか。中でも特に取り組みが難しい「1日では絶対終わらない宿題」の筆頭、自由研究。「どうしたら慌てずに終わらせられるんだろう」と考えたことはありませんか? 「ちゃんとやる!」と子どもは言っていても、なかなか具体的にならない様子を見ると心配になりますよね。
小学校の通常級担任や特別支援教育コーディネーターとして活動した経験から、自由研究の基本と「これを書けば終わり!」の極意を詳しくお伝えします。

自由研究に書く10項目

まずは「何を書くべきか」のポイントを10項目挙げてみました。
自由研究は子どもの自主性も大事にしたいところです。しかしながら、「何しようかな」とのんびり考えているとあっという間に過ぎてしまうのが夏休み。
ぼんやり考えてしまうのは、具体的なイメージが分からないからという場合もあります。学校からの資料と一緒に参考にしてみてください。

【押さえておきたい10のポイント】
タイトル
クラス・名前
◎研究のきっかけ・動機
調べること
◎予想・仮説
方法・道具
結果
◎わかったこと
◎感想・考えたこと
参考にしたもの

「多い!」と思われるかもしれませんが、気合いを入れた方がいい項目は、◎印の4つのみ!
ここは、子どもの興味や理解に繋がる部分なので、あまり大人が誘導しすぎないようにしましょう。この4つが意識できると「自分ごと」として取り組めるので、研究もスムーズに進みます。
どんな内容を書くのかイメージできてくると、取り組みにいい緊張感も生まれてきますよ。

自由研究はスケジューリングと準備が8割

子どもと一緒にカレンダーを見ながら、いつまでに何を決めるか、考えてみましょう。
「自由研究は取り組みから完成まで時間がかかる」ことがネックになりがち。植物や生き物の観察など、長期にわたるような内容であればなおさらです。

【いつまでに何をやるかを決める】
研究の内容(必要なものや事前の勉強)を考える日
準備するものを決めて、集める(買う)締め切り日
研究を始める日
追加で買うものなど、方針の確認をする日
研究の終わりになる日(もしくはきっかけ)
まとめを作る日
最終確認など、仕上げをする日

上記の日程を全部決めておく必要はありません。ただ、これだけのステップがあることを、子どもと一緒に確認しましょう。
イベントやワークショップなどを中心にする場合はその日程に合わせる必要がありますし、外出を減らしている家庭や共働きで時間がない場合は、買い物に行くタイミングも限られてきます。
予定通りにいかないことも含めて経験ではありますが、事前に考える習慣を身に着ける機会としても重要です。

低学年はポスター型よりもノート型で

模造紙などに大きくカラフルにまとめると目立ちますが、作りやすさにおいては断然ノート型がおすすめです。
特に頭の中のイメージもあいまいで、身体も小さな低学年では、大きい模造紙にバランスよく書いていくことは難しいです。
ここでいう「ノート型」とは、スケッチブックやスクラップブックに書いたり貼ったりして冊子形式に作る方法を指します。

【ノード型のメリット】
失敗した時に1ページだけ直せる
順番の並び替えがしやすい
ページの抜き足しがカンタン
提出時の持ち運びもコンパクトで安心

ノート型であれば、最後にまとめて作らなくても、研究内容の合間にできるページから作れます。作ったページは切り離しておいて、後でまとめ直せばOKです。

親のお手伝いはどこまで必要?

低学年であればあるほど、親の目・親の手は必要になるでしょう。学校での活動であればグループで作ったり先生が見回ったりもしますが、家にいる大人はほぼ親のみです。
「本人がやる」ことも大事ですが、例えば以下のような内容であればサポートしても良いでしょう。

【親がサポートするポイント】
ページの割り振りをする
紙面のコマ割りをする
内容についてインタビューする
各項目の方向性を決める

大人からは「書くだけ」に見える作業も、「頭の中でイメージする」「考えを言葉にする」「言葉にしたものを文章に書く」など意外と高度な能力が必要です。
提出する本番の用紙に書く作業は本人にさせるとしても、その手前の下書きや書く内容を決める作業は大人の補助があった方がスムーズに進むでしょう。
補助してもらってやったことでも、本人の経験になります。何度か経験することで、補助がなくてもできるようになっていきますよ。

優秀賞をとったあるお子さんのお話

最後に、「いいネタがなかなか見つからない!」「何をやるか思いつかない!」というお子さんへ。私が知っている中で印象に残っている受賞者さんの話をお伝えしようと思います。
当時小学1年生だった彼女の研究は、県の優秀賞に輝きました。
彼女のテーマは、「遊びに行った公園で見かけた汚い池を、掃除できる船を作る」という内容。
その研究は大ボリュームの資料でも長期間の観察・記録による結果でも、もちろん派手な見た目でもありませんでした。
しかし大切なことは全部そろっていて、丁寧に書いてありました。

【優秀賞をとった自由研究の内容】
「汚い状況を変えたい」と考えた
自分にできることを探した
実際に行動した(廃材だけで工作をした)
自由研究の型通りにまとめた

彼女の研究は、最初のきっかけから最後のまとめまで、彼女自身の視点で書かれていました。身のまわりのことを自分のこととして考えるだけで、素晴らしい研究のタネは簡単に見つかります。
今年の夏は、ぜひお子さんと一緒に何かひとつでも達成感の残る研究ができるといいですね。

ライター

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こどもりびんぐ &あんふぁん編集部

「子育ての迷いに、頼れるコンパスを。」子育て中のママ・パパの気持ちを楽にする記事を発信中。未就学児〜小学生を子育て中の現役ママ・パパも多い編集部です。

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