【おすすめ絵本】今だからこそ!年始めのこの季節に親子で読みたい絵本5選

【おすすめ絵本】今だからこそ!年始めのこの季節に親子で読みたい絵本5選

1年の始まりのこの季節。元気いっぱいの子どもたちとのお外遊びも、気持ちは存分につきあってあげたいけれど、この寒さ。ママはちょっと遠慮したい…。そう、だからこそ、この季節にお部屋でぬくぬく、親子で読みたい絵本をチョイスしました。
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1年のはじまりに読みたい前向き絵本

おめでとうおひさま

作:中川ひろたか 絵:片山健 小学館

新しい年になり、おひさまが動物たちに聞きます。
「新しい年、みんなどうしたい?」
動物たちは「なるべくけんかをしない」「なるべくきらいって言わない」「なるべく笑う」それぞれに、新しい年の目標を口にします。
それに対して、おひさまは「なるべくっていうのがいいね。わたしもなるべく顔を出すようにしようね」

1年の始まりに、小さい子でも何か目標がたてられるといいですね。それも、あんまり目標を高くしすぎず、ぎちぎちにきっちりした約束でもなく、ちょっとゆるーく「なるべく〇〇する」。このくらいの新年の抱負なら、気軽に口に出して、気軽にちょっとずつ、なんとなく達成できそうな気がしてきます。

そうだな、私がひとつだけ決めるとしたら…。「なるべく笑う」これに決めた!ここで宣言したからには、私もこの1年ニコニコ笑顔の年にしよう。

お正月などの1年のはじまりだけでなく、進級のシーズンや誕生日にもおすすめです。
※この本は現在、品切れとなっています。図書館等で借りて読んでください

ぬくぬくの境地、こたつを知らない子どもたちにも

こたつ (日本傑作絵本シリーズ)


作・絵:麻生知子 福音館書店

みなさんの家にこたつってありますか?イマドキは、ホットカーペットやエアコンだけで、こたつのないおうちも多いかもしれません。わが家もそうです。この絵本を手に取ると、ちょっと懐かしい感じがします。


大みそかから元旦にかけて、こたつを上から定点観測しています。カバーに家族の紹介がありますが、それ以外では一度も顔が見えません。頭のてっぺんからの絵だけです。不思議不思議。顔は見えないけれど、細かく描き込まれた絵に、誰が何をしていて、どんな状況なのかがリアルに伝わってきます。登場してくるお菓子やお酒、ジュースに調味料、どれも「どこかで見たような」という感覚に。そして、チラシや年賀状、宅配便に絵本なども、本当にリアルに詳細に描かれています。それらを眺めるだけでもおもしろい。こうた君が恐竜で遊んでいる様子や、こたつ洞窟を探検しているところなど、「あーやるよねー」と、大人はそんな目線でも楽しめます。

「こたつってなに?」という子も、この絵本を見れば、洞窟探検やこたつの中から出てくるたい焼きなど、リアル体験してみたいあこがれの存在になるかもしれませんよ。

自分の名前について考えたくなる冬の絵本

ゆきのゆきちゃん

作:きくちちき ミシマ社

一面の銀世界が美しい。本当に銀色です。
猫のゆきちゃんは、「雪」が自分と同じ名前であることを不思議に思って、森のみんなに聞いてまわります。
「わたしゆきちゃん ゆきとおなじなまえなの なんでかしってる?」

さて、ゆきちゃんの名前のひみつはなんでしょう。動物たちはそれぞれに考えて、すてきな答えを見つけてくれます。その都度、ゆきちゃんはうれしくなって、動物たちもうれしくなって、雪の中をはしゃいで走り回ります。「うれしい」を全身で表現しているような動きも、「うれしい」を顔全体で表しているような表情も、まるで絵本から飛び出してきそうな躍動感。一緒になって雪の中に飛び込みたい気分になるかも!

ゆきちゃんはきれいな水色の目をしていますが、ゆきちゃんが出会うりすやふくろうたちも、それぞれに個性的できれいな目の色が魅力的です。リズミカルに繰り返すことばもやさしく響き、声に出して読むとよりいっそう読み手も聞き手も楽しくなるような、そんな文章です。

雪が生まれる瞬間、見たことありますか?

ゆきのけっしょう

作:小杉みのり 監修 武田康男 岩崎書店

今年は雪が見られるかな。雪の結晶見たことありますか?大人なら一度は目にしたこともあるでしょう。でも生まれて数年の子どもたちにとって、雪の結晶を実際に目にする機会はなかなかやってこないかもしれません。その神秘的な雪の結晶ができるまでを写真で見せてくれます。実際の大きさで示してくれているので、どんどん大きくなっていく様子がよくわかりますよ。

芸術作品のような雪の結晶。大事に取っておきたいけれど、すぐに消えてしまう、はかない美しさをぜひ写真絵本でじっくり楽しんでください。

雪がふっていても、お風呂に入ればみんなぽっかぽか!

やまのおふろやさん

作・絵:とよたかずひこ ひさかたチャイルド

寒い寒い雪の中、やまのお風呂には、さる、いのしし、ゆきだるまがやってきて、ぽかぽかお風呂であったまります。ゆきだるまだと思ったら、お風呂に入ると雪がとけて…。えー!楽しいおどろきも。

ぽこぽこぽこぽこ、ぽかぽかぽかぽか、しんしんしん、グラグラグラ。耳からも楽しめます。この音を聞いていると、なんだか楽しい気分になってきます。テンポの良さもいいですね。お風呂ぎらいのお子さんといっしょに読むのもいいかもしれません。気持ちよさそうな動物(?)たちを見ていたら、ぽかぽかあったかお風呂に入りたくなるかも。

このぽかぽかおふろシリーズは、山だけでなく、「うみのおふろやさん」「もりのおふろやさん」「そらのおふろやさん」「まちのおふろやさん」などたくさん出ています。読み比べてみるのも楽しいですよ。ちなみにわが家は、私はやま派、娘はもり派、息子はまち派でした。

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ライター

絵本専門士鳥山由紀の画像

絵本専門士 鳥山由紀

絵本専門士、絵本セラピスト(R)。 乳児親子向け施設、小学校等絵本読み聞かせの他、絵本に関する講演・執筆、大学講師等。2021年絵本販売店「絵本選書・販売 月のクローバー」を開業、イベント等にて出店。2017年より、京都市保育士会機関紙「ほほえみ」連載中。2018年から絵本読み聞かせと箏演奏のユニット「ことえほん」を立ち上げ活動中。3児の母。 ブログ「えほんらへん」

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