気質を知ると伸びしろがわかる!子どもの気質タイプ別 “強み”を伸ばす方法とは?
「わが子には自分ならではの“強み”を見つけてほしい」と願って、子育てをしているおうちの方は多いのではないでしょうか。
子どものタイプに合わせた“強み”を伸ばす方法について、人材育成の専門家に聞きました。
※この記事は小学館「ベビーブック 2025年2・3月合併号」の内容を掲載しています
これからの子育てでは強みを伸ばすことが大切
子育ての「ゴール」を決めるにあたっては、現在の子どもたちが社会に出る20年後の世の中を考えておく必要があります。少子化が進む日本では、外国の人の力を借りる場面が増え、就職の際は外国の人との競争を勝ち抜かなければならなくなるでしょう。そして、AI 技術の発達が目覚ましい社会では、AI を超える専門性を持つ人材が求められるようになります。そのような時代をたくましく生き抜く子どもを育てるには、苦手を克服させるよりも、「この分野では誰にも負けない」という強みを伸ばして、人生を自分で選択できるようにすることが大切です。
強みの芽を具体的にほめて育てる
これまでは何でも平均的にできる人材を育てることが重視されてきましたが、短所をなくそうとすることは、個性や強みをつぶしてしまうことにもなりかねません。「引っ込み思案」という短所は、裏を返せば「慎重で観察力がある」という長所でもあります。これからの子育てでは、その子の長所に目を向け、その部分を「強み」として伸ばしていくことが重要になります。子ども自身が「自分はこれができる!」と自覚できるように、「すごいね」などの漠然としたほめ方ではなく、どんな強みがあるのかを具体的にほめて育てることを心がけましょう。
1~3歳の時期は「根拠のない自信」を育てよう
自信には、おうちの方からの愛情によって育まれる「根拠のない自信」と、子ども自身が努力して何かを成し遂げる中で獲得できる「根拠のある自信」の2種類があります。未就学児の時期は「根拠のない自信」を育てる時期にあたり、特に3歳ごろまでは「自分は愛されている」という実感を通じて、「自分は価値がある人間だ」と子どもが自分の存在を心から信じられるようにすることが大切です。2~3歳のイヤイヤ期は、おうちの方としては対応に悩む時期ですが、子どもを突き放す関わり方をすると「根拠のない自信」が揺らいでしまうおそれがあります。次のページで紹介する3つのポイントを心がけ、子どもを受け入れる関わりを増やしていきましょう。