鈴木あきえさんが子育てで大切にしていること「一緒に過ごす“時間”ではなく“質”を高める」
2児のママとして育児をしながらもタレントとして活躍している鈴木あきえさん。チャイルドマインダーの資格を取得したきっかけや、子育てで大切にしていることについて教えていただきました。
チャイルドマインダーの資格を取った理由は子どもと自分のため
チャイルドマインダーというのは、英国発祥の資格で家庭保育の専門的な知識があるスペシャリストのことで、ベビーシッターや、訪問保育、親子カフェを開くことができる資格です。母親になる前から子どもの発達や保育について学ぶことに興味はあったのですが、なかなか始めるきっかけがありませんでした。
母になり、子育てで悩むことも多く、イライラしてきつく言い過ぎたなと反省したりして…。そんなときに、チャイルドマインダーの資格を知り、子育てにも役立つし自分にとってもいいのではないかと思い、子どもが0歳、2歳のときに取得しました。
子育てについて学んだことで自分をアップデートできた
授業では、「ひとりひとりを尊重する」ということを何度も教えてもらいました。子どもはひとりの人間として尊厳を持っているので、同じ目線に立って向き合うことが大切だということ。親になって、子どもを注意したり叱ったりするときについ上からものを言ってしまうこともあったので、勉強をしていく中で自分の気持ちもアップデートできたと思います。
「叱るのではなく伝える」子どもとの向き合い方
講師の先生には自分の子育ての相談にものってもらっていたのですが、教えてもらって良かったと思っているのが「叱るのではなく伝える」ということです。気持ちが高ぶっているときに子どもの手を掴んで叱ったりすると、どんどん荒くなってしまうのでよくないと。「子どもに思いを伝えるときは、抱っこしたりからだを撫でてあげると自分の気持ちも撫でられるから、お母さんがカッとならずに伝えられるよ」と教えてもらいました。
それから意識しているのですが、そうすると自分の気持ちが落ち着いて穏やかに伝えられているなって。それに、その方が子どもがちゃんと話を聞いてくれていると感じています。寝る前のベッドの上やお風呂などリラックスできる場所で対面で向き合わずに同じ方向を向いて話をすると、お互い落ち着いて意見を交換できます。
もちろん、口が先に動いてしまうこともよくありますが(笑)。そんなときは「さっきは強く言っちゃってごめんね」と謝ります。そうすると「いいよ。ぼくもわるかったよ」って言ってくれたりして。親子のコミュニケーションできちんと思いを伝えることは大切にしています。
仕事と子育ての両立について
子どもたちは2人とも生後3カ月くらいから保育園にお世話になっているのですが、その頃に一緒にいてあげられないという罪悪感で落ち込むことがありました。そんなときに子育ての専門家の方に「子どもは一緒にいる時間ではなくて質ですよ」と教えていただき、救われた気持ちになりました。「それなら私は質を高くして挽回しよう!」と思うようになりました。
お風呂タイムは子どもと過ごす大切な時間
保育園のお迎えもギリギリの時間になってしまうので、帰宅しても寝るまでの間に遊ぶ時間がないな…と考えて行き着いたのが、お風呂に入っているときを遊び時間にしよう!ということでした。3 人でお風呂で遊びながら1日の出来事について話をしながら私も半身浴できるし、みんながハッピーに過ごせる時間です。
仕事で会えない日は手紙でやり取り
子どもたちが起きる前に仕事に行く日は、朝ごはんと一緒にそれぞれへの手紙を置いておきます。下の子は、朝起きて私がいないと泣いてしまうこともあるのですが、手紙を読んでうれしい気持ちを上書きしてあげるようにしています。仕事で帰りが遅くなると、逆に子どもたちが私に手紙を書いてくれることもあって、とてもうれしいですね。
手紙のやり取りもそうですが、やっぱり子どもは親の背中をみて育つのだな、感じることがよくあります。反省することもたくさんありますが、子どもとしっかり向き合いながらこれからも子育てを楽しんでいきたいと思います。
「子どもと親のきずなを深めるやさしい声かけ」
定価:1760円
鈴木あきえ、NHK『すくすく子育て』制作班著
発売日:2024年11月07日
出版社:Gakken
<内容紹介>
子育てに強い関心を持つ人気タレント・鈴木あきえと、20年以上続くNHKの人気番組『すくすく子育て』がタッグを組んで提案する、わかりやすくてためになる「子どもへの声かけのコツ」、親子のコミュニケーションスキルが満載の一冊です。