いまさら聞けない「SDGs」6冊の絵本で感じてみよう
最近、新聞やテレビの中でよく聞くようになった「SDGs(エスディージーズ)」という言葉。子どもが学校で習ってきたけれど、いまいちよくわからないから教えてあげられない!というパパママも多いのではないでしょうか。
SDGs(持続可能な開発目標)とは、ひとことで言うと、“2030年までに達成すべき17の目標”です。
カラフルなこの上の図は見たことがある人も多いのではないでしょうか。
この17の目標は、ほぼすべてがみなさんの生活にかかわることです。関係ないと思うようなものも、まわりまわって地球全体で考えると私たち自身に関係することばかり。普段の生活の中で、ほんの少し気にするようにしていくと、少しずつですが、目標達成に近づいていくことができるのではないかと思います。
今回は親子で一緒にSDGsを知るのにおすすめの絵本と、みなさんのよく知る絵本をSDGsの視点から紹介します。
親子で「SDGs」の基本を知るための1冊
「わたしがかわる みらいもかわる SDGsはじめのいっぽ」
原琴乃/作 MAKOオケスタジオ/絵 山田基靖 監修 汐文社
まずは、この絵本で「SDGsってなんだろう?」という基本の部分を親子で学んでみましょう。
そして、この17の視点について親子でゆっくり考えてみるといいですね。すると、身近なところにも、関係するものごとがたくさんあることに気づきます。
同じように、SDGsの視点から絵本を読んでみると、いろいろな場面に関連しているのがわかりますよ。
大好きな絵本を「SDGs」の視点で見てみると…
ここからは、みなさんがよく知っている絵本をSDGsの視点から紹介します。まずは手元にある絵本をながめて、SDGsの視点で眺めてみると…あら不思議! いつも読んでいる絵本からも、新たな気づきが得られるかもしれません。もしかしたら、登場人物の行動が、ちょっと気になってくるかもしれませんね。
※ここでご紹介する絵本は、必ずしもテーマそのものを取り扱った作品ではないことをあらかじめご理解ください
「はらぺこあおむし」
作:エリック・カール 訳:もりひさし 偕成社
おなかがすきすぎてぺっこぺこを経験したり、食べ過ぎておなかを壊したりする様子は、【2飢餓】の視点から見ることができます。また、虫の生態を知ることはさまざまな生き物が地球上に存在すること、【15生物多様性】に注目することにもつながります。
「ぐるんぱのようちえん」
作:西内ミナミ 絵:堀内誠一 福音館書店
ぐるんぱはいろいろな仕事を経験していきます。親子で、「こんな仕事やってみたいな」などと話しながら、【8働きがい】を考えるためのヒントになるかもしれません。
「おいしいおと」
文:三宮麻由子 絵:ふくしまあきえ 福音館書店
みんなの日常にある「食べる」ということ、目が見えない人にはこんなふうに聞こえています。自分たちも食べながら、どんな音が聞こえてくるんだろう、と体験してみることで、障害を持つ人への【10差別】や、おいしく食べることから【2飢餓】について考えることもできます。
「どうぞのいす」
作:香山美子 絵:柿本幸造 ひさかたチャイルド
「どうぞ」や「ありがとう」の連鎖は、協力して前に進む【17パートナーシップ】につながりますし、「どうぞ」の気持ちは【1貧困】を解決する糸口になるかもしれません。
「100かいだてのいえ」
作:いわいとしお 偕成社
さまざまな動物が一緒に住んでいることは【15生物多様性】、みんなが生活している空間をみると【11まちづくり】や【9インフラ】にもつながる部分でもありますね。
ゲーム感覚で楽しんでいるうちに
これらはあくまで、私が読んで感じた視点です。受け止め方は人それぞれ。親子で話をしながら、大好きな絵本の中から、SDGsの視点を探してみましょう。ゲーム感覚で触れているうちに、普段の生活の中でも、少しずつ意識できるようになってきますよ。
参考資料
「こどもSDGs なぜSDGsが必要なのかがわかる本」監修:秋山宏次郎、著:バウンド カンゼン
「世界がぐっと近くなるSDGsとボクらをつなぐ本」監修:池上彰、絵:モドロカ 学研プラス
協力
SDGs for School 認定エデュケーター・絵本専門士 木村明美
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