「まねっこ」させて子どもの力を伸ばす!模倣期に大人が気をつけたい3つのポイント
時短で、賢く、楽しく子育て。働くママでも、毎日たった5分からできる!知育や子どもの心と体を育てるノウハウを、SakuraEdu代表の荒井聖子さんに教えてもらいます。今回は、乳幼児がまねにこだわる模倣期に大人が気をつけたいポイントについて。
乳幼児は大人のまねをして動きや言葉を習得する
子どもは生後約8カ月から周りの人のまねをして、さまざまな動きや言葉を習得していきます。霊長類に見られるミラーニューロンといわれる神経細胞が、周囲の動きをまねすることで言語や新しい技能を獲得したり、共感を得る役目をしているという説があります。
たしかに乳幼児を見ていると、親や兄姉そっくりに言葉を発したり、玩具を何か別のものに見立てて大人の動作をしたり、おままごとやごっこ遊びが大好きです。
模倣期に大人が気をつけたい3つのポイント
モンテッソーリ教育ではまねにこだわる模倣期に、「大人が手本を見せて教える」という方法を使って子どもができることを増やしていきます。子どもが見てまねするためには、私たちが普段している動作をよりゆっくりと大袈裟に見せてあげるとまねしやすいと思います。
この模倣期に、以下の3つのポイントに気をつけて子どもの力をぐんと伸ばしてみましょう。
1.身体全体の筋肉を使った大きな動き
手や足を大きく動かす、走る、スキップ、ジャンプ、後ろ歩きなどの基本動作に加え、物を持ち上げる、左右の違う動き、柔軟運動、ボール遊びなど、少しずつ複雑な動きができるように動きの幅を広げてあげましょう。ボール投げ、ドリブル、縄跳びなどは、口であれこれ教えるよりも見せてあげるのが分かりやすいようです。
2.手と指を使った細かい小さな動き
物の握り方、離し方、つまみ方などの基本動作から、書く、切る、通す、結ぶ、注ぐ、たたむ、拭くなど、日常のあらゆる物が上手に扱えるよう手本を見せてあげましょう。箸や鉛筆の持ち方やハサミの使い方など、説明を聞いて理解するより「どの指がどこにあるか、どの指を動かすのか」をゆっくり見せてあげることで、子どもが面白がって習得していきます。
3.言葉
子どもは乳児の頃から大人の言葉を聞いてまねをしています。一方的に話して聞かせるだけでなく、意味を持って声を発している時には、よく聞いて反応してあげましょう。
語彙力をつけていく時期には以下の3段階を行うことで、言葉の数をどんどん増やしていくことができます。
- これは「りんご」です、と名前を紹介します。まねさせて繰り返しましょう
- 「りんごはどれかな?」と聞いて、一緒に指をさします
- 「これは何かな?」と聞いて、口の動きを見せながら「りんご」と繰り返します
子どもの所作や言葉遣いはまさに鏡のよう
子どもは「身体の動かし方」や「言葉」を、よくも悪くも周りの大人から吸収します。所作や言葉遣いは、まさに鏡(ミラー)のようです。
玩具の片付けが雑、言葉遣いが悪いなど、子どものことで少し気になることがあれば、まずはまねされる私たち大人が少し気をつけることが大切かもしれませんね!