子どもに食べる意欲が湧いてきたらチャレンジしたい「つかみ食べ」その長所と短所
時短で、賢く、楽しく子育て。働くママでも、毎日たった5分からできる!知育や子どもの心と体を育てるノウハウを、SakuraEdu代表の荒井聖子さんに教えてもらいます。今回のテーマは「つかみ食べ」について。
「つかみ食べ」のすすめ
離乳食が軌道にのり、子どもに食べる意欲が湧いてきたら、ぜひチャレンジしてほしいのが「つかみ食べ」です。最近、イギリス発祥のBLW(Baby Led Weaning)が紹介されていますが、難しく考えず気軽に楽しんで取り入れてみてはどうでしょうか。
指でつかめるサイズの食材を皿に置いて、手で自由に食べさせます。目安は9カ月以降と言われていますが、口がしっかりと動いてカミカミゴックンができるようになったら始めることができます。
つかみ食べに向いている食材
- ゆるく炊いた米のミニおにぎり
- 一口に切ったパン
- 柔かいショートパスタ
- 口で潰せる温野菜、芋類、豆類
- 加熱して小さく切った鶏ささみやむね肉、肉団子
- 固めの煮豆腐
- 果物
つかみ食べの長所は、何と言っても食べものとの距離が近くなるのが魅力です。スプーンで運ばれる一口ごとの離乳食に比べて、子ども自身の五感を通してたくさんの刺激を得ることができます。
「つまんで運ぶ」という手指の動きと視覚の協応性も大切なポイントです。こうした五感の刺激は脳に伝達されて、考える力を高めると言われています。また、人間の生命に関わる「食欲を自ら満たす」ことで、行動力を育てるのではないでしょうか。
「つかみ食べ」で気をつけたいこと
短所は何といっても安全性です。必ず顎の力で潰せる柔らかさのもの、口の大きさにあったサイズを守りましょう。喉に詰まる可能性のある物や指でつまめないペースト状の物は不向きです。
「つかみ食べ」だからと食事の時は放っておかず、一緒に「つかみ食べ」をしながら食べる楽しさの見本を見せてあげてください。慣れないうちは遊び食べをしたり、こぼすことも多いので、安定した割れない皿に入れたり、床にチラシを敷いておくなど、後片付けが楽になる工夫をしておくのがオススメです。
自分で食べる習慣を
「つかみ食べ」が上手にできるようになったら、少しずつフォークやスプーンを使えるようにしていきましょう。大人が一口ずつ食べさせるよりも、多少面倒なことがありますが、子どもの自立心をぐんぐん伸ばします。
食は、知力、体力、気力全ての基本ですから、ぜひ自分で食べる習慣をつけていきましょう。しっかり食べて、しっかり寝て、しっかり身体を動かす。どんな年代のお子さんでも、私たち大人も、ここが重要だと強く感じています。まずは食の一歩から!