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先回りする自分を捨てて。「ヘリコプターペアレント」にならないために

先回りする自分を捨てて。「ヘリコプターペアレント」にならないために

働くママの心が解放され、体もラクになる情報を伝えたい!総合情報サイト『All About 』で活躍する“ガイド”と呼ばれる様々な分野の専門家が、単に捨てる、やめる、諦めるのでない、現実的なノウハウを紹介します!

先回りする自分を捨てる

ヘリコプターペアレントという言葉をご存知でしょうか。我が子が失敗しないかとそばで逐一見つめて口を出す。困った状況になったら、いち早く駆け付けて助ける。

そんな過保護・過干渉な親のことを、すぐに飛んで向かい、頭上で旋廻するヘリコプターに例えた言葉だそうです。可愛い我が子のためにすることが、やりすぎになる可能性は誰にでも潜んでいます。

ヘリコプターペアレントには誰もがなり得るのです。「このほうがいいよね、あなたのためよ」と、思いながらする発言や行動は一度立ち止まって、動機を振り返ってみましょう。

よくよく自分を見つめてみると、根底にあるのは「こんなふうになってほしい」という期待ではないでしょうか。自分の理想像を押し付けてはいませんか。自分のエゴが顕著に現れてしまうのが育児です。

だからこそ「あたなのため」という気持ちがある時には、「本当に子どものため? もしかして自分の満足のためなのでは?」という視点を持つことが必要です。

エゴが現れてしまうからこそ、エゴを手離していくチャンスでもあるのです。自分のエゴからの過保護・過干渉にならないためには「子どもは自分の肌で感じて、吸収して育っていってくれる」という認識を持つこと。

どんなに私ひとりが頑張っても、たいした影響は与えられない、くらいに思いましょう。そうして、子どもとの間にいい意味でスペースを置くのです。とはいえ、うまいさじ加減で距離をとるって難しいですよね。

子どもと離れていける親というのは、極言するなら、この2種類。

  • 「子どもの心身の成長を汲み取り、上手に離れていけるスーパー人格者」
  • 「虐待など、子どものほうがこんなところ早く出ていきたいと思う、極端にひどい親」

ヘリコプターペアレントは、ちょうどその間に属します。つまり、子離れせねばとわかっていてもできない親こそが、最も多いのかもしれません。今、いくつになっても子離れできない親、それに苦しみつつも距離をとれない子ども(30~40代の世代)が増えています。

小さな頃から友人や交際相手など、人間関係にまで親が先回りしてしまうと、他人とのコミュニケーションに自信がなくなり「自分で人生を決められず、結婚したくてもできない40代」になる悪影響も!

「自分の子に限ってそうはならない」という方も、お子さんと距離を持つことの大切さを意識し、理想を手放してみませんか。小学校入学は、親にとって子どもとの間にスペースを置く大きな節目となります。

小学生になると、様々な子どもが混在する中で、自分と他人を比べるということが子ども自身の中でも起こり始めます。比べることは悪ではありません。30~40人のクラスの中で、自分はどういう位置にいるのか、自分で感じ始めるのです。

親が成績や順番などの数値にこだわらなければ、どちらが上だという「比較」ではなく「自分はこんなことができる」「友達はあんなことができる」と、自分が得意なことを発見したり、苦手なこともある、と自分を「認識」することができるようになるのです。

子育ては社会にゆだねるという感覚を持ってみてください。子どもの社会参加は親にとっても、子どもを知る新たな機会です。高機能なヘリコプターは捨てて、全然飛ばないヘリコプターになりましょう。

エゴを捨て謙虚な気持ちで「子どもは社会が育ててくれる」と信じること。そして、子どもがこちらを向いたときには「いつでもあなたの居場所があるよ」と言ってあげられる親になりたいですね。

※この内容は2019年11月22日に発売される書籍『すててもやめてもうまくいく ママたちの「こうしてやめれば大丈夫」BOOK』 の第3章『子育ての「ガムシャラ」を捨てる』の内容を一部修正し転載したものです

働くアラフォーママ達の救いになる本が出来ました!

家事、育児、仕事…今のママはキャパオーバー。受験、介護、年金、AI…将来はモヤモヤだらけ。「そんな限界間近の、働くアラフォーママ達の救いになる本を作りたい」。そんな思いからこの本がうまれました。

時代はどんどん便利になっていくのに、女性の役割だけは、変わっていないどころか、「ワンオペ育児」の家庭が増えて、負担が増しているようなこの頃。そこで、「もう捨てていい思い込み」や「古い常識」、「時代に合わなくなった習慣」「今だからできる選択」「これからの時代に必要なこと」などを、専門ガイドに聞きました。ただ単にやめるだけじゃなく、「しないほうがむしろ上手くいくこと」や「いますぐラクに効率UPできること」が中心なので、ママも家族もきっと幸せがUPします。

おもしろそうなところ、これなら出来そうと思えるところから、ぜひつまみ読みしてみてくださいね。

書誌情報


すててもやめてもうまくいく ママたちの「こうしてやめれば大丈夫」BOOK

著者
All Aboutモヤフォー研究所

もくじ
第1章:料理の「しっかり」を捨てる
第2章:家事の「ちゃんと」を捨てる
第3章:子育ての「ガムシャラ」を捨てる
第4章:マネーの「きっちり」を捨てる
第5章:住まいの「ゼッタイ」を捨てる
第6章:介護の「ヒヤヒヤ」を捨てる
第7章:ママ友・夫婦関係の「モヤモヤ 」を捨てる

仕様 単行本(ソフトカバー): 240ページ

定価 本体1650円+税

All Aboutモヤフォー研究所

総合情報サイトの先駆けであり最大手の「All About」が、各分野の精鋭ガイドで構成する研究所。35~45歳のアラフォーは、悩みや不安が人生でいちばん重なる世代。「日々のことで手一杯」「先が見えない」…向き合う糸口もない故に漠然としたモヤモヤばかり。そんなお悩みに応えるべく結成されたのが当研究所。共働き家族の、育児、家事、お金、住宅、ママ友・夫婦関係、親(義父母)の介護など、さまざまな不安の種を、専門ガイドが取り除きます

詳しい情報はこちらから

ライター

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こどもりびんぐ &あんふぁん編集部

「子育ての迷いに、頼れるコンパスを。」子育て中のママ・パパの気持ちを楽にする記事を発信中。未就学児〜小学生を子育て中の現役ママ・パパも多い編集部です。

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