モンテッソーリ教育から学ぶ、幼児に「包丁使い」を教えるポイント
時短で、賢く、楽しく子育て。働くママでも、毎日たった5分からできる!知育や子どもの心と体を育てるノウハウを、SakuraEdu代表の荒井聖子さんに教えてもらいます。今回のテーマは「幼児の包丁使い」について。
モンテッソーリ教育から学ぶ、幼児の包丁使い
モンテッソーリ教育では、幼児のうちから年相応の自立を目指し、子どもが能動的に動くことを大切にしています。特に「日常生活の練習」という分野では、自分のことを自分でする練習ができるよう教具を準備します。
豆をすくって移す、水さしでコップに注ぐ、ボタンやファスナー、縫いさし、窓拭きなど、日常の道具を使ってとても楽しそうに取り組みます。中でも包丁の人気はピカイチです。今回は、どのようにして幼児に包丁を使わせるのか、紹介していきます。
まず、包丁を使う利点はいくつかあります。
- 食の自立への第一歩になる
- 危険ゆえ子どもの集中力が増す
- 両手の協応性や、手指の鍛錬になる
- 家族に喜ばれることで自己肯定感が育つ
ただし、包丁を使わせるときには、段階を経て慣れさせること、手本をゆっくりと見せること、大人が子どもをしっかり守れる位置で見ることが重要になります。
包丁にチャレンジ!
- 作業する場所を確認しましょう。しっかり立てる(座る)ところ、肘が曲がる高さなどをチェックしましょう
- 使う道具は慣れによって変化させましょう。切れない包丁はかえって危ないので注意が必要です
- バナナとバターナイフの組み合わせから始めます。バナナを半分の長さに切り、初めてのときはさらに縦半分に切ってまな板に置きます。利き手にナイフ、反対の手の指を内側に丸めて猫の手でバナナを押さえます。バナナの奥のまな板にナイフの先を付け、ゆっくりと手前に下ろします
- 何日かやって慣れてきたら、次はテーブルナイフ、果物ナイフ、子ども用包丁へと進んでいきます。子どもの手のサイズに合わせた道具を選び、材料も扱い易い大きさにしてあげましょう
- 次は野菜類にチャレンジ。野菜はかたい物が多いので、その場合は電子レンジで少し加熱すると切りやすくなります。まずは皮を剥いたキュウリから始めると良いでしょう
- 野菜類も初めのうちは、大人が縦に切ってまな板の上に置きます。いずれもまな板にペタッと安定して置ける形で準備しましょう
- 包丁で切るところまで慣れたら、ピーラーを使って野菜の皮を剥き、使いたい大きさに切るなどに発展できます
包丁使いが上手になれば、色々な料理を作ることができますね。キュウリ、ニンジン、ダイコンを切ってビニール袋に入れて浅漬け、加熱したジャガイモとニンジンでポテトサラダ、味噌汁の具を任せても良いですね。家族に食べて貰うことで、子どもは目をキラキラと輝かせることでしょう!