落とす、積む、通す…子どもを成長させる動きが身に付くおうちモンテッソーリ
時短で、賢く、楽しく子育て。働くママでも、毎日たった5分からできる!知育や子どもの心と体を育てるノウハウを、SakuraEdu代表の荒井聖子さんに教えてもらいます。今回のテーマは「集中できる遊び」について。
創意工夫が集中の鍵
「保育園がお休みになり、家でどう遊ばせたら良いのでしょうか?」と相談を受けることが多くなりました。ご自身がリモートワークや家事などで構ってあげられないときに、子どもが集中して遊んでくれたら良いのにと思う場面は多いようです。
そんなとき、私はいつも「完成された玩具よりも、ガラクタを使って創意工夫させましょう!」と言っています。モンテッソーリ女史は、パンくずや紙くずを使って遊んでいる幼児を見て、モンテッソーリ教育の基礎になる「自分を成長させるための動き」に気づきました。
手や指を思うままに動かしたい幼児にとって、成長を目的とした活動、つまりこうした些細な遊びがとても重要なのです。そこで今回は、家にある物や簡単に手に入る物を使った遊びをいくつか紹介していきます。誤飲やけがなどの心配がない物は、子どもが自由に出し入れできる場所に、カゴ等まとめて入れておくと良いと思います。
「落とす」遊び
- ピンポン玉をパスタ保存容器にぽとんと落とす
- どんぐり、ビーズ、豆などを、穴あき容器(密閉容器のフタを十字に切っても良い)に押し込んで落とす
- 楊枝を楊枝入れの穴に挿して落とす
- コイン玩具を貯金箱の穴から落とす
「積む」遊び
- 積み木を高く、または広くに積む
- ジェンガをたがい違いで高く積む
- メラミンスポンジ(キューブ型)をそっと積む
- コップ重ねの玩具を大きい順番に積む
「たたく」遊び
- ミニトンカチで蒲鉾の板をとんとんたたく
- たいこや木琴を鳴らす。缶とラップの芯で代用もできる
- 新聞の棒であちこちたたいてみる
- だるま落としで力を調整しながらそっとたたく
「押したり引いたりする」遊び
- 洗濯かごにひもを付けて引っぱる
- ゴムボール(小)をゴムで引っ張れる位置からつるす
- 人形用ベビーカーや、カゴに結束バンドで車輪を付けて押す
「通す」遊び
- ビーズとテグス、ストローとモール、マカロニと凧糸などを通す
- 厚紙に穴あけパンチでたくさん穴を開けて、好きなように毛糸を通す
「注ぐ&移す」遊び
- 水差しかコップ複数を使って、水、米、豆、ビーズをざらざらとあけ移す
- 小さめの皿を使って、豆類を指、スプーン、シュガートング、ピンセット、箸などで1つずつ移す。この時、豆の種類を混ぜておき分けながら移す遊びを追加
- 墨汁用のスポイトでコップの水を移す
- スポンジで水を吸い上げ、絞って移す
- ボールに入れた米をおたまですくって移す
「はさむ」遊び
- 洗濯ばさみを多数つなげて好きな形を作る
- 小物を干す
- 紙を束ねてクリップで留める
「ねじる」遊び
- びんとフタを数セット用意して、ちょうど良い物を合わせてはめる
- 鍵穴付きの錠と鍵で開閉する
- 大きめのボルトとナットをくるくるねじってはめる
「貼る&剥がす」遊び
- 丸シールで絵(点描画)を作る。はじめは大きいサイズから始め、だんだんと小さいサイズをミックスさせる
- 下敷きにシールを貼って爪で剥がす
このように一見ガラクタのような物でも、遊び方を教えるとその後は自分で創意工夫し様々なアプローチで集中して遊び始めます。いったいどんな遊び方をするのか?大人も興味津々で楽しんで見守っていきましょう。