「遊び食べ」はいつまで続く?家でできる上手な対処法
時短で、賢く、楽しく子育て。働くママでも、毎日たった5分からできる!知育や子どもの心と体を育てるノウハウを、SakuraEdu代表の荒井聖子さんに教えてもらいます。今回のテーマは「遊び食べ」について。
遊び食べに悩む人へ
「遊び食べ」に困っている、登園前の朝食でイライラしてしまう、という話はよく聞きます。「遊び」という言葉を使っている影響で、食べるときにお行儀の悪いこと、やってはいけないことと考えられがちで、つい叱ってしまうこともあると思います。
お皿に手を突っ込む、食べ物を千切って散らかす、コップをひっくり返す、物を床に落とす、食事中に立ち上がる、鼻歌を歌うなど、もし大人がやっていたら大問題ですね。
でも、子どもにとっては「遊び食べ」は探究心の表れ、手や指で感触を確かめたり、手首をひねる動きをやってみたり、水のこぼれる様子を観察したり、物を落とすとどうなるか体験したり、子どものワクワクがたくさん詰まっているのが食事の時間なのです。
遊び食べの期間は長くても2年くらいでしょうか、五感から刺激を受けて知能を発達させる時期と重なっていると思われます。
小学生がしないことを考えれば、必ず終わるのが遊び食べです。最近、でんぷんのりのベタベタやクレヨンが手に付くのを、極端に嫌がるお子さんが増えていて、もしかしたら「遊び食べ」を厳しく制御されているのかな?と思うことがあります。
子どもはやること全てが学びです。お行儀やマナーなどの大人の尺度で細かく叱りつける必要はなく、食べ物を粗末にしたら、立って違う物で遊び始めたら等、最低限のことを注意しながら、子どものやることを見守ってみませんか。
とはいえ、対処法も考えていきたいですね。
まずは気楽に!
もし子どもが10人いたら、遊び食べしていても「いずれ終わる」くらいの気持ちで見守るしかありませんよね。「小学生でやる子はいない」と念じながら、落ち着いたらきちんとしつけようという気楽な気持ちで向き合いましょう。
環境を見直す
遊び食べが始まったら、汚される前提で準備をしてみましょう。私はいすにバスタオルをかけたり、床に遠足用のかわいいシートを敷いたり、お皿を仕切り付き1枚にしたり、飲み物を注ぐ量を減らしたり、と自分が楽できるように工夫していました。
笑顔でおいしいね!
食事のとき、子どもを1人で座らせていると、気が散ったり大人の気を引くために色々やり始めます。一緒に座って「おいしいね!」と笑顔でもりもり食べる姿を見せれば、子どもも楽しくご飯に向かうと思います。
間食が影響していない?
空腹も遊び食べに関係しています。本当に空腹であれば、遊び食べなどしている余裕はありません。まずご飯を口に入れるでしょう。子どもの食事は、できるだけ規則正しくすることと、間食(ジュースや牛乳も含めて)がどの程度影響するか、分析してみると良いと思います。
時間を決めて下げる?
これは人によって考え方が分かれるところですが、私はダラダラと「ほら、食べなさい!」を繰り返すよりも、例えば30分なら30分と時間を決めて下げるタイプです。
そもそも時間の無駄ですし、食事の規則性という点でも「食べないとなくなる」という感覚は大切だと思うからです。残した分は次の食事で出します。
その点でも特に朝食は、その子にとって食べやすいメニューで栄養を摂り、手掴みで食べられるように準備するなど、工夫してみると良いと思います。
遊び食べの時期に、さらに食べ盛りの上の子や離乳食の赤ちゃんが居たら、本当にゆううつになりますね。そんなときは「空腹ならきっと食べる」「小学生はしない」と念じながら、まずはご自身が食事をおいしく食べる姿を見せていきましょう。