小学受験・中学受験以外の選択も!これからを生きる力をつける進路
【中学受験連載】第5回/近年、都市近郊で増えてきている中学受験。「気になるけれど、実際どうなの?」「うちの子どうする?」未就学児〜小学生のママ・パパへ、焦ることなく、無知でもなく、「自分たちらしい選択ができるようになるための知識」をお届けします。
ここまで中学受験する?しない?を書いてきましたが、進路は、その二択のみなのかと言えば、そうではありません。今は様々な進路の選択肢があります。今回は、小学受験・中学校受験以外の選択について、ナビゲートしたいと思います。
国際力をつけるための選択(公立+留学/国内インター)
国際社会で生き抜く力が問われる世の中になってきた昨今、英語力をはじめ、国際的に必要とされる力を伸ばしたいと考えるご家庭も増えました。そこで小学校受験・中学校受験はせずに、国内インターナショナルスクールへ通うという選択肢もあれば、公立小学校に通いながらインターナショナル系のアフタースクールを組み合わせるというようなご家庭も見受けられます。
【国内インターナショナルスクール】
基本的には日本にいらっしゃる”外国人家庭”のための学校ですから、数も少ないです。また、日本人のご家庭が入学を希望する場合は、プレスクールや小学生からの受入がメインとなり、中学以降の入学は非常に狭い間口となります。学年相当の英語力も、必要とされるケースが通常です。
そんな厳しい条件であっても、入学を希望されるご家庭は年々増えています。両親が日本人で、中学からでも入学の可能性があるインターナショナルスクールとしては、例えば、玉川学園中学部・高等部(IB国際バカロレア)クラス(※ 1 下段URL/以下同)や、アオバジャパン・インターナショナルスクール(※)あたりが挙げられます。どちらも英語力などの入学試験や面接があります。
【インターナショナル系のアフタースクール】
幼稚園〜小学生のお子さんが学校終わりに通えるアフタースクールのインターナショナル版で、送迎バスが用意されているスクールもあります。例えば、国際バカロレア教育を基としたIS東京インターナショナルスクール(※2)など。
どちらも高額の学費とはなりますが、小・中受験にかける時間的・経済的コストを、こちらにかけるという選択肢もあります。
語学力だけでない豊かな力をつける海外留学という選択
【海外留学・サマースクール】
公立校に通いながら毎年の夏休みに海外のサマースクールへ参加して、いろんな国を体験するというのも、素敵なアイディアだと思います。アジアや欧米各国では、夏休みにサマースクールといって外国人短期留学生の受け入れがされており、中には小学生から参加可能なコースもあります(小学生の場合は親同伴となります)。
中・高生には、さらに留学メニューが増えます。受験をするよりも、様々な体験から学びを得てほしいと願うご家庭には、こちらもおすすめです。中学生以降、親元を離れて一人で行かせるのはご不安だと思いますが、その分、子どもは親が思っている以上に大きく成長して帰ってくることが期待できます。
教育方針で学校を選ぶという選択
【オルタナティブ教育】
長野県の自然豊かな環境で、これからを生きる力をつける教育方針にこだわって設立され、大変話題となった長野県の軽井沢風越学園(※3)や、オランダのイエナプランという教育をモデルとした大日向小学校・中学校(※4)に代表されるように、特色のある教育方針の学校を選ぶご家庭も増えています。このような学校は、私立ではありますが、入学に際し偏差値表と睨めっこするような、いわゆる“お受験”は必要ありません。
これまでとは違い、教育にも選択肢が生まれている今、お子様を希望の学校に通わせるために教育移住をするご家庭も増えています。どちらも注目されている学校なので、気になる方は、HPを覗いてみてください。
子どもが未来を生き抜くための進路の考え方
世の中は激変の途中であり、良い学校へ行けば、良い会社に入れ、良い生活が送れるというコースが用意されていた時代は終わりました。同時に、日本でも教育の選択肢が増えつつあります。よりその子らしい道を選べる時代になったとも言えます。たくさんの選択肢の中から保護者が選ぶことは大変ですが、ぜひ視野を広く考えてみてはいかがでしょうか。
・各学校の生徒受け入れ条件は随時変更がある可能性がございますので、HPにてご確認ください。