入学準備、名入れ作業こそ子どもと一緒にやってみよう!
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小学校の先生の経験を持ちながら、自身もママとして子育てに奮闘する4人によるリレーコラム「ママ先生といっしょ」。先生目線で、ときにママの目線で。入学準備や入学後の困りごとや悩みの解決方法の糸口を探ります。苦しい事があっても、笑顔で突き進めるヒントが見つかるかも。今回は、はるな先生。親子で楽しむ入学準備の進め方について解説します。
メリット満載?!子どもと一緒に進める入学準備
早いもので、入学まで残すところ1ヶ月ちょっと。学用品の準備や名入れ作業にと、忙しい日々を過ごされている方も多いのではないでしょうか。ついつい、一人で抱えてしまいがちですが、我が家では「子どもと一緒に」という視点を持ったことで、入学準備が娘と過ごす楽しい時間になり、娘自身にとっても入学への期待を高めるよい機会となりました。実際に自分の持ち物に触れ、使い方を確認しながら準備をすることで、「もうすぐ一年生になるんだ」という実感がわき、大切に扱う気持ちも育まれたように思います。今回は、そんな「子どもと一緒に進める入学準備」のポイントについてご紹介します。
名入れ作業こそ、一緒にやってみよう!
入学準備の中でも、名入れ作業は時間と労力がかかります。細かい作業も多いため、つい親がやるものと考えがちですが、思い切ってお子さんと一緒に進めてみてはいかがでしょうか。例えば、お名前シールを文房具に貼る作業なら、子どもでも簡単にできます。子ども自身が「自分の持ち物」として準備をすることで、より愛着がわき、大切に使おうという気持ちが育まれます。また、親が自分のために準備を進めている姿をそばで見ることでも、物を大切にする意識が高まるでしょう。
さらに、小学校で使う道具の中には、子どもにとって初めて触れるものも多くあります。「このおはじきは算数の勉強で使うんだよ」「この棒はどうやって使うのかな?」と会話をしながら進めると、自然と学びにつながります。親子で協力して準備をすることで、学校で使う道具への興味や愛着が深まり、入学後の生活へのスムーズな移行にもつながるでしょう。
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学校生活をイメージして実際に使ってみよう!
準備ができた文房具や学用品を、お道具箱にしまう作業も、学校生活をイメージしながら取り組んでみましょう。のりやハサミ、色鉛筆などを決められた位置に順に入れていき、すべての道具がそろったら「コンプリート!」と楽しむようにすると、整理整頓の意識が自然と身につきます。こうしておくと、授業中に必要なものをスムーズに取り出せるようになり、学校での生活がより快適になります。
また、給食着や体操服の着脱の練習も、入学前に一度やっておくと安心です。特に、ボタンを留める、袖を通す、エプロンの場合はひもを結ぶなどの動作は、慣れていないと時間がかかることもあります。「どうしたら着替えやすいかな?」「こうすると早くて簡単だね」などと声をかけながら練習すると、子どもも楽しみながら取り組めるでしょう。
さらに、実際にランドセルを背負って登校ルートを歩いてみるのもおすすめです。学校までの道を確認しながら、「ここで信号を渡るね」「この道は車が多いから気をつけよう」と話し合うことで、通学への安心感が生まれます。実際に歩くことで、学校までの距離や時間の感覚をつかみ、自信をもって登校初日を迎えられるでしょう。
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親子で過ごす時間が心の支えになることも
このように入学準備を子どもと一緒に進めることは、単に学校生活へのスムーズな移行を助けるだけでなく、親子で過ごすかけがえの無い時間にもなります。入学後、慣れない環境で戸惑うことがあっても、「この鉛筆はお母さんと一緒に準備したな」「お名前シール、一生懸命貼ったっけ」といった記憶がよみがえり、お子さんにとっての心の支えにもなるかもしれません。新しい環境で不安を感じたとき、自分で準備をした学用品が勇気を与えてくれることもあるのではないでしょうか。
入学は、親にとっても子どもにとっても大きな節目です。準備の過程を楽しみながら、新しい生活への第一歩を笑顔で迎えられると良いですね。