もう嫌だ!ママ嫌い!「かんしゃく」にどう向き合う?
時短で、賢く、楽しく子育て。働くママでも毎日たった5分からできる!知育や子どもの心と体を育てるノウハウを、SakuraEdu代表の荒井聖子さんに教えてもらいます。今回のテーマは「かんしゃくへの向き合い方」について。
かんしゃくにどう向き合う?
ある日、子どもが公園の自転車広場でひっくり返って30分間泣き喚きました。何をしても何を聞いても手がつけられず、臨月だった私は諦めて傍で見守るしかありません。
周りの人も集まって来て、公園の職員さんには「どうしたの?お母さんいないの?」と聞かれる始末。「私です、どうしようもないので泣き止むまで待たせて下さい。」と虚しく答えました…。
これは20年前の私自身の話です。結局、何が原因か分からず、突然また自転車に乗り始めました。今の私ならどう対処するかな?という事例です。
幼児期のかんしゃくは子どもによって違います。よく見られるのは、
- 自分でやりたがる、親がやらせようとする→うまくできない→かんしゃくを起こす
- アドバイスする→意に反する→嫌い!など拒絶する
といったもので、一見穏やかに見えても、かんしゃくによるトラブルは大抵抱えているものです。
それはなぜでしょうか?幼児期の知能の発達は「爆発」に例えられるほど猛スピードで進みます。自分で考える力が育つ時期に、言語や運動能力や感情とのバランスがうまく取れないとき、「伝わらない、できない、イライラする」のが原因となり、子どもは混乱しやすくなるようです。
かんしゃくに向き合うポイント
- 「自分でやりたい!」という自立心を観察して、選択肢を「どれが良い?」から「AとBどっち?」と減らしたり、面倒な工程をパスする工夫や、やり方を見せて一緒に取り組んでみましょう
- 親がイライラして「注意、命令、指示」ばかりになると、子どもは考える力を発揮できないので、まずは10まで数え深呼吸し、寄り添った声かけを心がけましょう
- 叱ったり怒鳴ったり、無視したり閉じ込めたりするのは逆効果で、かんしゃくを激しくさせたり、長引かせるかもしれません
- 言葉でたたみかけるより、背中をさする、抱きしめるなどスキンシップを大切にしましょう
- 落ち着いてからゆっくりと話してみて、言語発達に合わせて理由を聞いたり、気持ちを代弁することで、気持ちを伝えるお手本を見せましょう
- 「ママ嫌い!」などの拒絶の言葉は真意でなく、他に伝えたいことがあるのかもしれません。「ママは◯◯ちゃんのことが大好きよ!」と、お笑いのツッコミを思い出しながら笑顔で答えてみてはどうでしょう
冒頭の場面、私はイライラして「注意、命令、指示」を口にしながら、後半は無視と言わないまでもボーッと見ていただけ。スキンシップするためにかがむこともできず、きっと怖い顔で30分を過ごしていたのだと思います。
あのときに笑顔で向き合えていたら、という思いが今、「少し気楽に、笑顔で子育てを!」というメッセージになっているのです。