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元保育士がこっそり教える裏話!保護者にぜひともお願いしたい入園準備
4月から保育園に入園するお子さんがいる家庭は、入園準備を進めているころだと思います。
今回は、そんなみなさんに向けて元保育士としてお伝えしたい、「保育士の驚きの神ワザとお願いしたい入園準備」について紹介します。
記名は重要!それがないと保育現場はパニック
入園案内で、入園準備として持ち物にはすべて記名をするように園からお願いがあると思います。衣類、下着や靴下、靴、ハンドタオル、スタイ、オムツなど、すべて記名をするのはとても大変ですが、集団生活ではとても大切なことなのです。
特にまだ自分の持ち物を自分で把握できない3歳くらいまでのお子さんには、記名はなくてはならないものです。
記名がないと大幅に時間ロス
乳児クラスの保育の現場では、子どもたちの持ち物を一か所に集めてから配ったり、着替えを一斉にしまったりと、保育士が子どもの持ち物を管理することが多々あります。しかも、子どもたちから目を離さないようにするため、限られた時間の中でさっと作業をします。記名されていないと誰の持ち物か分からず大幅に時間がかかってしまうことになります。
子ども本人に聞くことや、持ち物の受け取りをした保育士の記憶に頼るしかないのですが、曖昧なことも多いです。もし持ち主がわからなければ、帰りにたくさんの保護者を引きとてめ聞かなければならなくなります。
こんな“神ワザ”で乗りきることも
私が保育士だった時、困った時にしていたのは、なんと持ち物の匂いをかぐこと!
日々子どもたちを抱っこしたり近い距離で関わっている保育士は、実はひとりひとりの子どもの匂いを覚えています。だいたいがその家庭で使っている衣類の柔軟剤の匂いなのですが、これが高確率で当たります(笑)。
担当保育士みんなで洗濯された子どもの靴下の匂いをかぎ合って、「ああ、あの子のもので間違いないね!」と確認し合ったこともありました。今思うと、すごいワザを使って乗りきっていたなぁと思いますが(汗)、記名がない持ち物があると、そこまでしないといけないくらい保育士たちは切羽詰まってしまうということなのです! 今はコロナ禍で常時マスクをしているので、このワザも使えず苦労している保育士が多いかもしれません。
記名は油性ペンで大きく!
忙しい保育の現場がスムーズに進んでいくためにも、入園準備の時に必ずすべてのものに記名をお願いしたいです。
できれば避けてほしいのは「お名前スタンプ」。洗濯でいつの間にか消えてしまっていたり、字が小さくて見えにくかったりします。年配の保育士がとても困っていて、「見えない…読んで~」とほかの保育士に頼む姿も。スタンプを使用する場合は、はっきりとした大きな文字のものにし、消えていないかの定期的な確認が必要だと思います。
また、布でできたお名前シールも要注意。洗濯や度重なる着用で剥がれてしまい気づいたらなくなっていた…ということも。また保育室で剥がれてしまうと、小さな子が誤飲してしまう危険性もあります。お名前シールを貼るのであれば、アイロンでしっかり貼るラバー素材のシールがはがれにくいと思います。
でも一番保育士としてありがたいのは、油性ペンで大きく書かれた記名です。シールよりパッと見ただけで名前が判断できます。名前を書くスペースのある持ち物はできるだけ油性ペンでの記名をおすすめします。洋服のタグの部分や無地の部分など、スペースを見つけて書いてくださいね。
■オムツの記名方法
毎日持ち帰るオムツにも、保育士が助かる記名のポイントがあります。それは、使用済みのオムツをテープで丸めた際、隠れない場所に書くことです。隠れてしまうと一度開いて確認しなければなりません。オムツの種類によっては記名スペースが印刷されているものもありますが、なによりも見やすいのは真ん中に大きく書くことです。
このように書いてもらえると、仕分ける際にもよく見えます。
■お昼寝布団&マット
お昼寝布団やマットなどの大きな持ち物には、小さなお名前シールを貼ってもなかなか見つけられません。
「端に大きく記名」が助かります。そうすると名前が書いてある場所がすぐに見つけられますし、丸めて保管している時にも名前が見えます。
大切な子どもを協力して育てる意識で入園準備
記名の仕方ひとつでも、保護者の協力があるかないかで保育士の負担は大きく変わります。たくさんの子どもたちを預かっている保育園。保育士は、作業の時間をできる限り減らしひとりひとりの子どもと関わる時間を1分でも多くしたいと願っています。保育士の作業を増やさないことは、保育園での子どもの安全・健やかな成長にも繋がると思います。
入園準備をする際は、見やすくわかりやすい記名を心がけてみてくださいね。保育士は、そんなママやパパの協力してくれる姿勢をとても心強く感じるはずです。保護者と保育士が協力して、子どもとって楽しく安心できる園生活にしていけるといいですね。