小学校の先生が伝えたいゴールデンウイークの過ごし方「いい意味でリセットしよう」

小学校の先生の経験者であり、自身もママとして子育てに奮闘する4人によるリレーコラム「ママ先生といっしょ」。先生目線で、ときにママの目線で。入学準備や、入学後の困りごとや悩みの解決方法の糸口を探ります。苦しいことがあっても、笑顔で突き進めるヒントが見つかるかも。今回はりな先生。入学後のトラブル実体験を書いてくれました。年長ママ・パパさんは「予習」のつもりで読んでみてください。
GWで習慣化されたものが崩れることを心配されるかもしれません。でも、誰にでも「心と体を休ませること」は必要です。GW明けに日常に戻れるためにできること、GW明けの過ごし方についてもお伝えします。
GWの遊びの予定は、本人の気持ちを重視しながら
せっかくの連休、「GWだからどこかに行こう」「遊びに連れて行ってあげたい」という気持ちが出てきます。
ですが、計画を立てたり予約を取ったりする前に、「それはわが子本人が望んでいるのかどうか」を気にする必要があります。親子とはいえ、休日の過ごし方の希望まで同じとは限りません。
「せっかくの休日だから出かけて楽しみたい」「休日は人混みを避けてゆっくり家で過ごしたい」など、人それぞれです。楽しみがあるからGWまで頑張れる子もいれば、ゆっくり休めることを期待して頑張れる子もいます。落ち着いている時にお子様の気持ちを聞き、「どんな過ごし方をしたいか」を聞いてもらえたらと思います。
兄弟姉妹それぞれの思い、年齢によってできる行動に制限があるかもしれません。この日は〜ちゃんのしたいこと、この日は〜くんのしたいこと、と予定を分けたり、二手に分かれたりするのも方法の一つかと思います。
多少は緩んでも大丈夫
せっかく習慣化した「早寝早起き朝ごはん」です。あまりに大きく乱すことがないといいなと思いますが、「多少なら大丈夫」というのが私個人の意見です。お子様の様子を見ながら、少し緩ませるくらいなら戻すのもそう難しくはありません。
しかし、普段とのズレが2時間、3時間になる、「朝食を食べない」などと変化が大きいと元に戻すのは大変です。大きくは乱さないよう、注意が必要です。 ではどうやって過ごせば「緩ませつつ、でもGW明けに日常に戻れるか」ですが、例えば4連休を過ごすとしたら、初日と2日目は多少緩ませてもよしとし、3日目と4日目はだんだん元の習慣に近付ける。そのようにすれば、多少緩ませたとしてもGW明けに登校する際に支障がありません。
最終日までめいっぱい予定を詰め込んで寝るのが遅くなったり、普段よりも疲れてしまったり、ということがあると翌日に影響してしまいます。元教員としては、最終日の夕方にはアクティブな予定は控え、「いつもより早め」の夕飯、お風呂、就寝を心掛けて欲しいなと思います。GW明けに元気いっぱい登校する姿を見るとこちらも嬉しいです。
GW明け、不安になったり怖がったりする子もいます
GWまでは、長めのお休みがあることを期待して頑張れていたことが、GW明けにパワーがなくなる子がいます。休みがちになったり、不登校になったりする子もいます。
先のことを考えると、祝日なしで夏休みまで頑張らなければいけないということは、大人にとっても「ちょっとしんどいな」という気持ちになるのでよく分かります。そんな時は、次の2つを心がけるといいと思います。
- お子様が何をすればパワーがたまるか把握しておく
- 「休んでも大丈夫、休みは必要」という考え方
1つ目は、お子様が何をすればパワーがたまるか把握しておくということです。何が好きか、何をすれば楽しめるのか、分かっていると楽しみな予定を計画できます。「6月の土日にこんなことを計画したよ!頑張ろう!」と先の楽しい予定を見通せることで頑張れるタイプの子がいます。
2つ目は、「休んでも大丈夫、休みは必要」という考え方です。本人が苦しんでいるところを無理矢理行かせるのは勧めません。「仕事があるし行ってもらわないと困る…」というお気持ちもとてもよく分かるのですが、お子様の心や私自身の不登校の経験を考えると、「ずっと頑張って急にパタンと長期行けなくなる」よりは「時々休みを入れながら長く頑張れる」の方が心の安定に繋がりやすいと考えます。
この辺りの見極めはとても難しいので、早いうちに本人としっかり話をしたり、担任の先生と相談したりして進めると良いと思います。
GWにたっぷりと充電をして、GW明けもスムーズに日常に戻れますよう、願っております。良いGWを!