気持ちからすっきり!心をゆるめる「湿気のイライラ」対策法

気持ちからすっきり!心をゆるめる「湿気のイライラ」対策法

暑くなってくると誰しも、湿気で「イライラするな」と感じることが増えてくるものです。子どもも大人と同じように、じめじめする季節は湿気対策をやっていても、無意識にイライラしがち。ちょっとしたことで言葉がきつくなったり、なんでもないようなことが気に障ったりすることもあるでしょう。そこで今回は、湿気の多い季節に気持ちを落ち着ける、こころの湿気対策をお届けします。

湿度が高くイライラする原因は?

湿度が高くてイライラしてしまうのは、あなたの我慢が足りないせいではありません。ふだん、私たちの体はさまざまな天気や気温、湿度に順応するための調整を常に行っています。しかし気温や湿度が高くなってくると、それに順応するための調整がうまくいかなくなることがあるのです。
特に、気持ちや体を常に調整している自律神経は、湿気によるイライラに深く関係しています。自律神経のうち交感神経が過度に優位になってしまうと気持ちがたかぶり、イライラしやすいでしょう。反対に副交感神経が過度に優位になった場合、だるい、動きたくない、といった状態になってあらわれてきます。
ただ、子育て中は、ゆっくり休んでおきたくても「そうはいかない」ということが多くて、またイライラしてしまいますよね。また、湿度や気温が高ければ子どもも同じようにイライラしたり、ダラダラしたくなったりと落ち着きません。つい親子ゲンカになりがちな時期、上手に対策をして、日々を円満に過ごしたいものです。

湿気によるイライラを落ち着けるおすすめの方法

親子でイライラする悪循環を断ち切るには、湿度を下げる対策のほかに、心の調子を整える対策も実施すると効果的です。ここでは、湿度が高くてイライラすると感じたときにおすすめの対策をご紹介します。

服やファブリックはシャリ感のある素材のものを選ぶ

湿気の強い時期こそ、素材の力をめいっぱいに利用したいものです。服やソファカバーなど、肌が触れるものにはシャリ感のある素材を選びましょう。
肌に触れるものの感触は、感情を大きく左右します。例えば、「ぬるぬる」とか「べたべた」したものに触れて、多くの人が「気持ち悪い」と感じるのは、ごく自然な現象です。これとは反対に、「さらさら」「するする」するものに触れると「気持ち良い」と感じるのも、自然な反応といえます。シャリ感のある素材は肌のべたべた感を軽減してくれるので、湿気の強い時期におすすめの素材です。肌触りの良い素材に触れると、幸せホルモンともいわれるオキシトシンが分泌されるという研究もあります。
なおシャリ感とは、表面がやや固く弾力のある、さらさらした感触を指す言葉です。具体的には、麻や綿でできた生地や、ワッフルと呼ばれる凹凸の多い生地などが該当します。これらのほか、接触冷感の生地でできた服やファブリックも増えているので、買い替えを面倒がらず、積極的に活用すると良いでしょう。

いい香りをさせる

自分の身の回りに、良い香りだと感じられるアイテムを増やすと、イライラの解消に役立ちます。嗅覚からイライラを解消する方法です。
嗅覚は五感のうち唯一、人の本能的な認知にダイレクトに伝わるため、人の感情にも大きく関わります。好きな香りや、良い香りを嗅ぐと気分が良くなりますよね。反対に、不快なニオイがするものは菌が発生していたり、腐った食べ物だったりと、危険なものだということも多いでしょう。人にとって不快なニオイは危険に直結するストレスなのです。そこで湿度の高い時期には、意識して良い香りのするものを身近に置くことをおすすめします。
アロマオイルを利用するなら、そのときの状態によって香りを変えることも大切です。気持ちが昂ぶってイライラしている場合は、ラベンダーやヒノキ、カモミールなどがおすすめ。反対に、やる気が出なくてダラダラしてしまう場合はグレープフルーツやペパーミントが良いでしょう。ただし妊娠中やペットを飼っている場合などアロマが禁忌となることもあるため、注意して使ってください。

自分をもてなす

自分をもてなすことは、いわゆる「自分へのごほうび」と似ていますが、同じものではありません。自分へのごほうびは、報酬をもらうために頑張ることのできる脳の仕組みを利用してモチベーションを保つ方法です。これに対して、自分をもてなすことは、自分を大切にしてあげることに該当します。過度にイライラしている、自分自身をうまく扱えていないと感じるときは、自分のコントロールを取り戻す必要がありますよね。その方法のひとつが、自分で自分をおもてなしすることです。
ハロウィンのとき、お菓子をもらうキーワードは「トリック オア トリート」。日本語では「お菓子くれなきゃ、いたずらしちゃうぞ!」と訳されることが多いので「トリートって、お菓子のことなんだな」と思われがちですが、この「トリート」は、シャンプーの後にするトリートメントと同じ語源の言葉で、「治療する」「取り扱う」という意味を持っています。また、「もてなす」「おごる」という意味もあり、これが転じて「おやつ、お菓子」という意味をもつ言葉になっているわけですね。お菓子が癒やしであり、もてなしであることがよくわかる単語です。
もちろん、自分へのおもてなしはお菓子でも良いですが、もっと他のものでも構いません。例えばカフェのちょっといいドリンク、バスタイムの特別な入浴剤という方もいるでしょう。おもてなしを受けることで、人は自分の重要性を認識できます。特に親は、子どもをおもてなししてあげても、自分をおもてなしすることを失念しがちです。自分がただ頑張るだけの報われない存在ではなく、自分の世界でとても大切な存在であるということを確認すると、理由のわからないイライラをおさめて自分のコントロールを取り戻せるでしょう。

温かい飲み物を飲む、体を温める

高温、高湿の時期は、サッパリしたくてつい冷たいものを口に入れてしまいませんか?それが悪いことではありませんが、イライラがおさまらない場合は発想を転換し、あえて温かい飲み物を飲むのもおすすめ。なぜなら、体が冷えることで交感神経が過剰に優位になることがあるためです。職場やショッピングなどの際に冷房にさらされることも増える季節、汗で冷えることもあり体は意外に冷たくなっています。体を温めて神経のバランスを整えることで、気持ちの落ち着きを取り戻せる可能性がありますよ。
また気温が上がると湯船に入るのをやめて、シャワーで済ませる人も多いでしょう。これも体が冷えっぱなしになる原因です。思い切ってゆっくり湯船に浸かるのもおすすめです。

自分を癒やして上手にコントロールしましょう

子どものコンディションは、実は心の不調にも大きく左右されています。大人に比べてデリケートな子どもは、気持ちが落ち込めばすぐ機嫌にあらわれてしまうこともあり、振り回されるパパやママも多いのではないでしょうか。雨も多く気が滅入りがちな時期、家族がイライラしていると子どもだってイライラ、やる気が出なくてダラダラしてしまうこともよくあります。だからこそ、子どものケアと同じように自分自身の気持ちのケアも大切です。

暑くなってくるとにわかに熱中症、夏風邪など、気に掛かることが増えて、つい家族のケアばかりに奔走してしまうこともあると思います。ぜひ自分自身のことも忘れず、気持ちの面からも湿気対策を試してみてください。

ライター

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心理カウンセラー、占い師 あん茉莉安

ふたりの女子の母。専門はスピリチュアルと発達心理学。得意分野は幼児教育、習い事、小学校お受験、中学受験など。趣味は歌とバイオリン。教員免許、図書館司書、学校図書館司書の資格をもっています。占いやパワーストーンを通してさまざまな癒しを皆さまへお届けしています。

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