小1宿題「音読」と「算数」チェックのポイント!親のサポートがやる気につながる

小1宿題「音読」と「算数」チェックのポイント!親のサポートがやる気につながる

小学校の先生の経験を持ちながら、自身もママとして子育てに奮闘する4人によるリレーコラム「ママ先生といっしょ」。先生目線で、ときにママの目線で。入学準備や入学後の困りごとや悩みの解決方法の糸口を探ります。苦しい事があっても、笑顔で突き進めるヒントが見つかるかも。今回は、はるな先生。宿題の見方について解説します。

宿題って、どう見たらいいの?

入学から2週間ほどが過ぎ、そろそろお子さんが宿題を持ち帰るようになるころではないでしょうか。そんな中で、「音読ってどう見ればいいの?」「算数は簡単すぎて、どう関わればいいの?」と戸惑っている保護者の方も多いかもしれません。

1年生の宿題は、主にその日学んだ内容の“定着”が目的です。しかし、取り組み方や親の関わり方によっては、子どもの「学びへの意欲」に大きな違いが生まれます。

今回は特に、毎日出されることが多い「音読」と、「数の感覚」を育てる算数の宿題について、家庭でのサポート方法をご紹介します。

音読は「楽しく読む」がポイント!

1年生の宿題といえば、「音読」ですが、「ちゃんと読めているか分からない」「サインするだけでいいの?」など、不安の声をよく聞きます。

音読は、ただ文字を読む練習ではありません。
言葉のリズム、表現力、読解力など、国語力の土台を育てるとても大切な学習です。

最初は読み慣れないことも多いので、親も一緒に読むところから始めてみましょう。
・交互に読む「リレー音読」
・声を合わせる「合唱音読」

こうした工夫を取り入れると、親子で楽しく取り組めますよ。

慣れてきたら、「大きい声/小さい声」「速く/ゆっくり」など、声の出し方に変化をつけると、まるでゲームのように楽しめます。
「どっちが大きな声で読めるか勝負しよう!」「怒った声で読めるかな?」など、ちょっとした遊び心も効果的です。

「ただ読む」から「楽しく読む」へ。音読の時間が、親子で笑い合えるひとときになると素敵ですね。

あなどるなかれ! 数の学習

1年生の算数の宿題は、一見するととても簡単に見えます。
「1から10までの数字を書こう」「3+2はいくつ?」といった内容に、「これで勉強になるの?」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、この時期に最も大切なのは、“数の意味”を理解することです。
単に数を覚えるのではなく、「数のまとまり」や「大小の関係性」をつかむことが、これからの算数の土台になります。

おすすめなのは、具体物を使った学びです。
おはじきやブロックを使って、「3つのブロックにあと2つ足すと5になるね」と、手を動かしながら数の合成を体感させましょう。

また、トランプやお金、積み木など、身近なおもちゃを使って「どっちが多いかな?」「10になる組み合わせを探そう!」など、遊び感覚で関わるのも効果的です。

特に「いくつといくつ」の学習(数の合成・分解)は、今後の計算力に直結する重要な力。
「5はいくつといくつに分けられるかな?」と声をかけたり、「りんごが3個、あと2個あったら全部でいくつ?」と日常の会話の中に組み込んだりすると、自然と理解が深まります。

宿題を“学ぶ習慣”に変えていこう

1年生の宿題は一見簡単で、さらっとこなせてしまうことも多いかもしれません。しかし、その一つ一つを丁寧に積み重ねていくことが、やがて大きな力になります。

音読の繰り返しが読解力を育て、数の合成・分解の理解が、計算力の土台になっていきます。

ぜひこれを機に、宿題を“楽しく学ぶ習慣を作る時間”と捉えて取り組んでみてください。
親子で楽しく取り組みながら、「昨日よりスラスラ読めたね」「前より速く数えられたね」などと、ちょっとした成長を見つけて褒めるていくことで、子どものやる気が引き出されます。

もちろん、時には疲れている日もあるでしょう。そんな時は「今日はここまでにしよう」と柔軟に対応することも大切です。
無理のない範囲で、「できた!」という成功体験を積み重ねることが、学びの喜びにつながっていきます。

親も肩の力を抜きながら、子どもと一緒に「学ぶ楽しさ」を味わっていけるといいですね。

ライター

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ママ先生 はるな先生

公立小学校教員。小学校1年生と年長児、0歳児のママで、現在は育休中。小学校1年生の担任経験が豊富かつ特別支援教育にも精通しており、Instagramでは年長から小学校1・2年生までの子どもたちにまつわるさまざまな課題について、子どももママ・パパも笑顔になれるようなちょっとした工夫を発信中。

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