中学受験経験者ママ対談③わが家の中受物語【不合格だった時・受験当日の大波乱と親の試練】

中学受験経験者ママ対談③わが家の中受物語【不合格だった時・受験当日の大波乱と親の試練】

【中学受験連載】第10回/近年、都市近郊で増えてきている中学受験。「気になるけれど、実際どうなの?」「うちの子どうする?」未就学児〜小学生のママ・パパへ、焦ることなく、無知でもなく、「自分たちらしい選択ができるようになるための知識」をお届けします。

中学受験経験者の先輩ママの対談第3弾。リアルな体験から見えてくることもたくさん!あくまでお二人のケースであることを前提に、ご家庭の選択のご参考にされてください。

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(お話を伺った方)

フルタイム勤務ママA(東京都在住)
兄:公立小学校→都立中学 →都立高校へ進学→大学生。※中学受験なし

妹:公立小学校→私立女子中・高一貫校へ進学。※好きなことが学べる私学一択

フルタイム自営ママB(東京都在住)
姉:公立小学校→ 女子教育で有名な私立女子中・高一貫校へ進学。弟:公立小学校→進学校として有名な私立共学中・高一貫校へ進学。

合格発表こそ中学受験最大の試練!? 親は不合格時の覚悟を

東京の中学受験は、5日間ぐらいに渡ります。午前・午後に分かれ、学校によっては何日(何回)も受験ができるよう設定されています。第一希望に受かる子は少ないのが現実で、複数校受験するケースが一般的。試験当日まで、本当に何が起こるかわかりません。今回は、そんな受験本番のリアルをお聞きしましょう。

合格発表はどんな感じでしたか。

Bさん(以下B):実は、うちは2人とも第一希望も第二希望も不合格が続き、なんと試験がスタートして3日目まで合格を1校もいただけない!という大波乱の結果でした(笑)。

合否結果を見ながら、親が次の受験校をネットで申込みすることになるのですが、申込期日や受験校のバランスも考えなければならないので、塾に不合格の結果を毎日報告をしながら、先生のアドバイスを受けつつ受験を進めていきました。

なんと2人とも最終日の5日目まで受けたんです!わが子ながら、よく最後まで頑張ってくれたなと思います。1校でも合格をもらえるまでは、私も眠れなくて、キツい経験でした。

今から受ける人は、「そんなこともある!」と最初から覚悟しておいていただければ、いざという時に気がすこ〜しはラクかもしれません?(笑)。

Aさん(以下A):それはキツかったですね。中学受験で一番重いシーンは、合格発表を子どもの隣で親が見なければならないこと! オンラインで合否がわかるのですが、合否画面のタブをポチッと押すと、合格の場合は画面がピンク色になって、不合格だとグレーになるんです。緊張しますよ〜。
不合格を見て、隣で子供が泣いてしまうこともあるらしいです。親は動揺せず、つとめて冷静であることが大切かと思います。ドキドキですよね。

B:でも第一志望に合格しなかったからといって、絶望することはないと思います。うちの息子は、麻布が第一だったのですが、結果は麻布の自由な校風とは全く逆の、毎朝テストがあるような管理的な学校に行きました。
ですが、意外と今の学校の校風が息子の性格には合っているようで今のところ本人からも不満の声は出ていません。真面目な女の子には厳しすぎるかもしれませんが、うちの場合は男の子なので(?)、管理されてちょうど良かったのかな(笑)。わからないものだなと思います。

娘も、最初は受ける予定もなく、もちろん見学もしたことがなかったような学校に合格して今通っています。親としては伝統校を希望していたのですが、2人とも新しめの進学校へ行きました。でも、結果的には、「受かった学校が良い学校」とはよく言ったもので、2人とも学校生活を満喫しているようですし、私も満足です。

とにかく6年間、受験が間にないのは、親としては本当に気がラクなので。

A:私も同意です、間に受験がないのは気がラク。娘の学校は大学も付属でついているので、そのまま上に上がってもらえたらと願っていますが、どうなるのかな(笑)。


B:子どもたちは、受験が始まってみて、そして実際に落ちてみて、やっと初めて「受験の本当の意味」を知ったと思うんですよ。経験したことのない「受験」という概念を、真に理解するのは小学生の子どもにはなかなか難しいことだと改めて思います。逆に、早めにそれをリアリティをもって理解できるような子は、受験への適性が高めだと言えるのかもしれません。その子の精神年齢によりますよね。

➖➖経験者でなければ保護者も「受験」の本当のところは、なかなか理解できないもの。まだ小学生の子どもならば尚更、受験当日に初めて受験を知る、という台詞に真実味を感じます。

今回は、受験本番のリアルをお聞きしました。風邪も流行る時期、体調管理など、ヒヤヒヤの連続となりますが、
「受かった学校が良い学校!」。さてラストの回は、ズバリ中学受験にかかったお値段の総額や、受験を振り返っての感想をお聞きします。

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学び・遊び・教育

教育ジャーナリスト 田口まさ美

出版社の小学館で教育誌・ファッション誌編集含め23年以上(教育編集者として10年)携わり2022年独立。教育ジャンルでは初等教育教員向けコンテンツ中心に教育、学習、子供の心の育ち、非認知能力・海外の教育などのコンテンツ編集を経験。現在教育ジャーナリストとして親子に役立つ情報を発信。カナダ留学中の娘の母。Starflower inc.代表取締役。

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