年の差24歳夫婦、“月収7万円減&ボーナス消滅”をどう乗り切る?FPが徹底解説

年の差24歳夫婦、“月収7万円減&ボーナス消滅”をどう乗り切る?FPが徹底解説

今回の相談者は、積極的に投資している行動力のあるママ。今後迎える収入減にどう対応すればいいのか、お金のプロがアドバイスします。

今回の相談者

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51歳/会社員

H.Mさん

パパ(27歳・会社員)、長男(6歳)、次男(3歳)の4人家族、持ち家あり。ローンはママ、携帯代はパパなどと分担して、給与振込と支払いの口座を分けて管理。各口座に一定額が貯まったら投資しています。3年以内に戸建てへの買い替えと車の購入、学資用の次の積み立てを検討中。まもなくママが在宅勤務の嘱託社員になるため、月収が7万円減りボーナスなしに。ママの定年後に生活していけるかも心配です

家計簿 Check!

月間収入

  • パパ

    228,000

  • ママ

    278,000

  • 児童手当

    20,000

  • FXなどの利益

    30,000

月間支出

  • 住居費

    101,000

  • 保育料・教育費

    52,000

  • 保険料(学資用のドル建て)

    12,000

  • 保険料(就労不能、がん、医療など)

    40,000

  • 水道・光熱費

    35,000

  • 通信費

    16,000

  • 車費

    21,000

  • パパの小遣い

    20,000

  • ママの小遣い

    20,000

  • 食費(うち外食費2.4万)

    94,000

  • 日用品、レジャー費

    30,000

  • 医療費

    6,000

月間貯蓄

  • NISA、iDeCo

    60,000

  • 普通貯蓄(児童手当)

    20,000

  • 普通貯蓄

    29,000

ボーナス(年間)

  • パパ

    550,000

  • ママ

    600,000

年単位の支出

  • 旅行・帰省など

    120,000

  • 固定資産税

    86,000

  • 保険料(火災)

    27,000

  • その他(お祝い、衣料)

    400,000

年単位の貯蓄

  • 517,000

現在の総資産

  • 普通貯蓄

    650,000

  • 預金

    1,500,000

  • 株、FX、外貨

    3,100,000

  • NISA

    1,400,000

advice 1 価格変動資産比率が高め。預貯金を増やそう

アンテナを張り、投資を頑張っているのはいいことですね。ただ、総資産の中で株やFXなどの価格変動資産の比率が高いと、急落した時のダメージ大。家や車を購入予定なら、預貯金を増やしたいところです。教育資金として検討中の次の積み立ては、ドル建て保険ではなく、リスクの低い預貯金や個人向け国債で。保育料が下がる分も「つもり貯蓄」しましょう。

advice 2 ママの減収分は家計の見直しでカバー

ママが減収するとボーナス分の貯蓄はできなくなりますが、月間貯蓄は家計の見直しでキープが可能。光熱費と日用品費は1万円ずつ削減し、食費は在宅勤務になるなら外食費込みで7万円に収めたいですね。保険はリターンボーナス付きを掛け捨てにすると1万円程度抑えられそう。年間支出のお祝いや衣料代が半分になれば、月々の減収分をカバーできそうです。

advice 3 年齢差を心配しすぎず、メリットに目を向けて

夫婦の年齢差があると定年の時期がずれるため、収入減少が穏やかな点がメリット。年金の家族手当にあたる加給年金は配偶者が65歳になるまで加算されるため、年齢差の24年間分受け取れます。子どもの大学進学時には、世帯年収によって授業料などが減免になる「高等教育の修学支援新制度」に該当する可能性も。制度を注視しつつ、プラス面にも目を向けましょう。

result 収支や貯蓄の仕組みを整理し、全体像の把握を

現状では年間180万円近く貯蓄できていますが、家計の全体像が見えていないので不安を感じるのかも。支出はそれぞれの給与振込口座1本ずつにまとめ、家計簿アプリと連携させると全体像を把握しやすくなります。家や車の購入費用は銀行貯蓄、教育費はNISA、老後資金はiDeCoなど、目的別に自動で貯まる仕組みを作ると不安が減りますよ。

※2025年3月14日時点の情報です。法令・制度は変更になる場合があります

イラスト/二階堂ちはる

※この記事は、2025年6月発行の「ぎゅって 2025年7月号」に掲載した記事を再編集したものです

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ファイナンシャルプランナー 前野彩

FPオフィスwill代表。ファイナンシャルプランナー。働く女性や子育て家庭を中心とした相談、講演などを行う。著書に「本気で家計を変えたいあなたへ〈第5版〉」(日本経済新聞出版社)他多数

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