【家計簿診断】ママがパートになっても大丈夫?年収−130万円でも3人分の教育費・老後資金を貯めるポイント

【家計簿診断】ママがパートになっても大丈夫?年収−130万円でも3人分の教育費・老後資金を貯めるポイント

今回の相談者は、家計管理やお金に関する情報収集を頑張るパパ。ネットにあふれる漠然とした情報に対する不安に、お金のプロがアドバイスします。

今回の相談者

K.Tさん(大阪府)の画像

40歳/看護師

K.Tさん(大阪府)

ママ(37歳・看護師)、長女(5歳)、次女(2歳)の4人家族、持ち家なし。賃貸住宅に住んでいて、いずれはパパの実家を相続予定。子どもたちには大学進学してほしく、進路によっては奨学金も想定しています。ママは第3子を妊娠中で、長女が小学校に上がったらパートになるつもり。そうなると年収が約130万円減り、退職金も大幅に減るため、ママの死亡保険や教育資金、老後資金が貯蓄できるか不安です。

家計簿 Check!

月間収入

  • パパ

    300,000

  • ママ

    200,000

  • 児童手当

    25,000

月間支出

  • 住居費

    85,000

  • 教育費

    23,000

  • 死亡保険

    3,000

  • 水道・光熱費

    27,000

  • 通信費

    8,000

  • 車費(カーシェア)

    15,000

  • パパ、ママのお小遣い(概算)

    40,000

  • 食費

    100,000

  • 日用品費

    40,000

  • レジャー費

    30,000

  • 医療費

    8,000

  • その他(奨学金返済など)

    21,000

月間貯蓄

  • 普通貯蓄(児童手当)

    25,000

  • パパNISA

    50,000

  • ママNISA

    50,000

ボーナス(年間)

  • パパ

    500,000

  • ママ

    500,000

年単位の支出

  • 旅行・帰省など

    200,000

  • 家電製品

    150,000

  • サブスク代

    50,000

年単位の貯蓄

  • 普通貯蓄

    600,000

現在の総資産

  • 普通貯蓄

    2,000,000

  • パパNISA(教育費、老後用)

    6,000,000

  • ママNISA

    2,400,000

  • 長女ジュニアNISA

    2,600,000

  • 次女ジュニアNISA

    1,200,000

advice 1 貯蓄力を下げないために食費や日用品費の削減を

ママがパートになっても世帯年収は600万円あります。年間支出は520万円なので当面の家計は回るでしょう。ただ、貯蓄力が半減するので、支出の見直しを。食費、日用品費、レジャー費で月17万円を使っているので、ここを削減すると貯蓄に回せます。また、お小遣いは予算を決め、日用品費などの家計と混ぜずに予算内で使うようにしましょう。

advice 2 児童手当は国立大の学費に。老後資金はiDeCoで

準備が必要な教育費は一般的に大学分のみのため、児童手当を貯蓄することで一人約240万円の用意が可能。これは国公立大の4年間の学費になり、奨学金利用が前提なら私立大学になった場合も賄えるでしょう。老後資金はNISAでの積み立て分の一部をiDeCoにしてみては。2027年1月からは会社員の掛金が最大6万2000円に引き上げられるため、節税効果も高くなります。

advice 3 保険は過不足なくOK。社会保障も確認してみて

保険はパパが56歳、ママが54歳までの死亡保障のみ。次女が大学に行く頃まで保障があり、いざとなれば実家もあるので、第3子のための死亡保障の優先度は低いでしょう。また、遺族年金は男性も受給できるため、ママに万一のことがあっても、パパは月15万円ほど受け取れそう。働けなくなった場合は傷病手当金や障害年金があるので、社会保障も確認しましょう。

result キャッシュフロー表で将来の不安を解消しよう

住居は賃貸、車はカーシェア、保険は最低限と、よく考えて無駄を省いた家計ですね。ネット上の教育費や老後資金の目安額に不安を感じるなら、わが家のキャッシュフロー表を作ってみては。将来の貯蓄額が見える化でき、不安を解消できるでしょう。また、実家を相続する際のリフォーム費用の貯蓄や、固定資産税等の維持費も忘れずに。

※2025年8月8日時点の情報です。法令・制度は変更になる場合があります

イラスト/二階堂ちはる

※この記事は、2025年10月発行の「ぎゅって 2025年11月号」に掲載した記事を再編集したものです

ナビゲーター

ファイナンシャルプランナー前野彩の画像

担当カテゴリー

マネー・スキルアップ

ファイナンシャルプランナー 前野彩

FPオフィスwill代表。ファイナンシャルプランナー。働く女性や子育て家庭を中心とした相談、講演などを行う。著書に「本気で家計を変えたいあなたへ〈第5版〉」(日本経済新聞出版社)他多数

マネー・スキルアップ:新着記事

電子書籍

幼稚園児とママ・パパの情報誌

親子の保育園生活を応援する情報誌