【リアル家計簿公開】パパが定年で4年後に収入半減…3児世帯が「教育費」と「老後」を両立させるには?

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35歳/会社員

Y.Oさん(大阪府)

パパ(56歳・会社員)、長男(13歳)、長女(4歳)、次女(1歳)の5人家族、持ち家あり。貯蓄が苦手で、学資保険とドル建て保険が貯蓄代わり。教育費は児童手当+αを学資保険に充て、1人300万円を用意。パパの定年は60歳で、65歳までは継続雇用制度で同程度の給与はもらえそう。住宅ローンは23年後に完済予定ですが、パパに既往歴があって団体信用生命保険(団信)に入れず、今後のライフプランが心配です。

家計簿 Check!

月間収入

  • パパ

    439,000

  • ママ

    190,000

  • 児童手当

    50,000

月間支出

  • 住居費

    146,000

  • 教育費

    8,000

  • 保険料(学資)

    61,000

  • 保険料(医療、生命)

    75,000

  • 保険料(ドル建て)

    47,000

  • 水道・光熱費

    26,000

  • 通信費

    18,000

  • 車費(ローン、保険、ガソリンなど)

    56,000

  • パパのお小遣い

    25,000

  • 食費

    100,000

  • 日用品費

    30,000

  • レジャー費

    60,000

  • 医療費

    10,000

  • その他(サブスク、美容院代など)

    17,000

ボーナス(年間)

  • パパ

    800,000

  • ママ

    790,000

年単位の支出

  • 固定資産税

    113,000

  • 中学校費用

    58,000

  • その他(サブスク)

    7,000

  • 使途不明金(旅行や月々の不足分)

    962,000

年単位の貯蓄

  • 普通貯蓄

    450,000

現在の総資産

  • 普通貯蓄

    3,250,000

advice 1 今後の収入推移の把握を!加給年金はプラス要素に

まずは今後の収入の推移を把握しましょう。パパの年収は約607万円ですが、65歳からの公的年金の予定額は191万円と大幅減。ただ、厚生年金には「加給年金」という家族手当のような制度があり、これ以外に配偶者は65歳、子どもは18歳になるまでの加算があります。何歳までいくらの加算があるのかは、日本年金機構の「ねんきんダイヤル」か年金事務所で確認を。

advice 2 9年後までに家計を縮小。ボーナス貯蓄も増やして

9年後の収入減に向けて家計の縮小が必須です。学資保険は7年後、自動車ローンは3年後に払い終えるのでOK。ドル建て保険は退職したら払い済みにして、以後の保険料の支払いをなくします。食費、日用品費、レジャー費は半額に抑えて。保険の死亡保障は団信代わりに必要ですが、医療保障は重複がないか確認を。ボーナス貯蓄も増やしましょう。

advice 3 万一の時は金融機関に相談。遺族年金制度も注視を

団信未加入のパパに万一があった時、ママが住宅ローンを組める可能性もあるので、ローンを組んだ金融機関に相談してみて。遺族年金は2025年の制度改正により、60歳未満で死別すると原則5年間の有期給付になります。ただし18歳未満の子どもがいる場合は該当せず、20年かけて段階的に移行していくので、当てにしすぎず注視していきましょう。

result ママは9年後には家計の柱になる覚悟を持って

advice 2の縮小をしてもまだ厳しい状況でしょう。ただ、明るい材料としては第1子が「多子世帯への大学等の授業料等無償化」に該当するので、約300万円の負担減になります。ママはキャリアを大切にして収入を増やし、今後は家計の柱になる覚悟を持って。パパは健康を維持してママをサポートし、65歳以降も長く働けるといいですね。

※2025年10月8日時点の情報です。法令・制度は変更になる場合があります

イラスト/二階堂ちはる

※この記事は、2025年12月発行の「ぎゅって 2026年年末年始号」に掲載した記事を再編集したものです

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マネー・スキルアップ

ファイナンシャルプランナー 氏家祥美

FP事務所「ハートマネー」代表。ファイナンシャルプランナー、セカンドキャリアアドバイザー。子育て世代からリタイアメント層まで、家族のお金とキャリアの相談が得意。オンライン相談も実施中。

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