子ども2人の中学受験。今の家計状況では現実的ではない?

子ども2人の中学受験。今の家計状況では現実的ではない?

家はオール電化で光熱費を下げ、平日はお弁当で節約と、しっかり者のママ。子ども2人の中学受験は無理かな…という迷いに、お金のプロがアドバイスします。

今回の相談者

M.Tさんの画像

32歳/会社員

M.Tさん

会社員のパパ(42歳)、長男(5歳)、次男(2歳)の4人家族。2015年に3800万円で住宅を購入。オール電化なので光熱費が抑えられている。ママの収入からは保育料と習い事費を出して残りは貯蓄、その他の支出はパパの収入から。外食費がかかりすぎているので減らすべきか。中学受験も視野に入れているが、2人いるので現実的ではないかと思案中。

家計簿 Check!

月間収入(手取り)

  • パパ

    400,000

  • ママ

    190,000

月間支出

  • 住居費

    90,000

  • 保育料・教育費

    45,000

  • 保険料

    70,000

  • 水道・光熱費

    13,000

  • 食費(外食費含む)

    80,000

  • 通信費

    20,000

  • 車費

    25,000

  • ママお小遣い

    5,000

  • パパお小遣い

    30,000

  • レジャー費

    20,000

月々の貯蓄

  • 現金・つみたてNISA

    192,000

ボーナス時収入(年間)

  • パパ

    800,000

現在の貯蓄

  • 貯蓄

    7,500,000

ミニアドバイス1

学費の目処がついたら、可能な範囲で繰り上げ返済を。下の子が大学に入ったら、老後資金も貯めましょう。ママが時短勤務でなくなれば収入も増えますし、繰り上げ返済や老後資金作りもそう苦しくはないはずです。

ミニアドバイス2

食費のうち外食分は4万円とのこと。食材は週1万円で、平日はお弁当も作っているそうですし、他にムダ遣いもないので、このくらいの外食はOKでしょう。

advice 1 中学受験の可否は塾代や学費を年収から出せるか

私立中高に通わせられるかどうかは、「大学の学費をある程度確保した上で、塾代と中高6年間の学費を収入から捻出し続けることができるか?」で判断しましょう。

中学受験のための塾代は年間約100万円。私立中学の学費は年間約140万円、高校は97万円。これは文部科学省調査の全国平均額なので、都心の私立ならもう少し高めに見積もりましょう。これらの金額を年収から出せれば大丈夫。現状、年約230万円を貯蓄できる家計になっていますから、塾代や学費を捻出していくことは可能。2人分かかる年でも貯蓄から補えるでしょう。

advice 2 大学の学費は今が貯めどき。投資で積み増しも

大学の学費は、長男が中学受験の塾に通い始めるまでが貯めどきです。今掛けている学資保険に加え、貯蓄のうち10万円を教育費として積み立てておきましょう。4年間で1人当たり240万円を上積みできます。

この家計は、ムダ遣いがなくてきちんと貯蓄ができていることに加え、保険、貯蓄、投資の3つを考えている点も◎。投資は「つみたてNISA」を始めたばかりとのことですが、3000円と少額から始めたのも良いですね。仕組みに慣れたら増額していくと、さらにバランスが良くなり、教育費の積み増しもできるでしょう。

家計にムダなし あえて削るなら通信費の見直しを

result 手堅い家計を続ければ2人とも私立は可能

とても手堅い家計です。年収が高くても出費が多いご家庭は、私立中高に入れて家計が破綻することがありますが、M.T さんの場合は大丈夫でしょう。「中学受験で上の子でお金を使いすぎたから、下の子はダメ」とならないように、計画的に2人分の教育費を確保していってください。

※この記事は、2021年1月発行の「ぎゅって2月号首都圏版」に掲載した記事を再編集したものです

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ファイナンシャルプランナー 氏家祥美

FP事務所「ハートマネー」代表。ファイナンシャルプランナー、セカンドキャリアアドバイザー。子育て世代からリタイアメント層まで、家族のお金とキャリアの相談が得意。オンライン相談も実施中。

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