お金のプロが解説!夫婦ともムダ遣いをしないタイプなのに、貯蓄が増えないのはなぜ?

お金のプロが解説!夫婦ともムダ遣いをしないタイプなのに、貯蓄が増えないのはなぜ?

夫婦ともムダ遣いをしないタイプなのに、貯蓄が増えないのは帰省費のせい…?教育費と住宅資金を貯めるにはどうすれば? お金のプロが解説します。

今回の相談者

K.Kさんの画像

27歳/公務員

K.Kさん

公務員のパパ(28歳)、長男(2歳)の3人家族。ママは一昨年育休中で収入減。貯蓄ゼロから昨春職場復帰。子どもがもう一人ほしいのと、3年以内に住宅を購入したいので、教育費と住宅資金を貯めたい。現状、大きな出費は帰省費。夫婦の実家が九州と四国で、どちらもお盆と年末年始に帰省するので大きな出費に。また、家計の多くがクレジットカード引き落としで、明細を把握しづらく、ムダを点検しにくいのも悩み。

家計簿 Check!

月間収入(手取り)

  • パパ

    240,000

  • ママ

    190,000

月間支出

  • 住居費

    118,000

  • 保育料・教育費

    68,000

  • 保険料

    10,000

  • 生活費(水道光熱費・通信費・食費・レジャー費)

    120,000

  • パパお小遣い

    25,000

  • ママお小遣い

    30,000

  • 車費

    5,000

月々の貯蓄

  • 貯蓄

    5,000

ボーナス時収入(年間)

  • パパ

    1,000,000

  • ママ

    900,000

ボーナス時支出(年間)

  • 支出

    250,000

ボーナス時貯蓄

  • 貯蓄

    1,650,000

現在の貯蓄

  • 貯蓄

    1,500,000

ミニアドバイス1

K.Kさん夫婦は節約上手。服や靴、家具などは、近所に数件ある大型リサイクルショップや古着屋さんを活用して節約しているそう。今後収入が増えても、ムダ遣いしない習慣は続けましょう。

ミニアドバイス2

遠方の両家へ年2回帰省しているとのこと、素敵ですね。帰省費はかけるべきところ。ここを削ると、将来後悔するかもしれません。親孝行とレジャーを兼ねた、いいお金の使い方だと思います。

advice 1 不透明な年間収支をチェックする

クレジットカード払いが多くて家計が透明化できていないとのこと。でも、水道光熱費、通信費、食費、レジャー費の合計が12万円なら、大きなムダは潜んでいないでしょう。

ただ、この家計では毎月約5万円が貯蓄できるはずですが、そのペースで増えていないようなので、把握できていない出費があるはず。1年分のカード利用明細をプリントして、「毎月かかる支出」と「特別支出」をマーカーで分けてみましょう。面倒でも1回やってみると、意外な出費や、家計の特徴が分かります。特別支出も予算化しやすくなりますよ。

advice 2 住宅資金はボーナスでまとめて貯蓄

まだ2人とも若く、月収は増える途中にあります。今はボーナスを主な貯蓄財源にしましょう。ボーナスはできるだけ多く、家の頭金と、万が一のときの余裕資金に回して。余裕資金は普通口座に常時100万円くらいあると安心です。月々の貯蓄+5000円を捻出し教育費として1万円を積み立てましょう。さらに、児童手当は3歳以降1万円になるので、合わせて月2万円を15歳まで積み立てていけば、それだけで312万円貯まります。

今後、保育料が無料になったり、住宅関連出費が落ち着いたりしたら、さらに貯めどき。毎月どんどん貯めていきましょう。

大きなムダのない健全な家計簿。毎月2万を教育資金に

月々の貯蓄 Before After
貯蓄 5,000円 20,000円

result しっかり者夫婦で将来的な心配はナシ

現在の貯蓄は少なめですが、2人ともまだ若く、公務員なので、将来の不安はあまりありません。しかも浪費しないタイプなので、今は「支出は手取りから、貯蓄はボーナスから」を基本に、月1万の教育費の積み立てで貯蓄習慣をつければOK。
家を購入しても、子どもが2人になってもママが仕事を続けていれば、家計面の心配はないはずです。

※この記事は、2020年3月発行の「ぎゅって4月号(首都圏版)」に掲載した記事を再編集したものです

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マネー・スキルアップ

ファイナンシャルプランナー 氏家祥美

FP事務所「ハートマネー」代表。ファイナンシャルプランナー、セカンドキャリアアドバイザー。子育て世代からリタイアメント層まで、家族のお金とキャリアの相談が得意。オンライン相談も実施中。

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