家計簿公開!老後資金に手が回らず焦り…NISAを始めたいけれど保険や生活防衛費は適正?

家計簿公開!老後資金に手が回らず焦り…NISAを始めたいけれど保険や生活防衛費は適正?

今回の相談者は、月末に家計簿を付けるたびに焦りを感じているママ。毎月貯蓄していても拭えない老後への不安に、お金のプロがアドバイスします。

今回の相談者

Y.Nさんの画像

33歳/パート

Y.Nさん

パパ(33歳・建設業)、長女(4歳)、長男(1歳)の4人家族、持ち家あり。特に不自由なく生活できていますが、家計簿を付ける毎月25日になると「このままではまずい」と焦ります。月4万円しか貯蓄できておらず、老後資金も未着手。保険は言われるがままに加入したのでかかりすぎかも。NISAを始めたいけれど生活防衛費がいくらあればいいのか分からず、踏み出せないでいます

家計簿 Check!

月間収入

  • パパ

    335,000

  • ママ

    110,000

  • 児童手当

    25,000

  • 売電

    5,000

月間支出

  • 住居費

    131,000

  • 保育料・教育費

    40,000

  • 保険料(家族4人の終身生命、医療など)

    26,000

  • 水道・光熱費

    17,000

  • 通信費

    19,000

  • 車費

    21,000

  • パパのお小遣い

    10,000

  • ママのお小遣い

    10,000

  • 食費

    44,000

  • 日用品、レジャー費

    70,000

  • 医療費

    3,000

  • その他(カード払いなど)

    44,000

月間貯蓄

  • 定期積立(生活防衛費、教育費、車の買い替え費など)

    40,000

ボーナス(年間)

  • パパ

    1,630,000

年単位の支出

  • 旅行・帰省など

    370,000

  • 固定資産税

    150,000

  • 保険料(車両)

    102,000

  • その他(臨時出費、ふるさと納税など)

    808,000

年単位の貯蓄

  • 普通貯蓄

    200,000

現在の総資産

  • 普通貯蓄

    1,769,000

  • NISA(長女名義)

    1,061,000

  • NISA(長男名義)

    1,061,000

advice 1 老後資金は優先順位低め。まずは教育費の準備を

65歳まで働くとすると長男の大学卒業後にまだ11年あるので、老後資金の優先順位は低め。教育費→繰り上げ返済資金→老後資金の順に準備しましょう。教育費は現状子ども名義のNISAで約100万円ずつ準備してあり、大学入学までに500万円準備するならあと400万円ずつ必要。長女分は月2万5000円、長男分は月2万円を親名義のNISAで積み立てると準備できます。

advice 2 家計に余裕ができたら、繰り上げ返済資金に着手

住宅ローンは低めの金利で借りていて完済は67歳なので、今は繰り上げ返済の必要はなし。ただ、金利が0.7%以上になると繰り上げ返済のメリットが出てきます。給料が上がるなどで家計に余裕が出てきたら、いつでも資金を引き出せるNISAで貯め始めるといいでしょう。まずは65歳、可能なら60歳まで繰り上げられると、完済後に老後資金を貯めやすくなります。

advice 3 保険はパパの死亡保障+夫婦の医療保障に絞って

確かに保険は見直す余地がありそう。終身保険が中心ですが、保険には貯蓄性を求めずに必要な保障を備えることが第一です。パパの終身保険は死亡保障が十分かを確認し、内容によっては掛け捨ての収入保障保険を検討してみても。夫婦の医療保障はネット型の掛け捨ての保険に変え、その他の保険を解約すると、保険料は1万円以下に抑えられそうです。

result 焦らないで大丈夫。ボーナスは半分貯めて

生活防衛費の目安は生活費の半年分。NISAも含めればそれ以上の貯蓄がすでにできているので、焦らないで大丈夫です。今後は保険を見直し、教育費の積み立てを加速化しましょう。また、年単位の支出「その他80万円」も気になるところ。臨時出費などを見直し、ボーナスの半分は貯蓄して車の買い替え費などの将来の支出に備えましょう。

イラスト/二階堂ちはる

※この記事は、2025年4月発行の「ぎゅって 2025年5月号 首都圏版」に掲載した記事を再編集したものです

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ファイナンシャルプランナー 氏家祥美

FP事務所「ハートマネー」代表。ファイナンシャルプランナー、セカンドキャリアアドバイザー。子育て世代からリタイアメント層まで、家族のお金とキャリアの相談が得意。オンライン相談も実施中。

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