東京・遊び場探訪【#なかだの森であそぼう!@日野市(仲田の森蚕糸公園)】評価を気にせずのびのびと!子どものやりたい遊びを保障できる居場所

東京・遊び場探訪【#なかだの森であそぼう!@日野市(仲田の森蚕糸公園)】評価を気にせずのびのびと!子どものやりたい遊びを保障できる居場所

「プレーリーダー」という、遊びの環境を整えてくれるスタッフを配置した子どもたちの遊び場「プレーパーク」を知っていますか?東京都内でも多くの場所にあり、さまざまなコンセプトのもと、子どもたちの遊び体験に寄り添います。
今回は日野市にある「なかだの森であそぼう!」を紹介します。

子どもたちをしからずに自由に遊べる場所

今回紹介するのは、東京都日野市にある「仲田の森蚕糸公園」で毎週金曜と、第2・3土曜に開催されているプレーパーク「なかだの森であそぼう!」。赤ちゃんから大人までが思い思いに過ごせる居場所です。

「最近は子どもたちが外で、のびのび遊べる場所が少ないですよね。誰もいない公園であっても、キャッチボールすらできないことも。ほかの人に迷惑をかけないで…なんてわが子を叱ってばかりになりませんか?ここはそうしなくて良い場所を作りたい!という子育て中のお母さんたちの思いを行政に伝えるところからスタートしたんです」と話すのは、このプレーパークを運営している認定NPO法人「子どもへのまなざし」の代表・中川ひろみさん。

どうやったらできるか大人も子どもと一緒に考える

プレーパークが開催されているスペースは、仲田の森蚕糸公園内の名の通り、桑と蚕の研究施設に使われていた場所。プレーパークを始める前はフェンスに囲まれ、まるで廃墟のような場所だったそう。

プレーパークの目の前に広がる桑畑は現在、隣接する小学校の学習で使われているといいます。

「ここは、子どもたちがやってみたいと思うことを危ないからダメとか、うるさいからダメと制限するのではなくて、どうやったらできるかなと大人も一緒に考える場所、やってみたいがかなう場所です。子どもの遊びを保障できる場所ですね」

たき火で自由に料理もできる!

いざという時に救急対応ができるよう、プレーリーダーとボランティアの合計3人が常駐。園内には小川が流れており、夏は気ままに水遊びができます。また冬は焚き火でお湯を沸かして足湯を囲むこともあるのだそう。

「焚き火では子どもたちは自由に食材を持ってきて、好きなように料理もしていますね。最初は定番のマシュマロとかでしたが、最近はかぼちゃの天ぷらをしたこともありました。土曜日には自由に使える調理器具も出しますよ」と中川さんは笑います。

力量をちょっと超える遊びも見守る

「やっぱり子どもが楽しいと感じるのは、自分の力量をちょっと超えるものですよね。でも一人一人の力量を完全に把握するのは難しい。だからこそ私たちは遊具のロープの結び方は大丈夫かな、という安全管理をして大きなケガにならない環境を整えます。そして失敗することも大事ですから、小さなケガは経験として見守ります。親子でいらっしゃる親御さんにも『わが子をしっかり見ていてください』というのではなく、一緒に見守りましょうと伝えます」

最近は乳幼児から保育園に通う子どもが増え、金曜日の日中に来る乳幼児は減ったと話す中川さん。その代わりに、その時間帯はフリースクールに通う子どもたちの居場所になっているのだそう。そして、近くの幼稚園や小学校が終わると、そこから帰宅した子どもたちが集まってきて、混じり合って遊んでいるそうです。

中川さんは「子どもから参加費はいただかない活動ですので、行政から1/4程度の補助をいただいていますが、開催日を増やせば増やすほど赤字になるのが現状。一緒に見守ってくれるボランティアの方は随時募集中です!」と話してくれました。

評価を気にせず、本心からやりたいことを

また子どもたちの関わり方として、「自分の価値観を押し付けすぎないように気をつけている」と話すのはプレーリーダーのひとちゃん。

「今はプレーリーダーになって2年目ですが、1年目の時に、お片付けをたくさん手伝ってくれるお子さんに『いい子だね』って言ってしまったんです。そうしたら『いい子も悪い子もないでしょ』って言われてハッとしました。自分の物差しに当てはめて話していたなと気付かされました」。

手伝ってもらえたら純粋に「ありがとう」というお礼を。仮にできないことを挑戦し続けてできた時でも、「すごい」とか「よくできたね!」という評価ではなく、「できて嬉しい」という気持ちをフラットに共有して喜ぶよう心がけているのだそう。

「子どもたちは私に褒められたくてとか、誰かに評価されたいからやっているのではなく、やりたいからやってるんですよね」とひとちゃん。プレーパーク「なかだの森であそぼう!」は、何をするにも評価がついてまわる時代に貴重な「評価を気にせず、本心からやりたいことを楽しめる場所」としても、子どもたちに選ばれているようです。

なかだの森であそぼう!

場所 東京都日野市日野本町6丁目1-74 仲田の森蚕糸公園
開催日 金曜、第2・3土曜
時間 10:00~17:00
料金 プレーパークは利用無料。なかだ鍋(金曜のみ):子ども無料、大人は野菜持参の場合は調味料代50円、野菜持参なしの場合は100円
問い合わせ 042-843-1282(NPO法人 子どもへのまなざし)

イベント情報
2025年12月6日(土)開催
「うちの子これで大丈夫?〜ひらひら落ち葉舞うお外の講演会」
メディアでも活躍する保育者・柴田愛子さんによる、子育てにまつわる講演会です。

時間 10:00~12:00
場所 仲田の森蚕糸公園(雨天の場合 市民の森ふれあいホール)
対象者 広く一般市民(特に乳幼児を子育てしている人)
参加費 無料
※午後からは、隣接する「市民の森ふれあいホール」で子どもの育ちに関わる仕事をしている大人に向けて学習会も開催(13:30~16:00、1人1000円)

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