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ニッチだから面白い!「小原歯車工業」で大迫力の工場見学。無料の親子ワークショップも!
お財布にやさしくて、ワクワクや学びも多い工場見学。工場見学マニアによる連載「子連れで楽しむ工場見学」では、親子で楽しめる魅力的な見学施設をお届けします!
主役になることは少なくても、私たちの生活に欠かすことのできない存在――それが歯車です。今回は、埼玉県川口市にある「小原歯車工業」で楽しめる、少しニッチな工場見学をご紹介します。2025年2月に予定されている特別イベントの予約もまもなくスタートしますよ!
意外と知らない歯車の世界
よく「歯車が狂う…」とか「歯車がかみ合わない」といった表現がありますが、そんな“歯車”の世界をのぞくことができるのが「小原歯車工業」の工場見学。最寄り駅のJR西川口駅からは、徒歩18分ほどの場所にあります。
1階のエントランスでは、創業者である小原富蔵さんの銅像が出迎えてくれます。昭和10年に創業した「小原歯車工業」の歴史や歯車アートなども展示されています。オリジナルキャラクターの手作りぬいぐるみとともに自由に回してOKの歯車も置いてあるので、ぜひ実際に触ってみてください。
工場見学は映像説明から始まります。歯車の種類や製造工程など、小さな子どもには少し難しいかもしれませんが、機械好きにはたまらない映像だと思います!
クレーンゲームやラジコン型ロボットを動かしてみよう!
続いて、実際に歯車を使った2つの体験コーナーへ。1つ目は、こちらのクレーンゲーム。上下左右、はなす、つかむボタンを使って、サイコロを転がしていきます。出た目の数だけ、好きなお菓子がいただけるのもうれしいですね。楽しくてついつい操作に夢中になってしまいますが、せっかくなので歯車の動きにも注目してみてください。
二つ目は、かわさきロボット競技大会で使用しているラジコン型ロボットの操作体験です。リモコンを使って、段ボールを持ち上げたり、押し出したり、こんなところにも歯車の技術が使われているんですね!特に男の子やロボット好きには大好評の体験だそうです。
大迫力の製造現場へ
ここからは実際に歯車を製造しているエリアへと入っていきます。現場のみなさんと同じ帽子をかぶって出発です!まずは、3階の倉庫から案内してもらいます。川口工場は、物流拠点としての機能も有しており、全製品の在庫もここにそろっています。“歯車”と聞くと、なんとなくガッチリとした金属のイメージを持っていましたが、プラスチック製の細い歯車も見せていただいたりと、新たな発見の連続でした。
つづいて、多くの機械が並ぶ2階へと降りていきます。その時の製造状況によって、動いている機械は異なりますが、とにかくたくさんの種類の機械と製品があるので、機械マニアや歯車マニアにとっては、たまらない空間となっております。
ガラス越しではなく、目の前で大迫力の機械が動いています。説明してくださる方も歯車のプロなので、特別な臨場感のなか、歯車について深く知ることができます。
中でも一番人気の工程がこちら。まさに“歯車を作っています”といった工程が素人にもわかりやすく、少しずつ形が変わっていく様子にワクワクします。
また、油を使ってカットしていく様子もなかなかの迫力があります。最近の機械には油を使わないドライカットもあり、そのメリットや特徴なども教えてもらいました。
個人的に気になったのが、こちらの削りカス。こちらは、専門業者によって再び加工品へと生まれ変わるそうですが、ポタポタと落ちてくる様子は、なんだか健気でかわいらしい光景でした。
アイデア次第で無限に広がる可能性
ここまで約60分ほどで、製造工程見学は終了。最後に、歯車を使った作品や商品についても説明してもらいました。実社会のあんなものやこんなものにまで、歯車は使われていることがわかります。工作や自由研究のテーマとしても面白そうだなと感じました。
工場見学の参加に年齢制限は設けられていませんが、安全性や理解度を考えると小学生以上がおすすめ。わが家の場合、小学二年生の長女なら楽しめそう、年中の次女には少し早いかなといった印象でした。また、ベビーカー対応はしていませんのでご注意ください。
2025年2月11日(火)オープンファクトリーイベント開催
「小原歯車工業」では、一般の方の工場見学も随時受け入れています。基本は、事前予約が必要ですが、2025年2月11日(火)には、オープンファクトリーとして、どなたでも予約不要で工場見学が楽しめるようになります。
また、木工作家のつちやあゆみさんとのコラボイベント「木の歯車展示&ワークショップ」も同時開催されます。こちらは、事前予約制となっており、2024年12月16日(月)10時より、公式HPより、先着順となっていますので気になる方は、お忘れなく!