子どもひとりと向き合う旅!3人姉弟それぞれと旅したら最高だった話
子どもと向き合えていますか?
子どもが複数人いる親にとって、“一人ひとりときちんと向き合ってあげたい、でも物理的にムリ!”と、もどかしく思うことはありませんか? わが家は2歳差の3人きょうだい。歳が近いこともあり、小さいうちは手がかかり、あの子にもこの子にも中途半端なかかわりしかできていないような気がしていました。
以前、保育園卒園時に母子ふたり旅をしたことを「3人姉弟にじっくりと向き合えなかったから卒園時に母子二人旅をしてみた!」という記事にまとめました。振り返って読んでみると、小学校卒業旅行がひらめいた!なんて書いていますね。
今年、小学校6年生の末っ子とともに、夫と私にとっては3度目の父母子3人旅に行き、改めて、“ひとりの子と向き合う時間をもつことの大切さ”を実感できたので、みなさんと共有したいと思います。
母子二人っきりの卒園旅行
最期の母子2人だけの旅行は、今から6年前のこと。今でも出来事の一つひとつをとても鮮明に覚えています。
わが家は家族みんな旅行が大好きで、ゴールデンウイークや春夏冬の長期休みには必ずどこかへ出かけてきました。どの旅行も思い出深いのですが、やはり母子2人旅は特別な思い出となっています。
子どもたちは、「保育園時代のことなんてあまり記憶ない」なんて言っていますが、この旅行のことは時々きょうだいでも話題になっています。そして、それぞれが自分の旅について話すので、みんなが自分の旅+2回のきょうだいの旅を体験しているような感覚になっているようです。
同じところにほぼ同じ行程で行ったことが、より思い出に残る旅の要因でもあるのかもしれません。
父母子3人旅×3回、ビワイチ(琵琶湖1周自転車旅)
小学校の卒業旅行、また母子2人旅にしようかと思ったのですが、中学生になったら、娘はお父さんと旅行なんて行くかなぁと考え、今回はせっかくなので、父母子3人旅を企画しました。となると、ほかの2人の留守番問題が出てくるので、やはり1泊2日が限界。今回は全面的に祖母(私の母)にお願いして、旅行計画を立てました。
保育園卒園旅行では、「親子で一緒に4kmマラソンを走る」ということも目的のひとつでした。今回も「何か達成感があることを」と考え、京都住まいの私たちにとって、身近でありながらなかなかできない“ビワイチ”にチャレンジすることにしました。ビワイチとは、琵琶湖一周自転車の旅のこと。1泊2日でちょうど1周できるくらいの行程です。
子どもひとりと向き合う旅おすすめ点
“子どもひとりとだけ”と向き合う旅のおすすめしたい点はたくさんありますが、簡単にまとめると、
■いつでも手をつなげる!
これ、3人以上きょうだいをもつ親としては、切実な悩みだったりしませんか? 些細なことのようですが、いつでも取り合いっこせずに、ママやパパと手をつなげるってすごいこと。寝る時も、ママの隣を取り合うこともありませんね。ひとりじめできる喜びを噛みしめられます。
■自由に話せる!
わが家の子どもたちは、よくしゃべります。誰かが話しだしてるのに、横から入ってきて、話題が中断。結局誰も満足に話せない、なんてしょっちゅうです。思い存分自分の話を聞いてもらえるというのが、子どもにとってはうれしいことのようです。
■ケンカがない!
これはもう親の立場からしたら、天国です。怒る要素が9割減少という感じです。
■達成感が得られることによる子の成長
「旅先をどこにするか」「旅先で何をするか」にもよるとは思いますが、わが家の場合、保育園時にはマラソン、小学校時は琵琶湖1周という、結構ハードな目標がありました。その目標に向かって“親子で一緒にがんばり、ゴールを迎えられた”という達成感・充実感を感じることができたこと。それは、大きな経験として子どもの中に残り、成長に直結するものになったと感じています。
■それぞれの旅がきょうだい共有の思い出になる
これは私の想定外のことでした。みんなバラバラに旅行しているのですが、終わってみると、同じ行程をできるだけ同じように旅行しています。上の写真のように、同じ場所で撮った写真を見比べたり、自分の時はこうだった、と話しているうちに、別々に行ったのに、なんだか一緒に行ったような気になってくるんです。“バラバラなのに一緒”“別々なのに繋がっている”。きょうだいの絆も家族の絆もより強まったような気がします。家族の共通の思い出になりました。
■留守番父子の絆づくりにも
保育園卒園旅行は、母子旅でした。そちらの方にばかり目がいきますが、自宅には、父子留守番組がいるわけです。いつもママ、ママの子どもたちですが、パパとぺったりの2日間も貴重な時間だったようです。そして、パパの方も、2人の子どもたちと過ごした2日間は、緊張しつつも、よい経験になったみたいですね。
■私自身の罪悪感が払しょく
私自身が常々感じていた「子どもと向き合えてないな」といううしろめたさや罪悪感のようなものが、この旅をしたことで少しは軽減された気がします。ほんの少しのことですし、自己満足かもしれませんが、日々悩みながら母をしている私にとっては、その「少し」が日々の子育てに向き合うための栄養のようなものになった気がします。
もちろん準備は念入りに!
ひとりの子どもとだけ旅をするということは、ほかの子どもたちを留守番させることになるので、準備は早めにばっちりしておかないといけません。まず考えたのは以下のことです。
■残った子どもたちを誰に預けるか
留守番する子どもたちをどうするか問題です。わが家の場合は、保育園卒園旅行は母子旅だったので、夫がシフト調整し、1泊2日子ども2人と留守番をしてもらいました。小学校の卒業旅行は、父母ともに出かけるということで、祖母に協力を要請しました。子どもたちが安心して過ごせる大人がサポートできることが絶対条件ですね。
■留守番する子のケア
旅行に行く子どもはいいのですが、残る子どもはやはり寂しいですよね。わが家の場合は、かなり前から言い聞かせていきました。「今回はお姉ちゃんと出かけるけれど、〇〇組さんになったらママとふたりっきりで行こうね」と、「今後、あなたも行けるんだよ、楽しみだね!」という部分を強調して、盛り上げ、心づもりをさせていきました。
■“旅程の変更もあり”の柔軟さを
これは、子連れ旅にはつきものですが、急な体調不良というのは、いつなんどき起こるかわかりません。臨機応変に旅程変更、日程変更もできるような心構えも必要です。今年のビワイチ、2年前のビワイチは、コロナ禍ということもあり、いつ中止になるか、とヒヤヒヤしながら準備をしていました。結果的にコロナではなく、台風でキャンセル・延期ということがありましたが、無事最終学年のうちに行くことができました。
準備は大変!でもそこで得られたものは親子ともども一生モノ
ほかのきょうだいを残してひとりだけを連れて旅行する、というのは、結構ハードルが高いイベントだと思います。わが家にとってももちろんそうでした。でも、その高いハードルを乗り越えた今は、心から「行ってよかった!」と思わせてくれるくらい、大きな収穫のある旅でした。
家族の大切な思い出として、親子それぞれの成長の機会として、ぜひ“子どもひとりと”向き合う旅を企画してみることをおすすめします。きっと家族の絆をさらに強固にし、みんなの大きなはじける笑顔が見られますよ。