子どもを乗せてもいいの?バイクに乗るとき気を付けることは
レンタルバイクで感じる懐かしく心地いい「風」
我が家は夫婦そろってバイク乗りです。若い頃はお互いにバイクを持っていて、いろんなところに走りに行ったものです。
でも、女性ライダーの多くはママになったと同時に、バイクを卒業することが多いのではないでしょうか。
私もそうでした。
一番上の子の妊娠5カ月の時に、当時の愛車を手放しました。
現在我が家は、夫が通勤に使っているスクーター(125cc)のみです。
でも、最近はレンタルバイクのシステムが整ってきています。冬のあまり乗らない時期のお手入れのことなどを考えずに、好きな時にその時の気分にあわせてバイクをレンタルすることもできます。
私も最近はたまーに、レンタルバイクを利用して、あの懐かしい「風」を感じて楽しんでいます。
子どもをバイクに乗せてもいい?
ところで、ママライダーはバイクに子どもを乗せるのか?
「無理無理!危ないし」
そんな声が聞こえてきそうですが、3人姉弟の我が家、3人一緒に出掛ける時には使えませんが、保育園の送迎や、習い事の送迎など、一人だけ移動というような時には、結構小回りが利くので活用しています。
でも、ママ友に「大丈夫?危なくない?」と言われることもしばしば。
「二輪=危険」そんなイメージを持っている方も多いかもしれません。確かに、事故をした時のことを考えると危険は伴います。でも「バイク=危険」なわけではありません。
では、「安全に乗る」にはどうしたらいいか、考えてみましょう。
我が家では子どもをバイクに乗せる時のルールがあります。
・長袖長ズボン、グローブ着用
・サンダル禁止
・4歳の誕生日が過ぎるまでは乗せない
・タンデムベルト(子どもの落下防止用ベルト)着用
うちの子どもは、ほんの5分の乗車時間でも、寝ます。「えー、もう寝たの?」と言いたくなるくらい、すぐ寝ます。私の実感として、小さいうちはタンデムベルトは絶対的な必需品だと思っています。
この他に、ヘルメット着用だとか、運転者の後ろに乗せる(スクーターの前部分には乗せない)など、道路交通法で定められているルールについては、言うまでもありません。
保育園の送迎などで、時々、50ccスクーターの運転者の足元付近に子どもを立たせて乗せているのを見かけることもありますが、それは法律違反です。50ccの二輪車は、子どもであっても二人乗りはできません。二人乗りをする場合は、二人乗車可能なバイクの後部シートに乗せなければなりません。
安全に乗るためにどうしたらいい?専門家からのアドバイス
とは言っても、我が家でのルールが本当に安全な二人乗りなのか少し心配になり、いつもお世話になっているバイク店の店長さんに、専門家からのアドバイスを聞いてみました。
まとめてみると…
・二人乗車可能なバイクの後ろには子ども(大人も)を乗せることが可能
・法律上は、何歳以上でないといけない、という規定はない
・装備だけはしっかりとして! 基本はライダーと同じ装備(ヘルメット、長袖、長ズボン、グローブは必需品)をすること
・タンデムベルトは、大人と同じ体格になるくらいまで、少なくとも小学3~4年生くらいまでは使用してほしい
・ヘルメットはできればフルフェイス(日本の規格にあったもの=自転車用等は不可)着用
ヘルメットや長袖などの装備については、夏は暑いからイヤ、ではなく、「必ずしなければならないこと」ということを子どもに理解させること、それが将来自分でバイクを乗るようになった時にも、きちんとした装備をした上で安全運転をするライダーに育つことにつながるんだそうです。
本格的な長距離を乗せる場合は、専用のジャケット(夏用の薄手のものでも、ひじ・肩にパットの入ったもの)や、皮手袋もあるといいそうです。皮手袋はモトクロス用のものは小さい子ども向けのサイズも豊富にあるみたいなので、バイク店に相談してみてください。軍手はすべるのでおすすめしないとのことでした。
タンデムベルトは、我が家はおんぶひものようなひもだけのタイプを使用していますが、イスのような囲いのついたしっかりしたものや、ベルトに持ち手がついているだけのものなど、いろいろなタイプが出ています。子どもの年齢に合わせてどんなものが必要か調べてみてください。
「二輪=危険」ではなく、「いかに安全に二輪に乗るか」を伝える
我が家の子どもたちも、将来、バイクに乗りたいと言うかもしれません。そこには、親としての心配ももちろんあります。
若い頃の自分を思い返しても、「カッコイイ」ためだけによくもあんな危険なことをしていたな、と思い返すこともしばしば、ですからね。
子どもに「バイクは危ないから乗っちゃダメ」と排除したところで、ヘルメットを乗せているだけ程度にかぶって乗ったり、50ccバイクで二人乗りをしたり。そんな子にしないためにも、「安全に乗るにはどうしたらいいか」「必要な安全対策をせずに乗るのは危険なこと、それこそカッコ悪いんだ」ということをきちんと伝えることが必要なのかなと思いました。
「二輪=危険」ではなく、「いかに危険要素を取り除いて楽しく風をきるか」、「バイクに乗るには安全に乗るべきルールがある」、ということを小さいうちからしっかり伝えていきたいと思います。
取材協力:ホンダドリーム京都東