危ない!夏の水遊びで保護者がしっかり意識しておくべきこと
夏休みはこの暑さもあって、水遊びの機会が増えそうです。楽しい時間を過ごすために、夏の遊びで起こりうる事故、保護者が知っておくべきことについて専門家のアドバイスをまとめました。
海や山での水遊びは特に注意を
家族で海水浴やキャンプ。楽しくて子どももついはしゃぎすぎてしまいます。気持ちが高ぶる前に、落ち着いて注意点を伝えておくことが大切です。
「子どもの安全ブログ」で長年子どもの安全について発信を続けているセキュリティ専門家の舟生さん(セコム株式会社)にお話を聞きました。
■泳ぐ前に確認すること
- ・必ず遊泳可能な場所かどうかを確認(新型コロナ感染防止のため閉鎖されている海水浴場もあります)
- ・海の状況は常に変化していることを頭において、風向きや波の高さを事前に確認するとともに遊泳中も常にチェック
- ・子どもには必ず浮き具やライフジャケットを着用させる
- ・「入っていいよ」と言われる(大人が見守る・一緒に入る準備ができる)までは絶対に水に入らないように約束する
そして、水に入ったらとにかく大人は目を離さないことが大前提です。浮き輪やフロートなどを使用していると気を抜きがちですが、気づいたら流されていたということも多いです。常に「今どこにいるのか」を確認しておく必要があります。事前に何が起こりうるか想定して備えることも大事です。
■水辺のキャンプやバーベキューも要注意
子どもが機嫌よく遊んでいるうちに、大人は川辺でバーベキューの準備に夢中になり、目を離してしまうこともありがちです。
「あそこで遊んでいるから」「声が聞こえるから」と安心していると、何か起きたときには手遅れということも考えられます。事前に、子どもだけでは絶対に水辺に近づかないように約束させることも大事です。
せっかく家族でキャンプに来たのなら、テントを張る、バーベキューの準備も親子で協力して作業をした上で、一緒に安全に水遊びを楽しみましょう。
昨年度の水難事故の状況をデータで見ると、子どもの死者・行方不明者の発生場所では、半数以上が河川で、その約半数が水遊び時となっています(警察庁生活安全局「令和3年における水難の概況」)。河川での水遊びには特に注意が必要です。
事故はおでかけ時だけではない!おうちプールでも危険が
海や川にでかけなくても、おうちのビニールプールで水遊びの機会も増えそうですね。
子どもたちを園でプールに入れる際の注意事項をもとに、わが家が長年お世話になった保育士さんにお話を聞きました。
■浅くても小さくてもプールでの注意事項をしっかり確認
保育園では、幼いうちからプールの入り方を体で覚えられるように、おむつがとれていないうちは小さなたらい、そしてビニールプール、みんなで入れる大きいプールへとステップアップしてくそうです。小さいプールに入る時から、踏み台のあるところ以外からは入らない、足から入る、ということを地道に指導していくとのこと。
やはり、はしゃぎすぎてしまう子もいるので、はしゃぎすぎたら少し早めに切り上げてプールから出て、休憩して落ち着いてからまた入るようにするそうです。
おうちでも同じことが言えそうです。浅いプールだからとバシャンといきなり入るのではなく、落ち着いて足から入る、はしゃぎすぎたら休憩を入れるということを心掛けたいですね。
幼い子どもはくるぶしほどの水位でも溺れると言われています。水を少な目にしているから大丈夫と思わず、浅くても、小さなプールでも、目を離さないことが大事です。
■熱中症にも注意!
水に入っていても、熱中症予防は忘れないようにしましょう。子どもは大人が促さない限り、いつまででも水遊びに夢中です。早めに休憩を取り、水分補給もこまめにとるよう注意が必要です。そして、常に子どもの顔色や表情を注意して確認しておきましょう。
万が一の時の対応を学ぶ機会も
わが家の子どもの通うスイミングスクールでは毎年6月にはペットボトルを利用した浮かぶ方法について体験します。
万が一に備え、こういう時にはこんな対応ができるということを事前に確認しておくことも、大事に至らずに済ませるためには大切です。
万全に準備を整え、安全に夏のレジャーを楽しんでくださいね!
■取材協力
・セコム株式会社IS研究所 舟生岳夫さん
■参考資料
・セコム「子どもの安全ブログ」
・警察庁生活安全局「令和3年における水難の概況」