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大阪市の“本気の子育て支援”をチェック!0~2歳児保育無償化&家事育児ヘルパー&最新アプリ計画

大阪市の“本気の子育て支援”をチェック!0~2歳児保育無償化&家事育児ヘルパー&最新アプリ計画

産後すぐの0~2歳児の育児は心身ともに大きな負担がかかるもの。とくに初めての子育てとなれば、不安や悩みは尽きませんよね。大阪市が、そんな0~2歳児の育児支援を充実させると聞いたあんふぁん編集部は、大阪市こども青少年局を訪れました。

大阪市では、0~2歳児の育児支援は最優先で取り組む重要施策と位置付け、経済的な負担軽減策として、保育料無償化や電子クーポンの配付などを計画しています。さらに、2025年4月からは「子育て応援ヘルパー」サービスがスタートし、子育てサポートアプリの開発も進行中とのこと。現在の取り組み状況について、大阪市こども青少年局企画部・子育て支援部の担当者に聞きました。

0~2歳児の保育無償化、2026年度中の実現に向けて整備中

――0~2歳児の育児サポートを充実させることになったきっかけは?

大阪市では、「全ての子育て世帯に等しく支援を届ける」という方針のもと、さまざまな取り組みを行ってきました。例えば、18歳までの「こども医療費助成」や小・中学校の「給食費無償化」。全ての小学生が無料で利用できる「児童いきいき放課後事業」は、2025年度からは午後7時までの延長(有料)が可能になりました。また、「習い事・塾代助成」では、小学校5年生から中学校3年生までを対象に、月1万円の助成を行っています。

こうした支援と、国と府の支援も合わせて見ていくと、特に0~2歳児の支援がまだ手薄であることが分かったのです。0~2歳児は、他の年代に比べても保護者の負担が大きく、大阪市では5割を超える方が在宅育児をしています。在宅での子育ては、育児疲れやストレスを抱えていることが多いこともあり、この世代の育児サポートを充実させるために「0~2歳児の保育無償化」の計画を打ち出しました。

――保育の無償化はいつから? 準備状況を教えてください。

現在、2026年度中の保育無償化を目指して取り組みを進めています。実はすでに2024年度からは多子軽減の所得制限を撤廃し、第二子の保育料は無償化しました。その結果、保育所の利用希望者が増加したことから、保育所の整備も並行して進めています。

ただ、子育てのスタイルは千差万別。保育所を利用する家庭だけでなく、在宅育児を選ぶ家庭も多くあります。そこで、0~2歳児の在宅育児をしている家庭向けへの経済的な負担軽減策として、子育て支援サービスなどに使える「電子クーポン」の配付を検討しています。

※0~2歳児の保育料無償化、電子クーポンの配付については、2026年度予算編成過程で検討予定

0~2歳児がいる全ての家庭で利用OK! 家事・育児支援の訪問サービス「子育て応援ヘルパー」

――「子育て応援ヘルパー」はどういったサービスですか?

子育て世代の精神的・身体的な負担軽減策の事業の一つです。従来からの「一時預かり事業」「子どものショートステイ事業」「産後ケア事業」「病児・病後児保育事業」などの受け皿を拡大するほか、新事業として2025年4月から「子育て応援ヘルパー」をスタート。0~2歳児の子育てをする全ての家庭が利用できる、家事・育児支援の訪問サービスです。

実は、以前も家事育児の訪問事業は行っていたのですが、産後4カ月までの家庭に限定され、保護者の体調不良や精神不調時といった利用条件がありました。今回の「子育て応援ヘルパー」は、利用条件は設けずにすべての家庭で利用できます。サポートメニューは、保護者と対象児童が在宅のもとでの食事の準備や片付け、衣類の洗濯、掃除などの「家事応援メニュー」と、授乳・離乳食の介助、おむつ交換、きょうだいの保育所送迎などの「育児応援メニュー」を用意。利用料金は1時間あたり1500円で、1回2時間からの利用が可能です。市民税非課税世帯と生活保護世帯には利用料の減免制度もあります。民間の同じようなサービスと比べて、低価格ですので、ぜひ活用していただきたいです。Webから簡単に日時予約や事業者の選択ができるようになっています。

「子育て応援ヘルパー」のWebサイト

■「子育て応援ヘルパー」Webサイトはこちらから

知って、活用できる!「大阪市子育てサポートアプリ」2026年度スタート

――「大阪市子育てサポートアプリ」を開発中と聞きました。

「大阪市子育てサポートアプリ」には、子育て支援サービスや施設の情報などが簡単に探せる「検索機能」、オンライン申請や施設の予約がスマートにできる「予約・申請機能」、月齢に応じたイベントなどの情報を知らせる「プッシュ通知」、検診や予防接種の管理をしやすくする「母子健康手帳機能」などを搭載予定です。さらに、0~2歳児の在宅育児をしている家庭向けの「電子クーポン」配付も、このアプリを活用していきたいと計画中。アプリ自体のリリースは2026年春ごろ、「電子クーポン」の配付を含めた本格運用は2026年秋ごろを目指しています。

各種の子育て支援制度を充実させるとともに、子育て世帯が「自分たちがどんな支援を受けられるか」を知り、必要な時に気軽にサービスを活用できる、そういった環境を整えていければ…。より快適に楽しく子育てできる市を目指して、引き続き取り組んでいきたいと思います。

まとめ

0~2歳児の保育無償化に向けた取り組みはもちろん、未就学児期の保護者の気持ちに寄り添った多方面からの環境作りが進んでいるのが印象的でした。特に子育てアプリには、育児中の「あったらいいな」がたくさん詰まっていそう。リリースが待ち遠しいですね。

大阪市子育てサポートアプリについて


企画・編集/&あんふぁん編集部

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