「夜8時には寝かせなきゃ…」から自由に!“うちの子”らしい睡眠との向き合い方のアドバイス

「夜8時には寝かせなきゃ…」から自由に!“うちの子”らしい睡眠との向き合い方のアドバイス

助産師として多くの親子と関わりながら、プライベートでは12人の子どもを出産したHISAKOさんが『がんばらんでええ!』『テキトーでええ!』を合言葉に、キレイゴト抜きの方法論でみなさんの心を軽くするコラムをお届けします。

本当に他の子は夜8時に寝ている!?

 「子どもは夜8時に寝かせるべき」「早寝早起きこそが正しい」「睡眠ほど大切なものはない」という、呪縛のような説があります。これらの説を聞いてあなたはどんな気持ちになりますか?

「それはそうだと思うけど、うちの子、全然寝てくれない…大丈夫かな」「寝かしつけもできない私はママとして失格だと思う」って不安になってしまった人がたくさんいるのではないでしょうか。

でも、本当にみんながみんな、夜8時には寝ているのでしょうか? 私は声を大にして言いたいです!「そんなわけないや〜ん!」と(笑)。 よくよく聞いてみると、「大きな声では言えないけど、うちは夜11時まで起きてる」「保育園で昼寝すると夜寝てくれない」なんて本音がポロリとこぼれることもしばしばで、案外みんな同じ悩みを抱えていたりするんです。

睡眠サイクルにも個性がある

そもそも、子どもに早く寝てほしい理由はなんでしょう?もちろん、「子どもの健康のため」が一番の理由なのはたぶんみんな同じではないでしょうか。

そして、この際だから白状しちゃうと、ママ都合の理由もちょっと(いやかなり?)ありますよね。だって、早く寝てくれたら、自分の時間ができる!Netflixでドラマが見られる!あったかいお茶をゆっくり飲める!いや〜わかる!ほんまそれですよ!

でも、大人にも「夜型」「朝型」という睡眠サイクルの個性があるように、生まれつき短い睡眠時間で足りる体質を持った子たちがいるんです。さらに、子どもはまだまだ未完成な部分が多いので、その個性がより色濃く出ちゃうこともあるのかもしれません。

もちろん、年齢によって推奨される睡眠時間(1~3歳で11~12時間、3~6歳で10~11時間など)はありますが、これはあくまで目安であり、全ての子どもに当てはまるわけではありません。

焦る気持ちはよくわかりますが、そのような体質の個別性を無視して「他の子はこうだから」っていう基準に合わせようとすると、無駄にママが疲れちゃうだけだと思うんですよね。

大切なのは「うちの子が元気かどうか」

夜8時に寝ていようがいまいが、子育てのいかなる悩みも、大切なのは、「うちの子が元気かどうか」。これに尽きます!日中機嫌よく過ごして、ごはんをモリモリ食べて、元気いっぱいに遊んで、泣いたり笑ったり怒ったり。

たとえ夜寝る時間が遅くても、ママから見て「そのパワーはどこから?」と呆れるぐらい元気に育っているように見えるなら、それがその子の「ベストなリズム」であり、「うちの子ルール」だと考えていいのです。みんなとちょっと違っても、子どもが元気ならおおらかに(諦めモードで)見守ってあげてくださいね!

ちなみに、夜8時のわが家はというと、4歳児はおめめギンギンでノリノリの謎の踊りを踊っていますよ。睡眠時間は平均8時間ぐらいなので、一般論だと睡眠不足に該当するのかもしれませんが、彼女は本当にパワフル元気で愉快なナイトエンターティナーです。つまり、それは彼女の素晴らしい個性なんですよね。

疲れたら無理せずに「マイルール」で!

どうせ寝ないと分かっている寝かしつけほど辛いものはないので、私は寝かしつけは諦めて添い寝しながら、子どもより先に寝落ちしちゃいます。夜は「遊んでー!」と要求されてもフル無視をキメこみます。意地でも相手をしません。

何が正解っていうものはないので、ママは疲れたら無理せずに、たまにはパパにバトンタッチしたり「マイルール」でぼちぼちいきましょう!今日もお疲れ様でした!

無理せず「マイルール」でいきましょう!

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子育て支援

助産師 HISAKO

1974年生まれ。看護師・助産師資格取得後、総合病院、産婦人科クリニック勤務を経て2006年大阪市阿倍野に「助産院ばぶばぶ」開設。同院での母乳育児支援・育児相談を中心に、大阪市育児支援訪問・妊婦教室を15年にわたり担当。政府や自治体依頼による講演活動や、日本全国の幼小中高校、大学、各発達段階に合わせた教育現場における出張授業「いのちの授業(性教育授業)」を展開。プライベートでは1998年から2020年の間に12児を出産。2020年沖縄県うるま市に移住、助産院移転。YouTube登録者数約60万人『【12人産んだ】助産師HISAKOの子育てチャンネル』を配信中。

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