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幼稚園の年間行事はなにがある?保育園との違い

幼稚園の年間行事はなにがある?保育園との違い

子どもが幼稚園に入園したら「年間行事はどんなものがあるの?」と気になりますよね。幼稚園では子ども達が楽しみにしているイベントがたくさんあります。しかし、はじめてのときは行事の多さに驚いてしまうかもしれません。
本記事では幼稚園の年間行事の詳しい解説と、体験を通して子ども達が学ぶことなどをお伝えします。また、行事に参加する際は何を着て行けばよいのか、保護者の服装やマナーについても分かりやすく説明していますので、ぜひ参考にしてください。

幼稚園の年間行事とイベントカレンダー

幼稚園の行事の中には保護者の参加が必要なものがあります。なるべく仕事や予定を調整して参加したいですね。
ここからは一般的な幼稚園の年間行事の一例を紹介します。なお、園によって開催時期や内容は若干異なります。園のホームページでは年間行事の紹介をしているので事前に確認するといいでしょう。

⚫︎春の行事

新生活がスタートして、子ども、保護者どちらも不安と緊張が入り交じる時期です。4月は新しい環境に慣れることが大事なので大きな行事はありません。5月の連休明けに実施される親子遠足は親同士がコミュニケーションを取り合う場にもなるため、ぜひ参加したい行事のひとつです。6月のプール開きは水遊びを楽しむだけでなく、着替えやルールを守るといった学びの要素もあります。

⚫︎夏の行事

夏を迎える頃には子ども達も園生活に慣れ、行事を積極的に楽しむようになります。中でも七夕や夏祭りは先生も力を入れるビッグイベント。
年長を対象としたお泊り保育やサマースクールは、子ども達と先生が作り上げる冒険の1日。かけがえのない夏の思い出として心に残る行事です。

⚫︎秋の行事

2学期最大の行事が運動会です。かけっこ、ダンスなど子どもが行う競技のほかに、親子で行う競技も用意されています。
秋は過ごしやすく活動に適した気候です。遠足や芸術祭など季節を楽しむ行事が盛りだくさんですが、夏の疲れが出やすい時期でもあるため、保護者は子どもの健康管理に注意が必要です。

⚫︎冬の行事

冬はおゆうぎ会や発表会など、1年の集大成といえる行事があります。ほかにも季節行事が多く、登園日が少ないわりにイベント事が続きます。

3月の卒園式では在園児が年長に感謝の気持を持つと同時に、自分たちが進級することの喜びを体験する貴重な行事です。
年長の保護者は冬休み頃から卒園アルバムの制作や謝恩会の手伝いなどがスタートする場合もあります。

⚫︎楽しい行事はほかにも!

子ども達が一番楽しみにしているのが「お誕生日会」! かっこいい衣装を着てインタビューを受けたり、先生やお友達からお祝いをしてもらったり、子どもにとって特別な1日となります。園によりますが、誕生日会では対象となる保護者の参加が必要な場合もあります。愛するわが子の成長をかみしめることができる行事なのでぜひ参加したいものです。

ほかにも避難訓練、交通安全教室などがいずれかのタイミングで入ります。また、スケート教室や相撲体験、お祭りの神輿(みこし)参加など、地域の風土や特色を活かした行事も取り入れられています。

行事の目的

幼稚園の行事は園のカリキュラムを基本に、テーマや目的が設定されています。楽しいだけでなく、子ども達の成長につながるよう細かい配慮や工夫がほどこされています。

行事には大きく分けると次の4つの目的があります。
・季節の変化を感じてもらう
・伝統文化に触れる
・感性や情緒をはぐくむ
・親子のふれ合い

⚫︎子どもたちに季節の変化を感じてもらう

核家族化やマンション暮らしなど子育て状況の変化から、かつては一般的だった季節行事が少しずつ姿を消してきています。しかし、子どもにとって四季の移り変わりは自ら体験することで身に付くものです。そのため幼稚園では季節ならではの行事を大事にしています。
・卒入園や進級行事では、成長の喜びと保護者へ感謝の気持を持つ
・園庭で元気に泳ぐこいのぼりを見たり、歌を歌ったり、端午の節句について学ぶ
・プール、芋ほり、餅つきなどその季節ならではの空気や感覚、香りなどを体験し、四季の変化を知る

これらは行事に込められた目的の一例です。このように幼稚園では季節ごとに適した学びやねらいを考えて行事内容を組んでいるのです。

⚫︎伝統的な文化に触れる

行事を通して日本の伝統文化や地域の風習などを体験し、伝承する目的があります。盆踊り、どんど焼き、餅つきなどふだんの暮らしでは触れる機会が少ない行事も、幼稚園で体験することで記憶に残ります。子ども達がこれから海外の人と関わる際、日本文化を紹介するシーンが出てきます。そんな時「そういえば幼稚園でやったことがある」と思い出すことでコミュニケーションの幅が広がり、会話に花が咲くことでしょう。

宗教系の幼稚園では「花まつり」や「イースター」などの行事があります。普段の暮らしではなかなか体験できないものなので、子どもにとって貴重な経験となるはずです。

⚫︎豊かな感性や情緒をはぐくむ

さまざまな自然、文化体験をすることで感性や情緒を豊かにはぐくむ目的があります。行事を通して自分が感じたことを、言葉や制作物、音楽や体操などで表現して仲間と共有する喜びに発展させます。

行事の中には自分だけでなく、お友達や先生と協力しながら行うものがあります。運動会やおゆうぎ会などは周囲と力を合わせて達成させる喜びを、誕生日会では自分が祝福されることの幸福感と、お友達を祝うことで他者への思いやりをはぐくみます。卒入園、進級の行事では出会いと別れを通して上の子への尊敬、下の子への愛情を体感から学びます。

⚫︎親子のふれあい

参観やリクリエーションなど保護者が参加する行事の目的は、子どもたちの園の様子や成長した姿を保護者に見てもらうことです。一緒に体操をしたり、制作を行うことで絆が深まったり、家では見られないわが子の新たな一面を発見することができます。

また、モンテッソーリやシュタイナー教育などを取り入れている園では、行事内容も教育の特色を活かしたアプローチが行われています。例えば遠足を先生が決めるのではなく、『自主遠足』として園児が自ら計画を考えたりすることも。また、スケールの大きい音楽祭や造形展など、芸術面に特化している点も特徴です。

このように幼稚園によって行事内容と求められる目的が変わってくるので、園選びをする際には「わが子にどのような体験をさせ、何を感じてほしいか?」などざっくりとしたイメージを持っておくと、入園後の生活がより楽しくなります。

TPOに注意!行事でのママ・パパファッション

幼稚園の行事に参加する際、服装について悩む保護者が多いようです。「何を着ていけばいいの?」「自分だけ浮いていたらどうしよう」と心配になりますよね。ここからは園行事に適した保護者の服装マナーと、行事の内容ごとにおすすめのアイテムを解説します。

⚫︎園行事のママ・パパファッションの基本

どんな行事でも必ず意識したいのが清潔感・悪目立ちしないことです。具体的にはカジュアル過ぎず、保護者としての自覚を感じさせるような、キレイめの服装がベストです。

コツは通年着回しがきく服を選ぶこと。スタイリングの幅が広がるだけでなく、統一感のある印象に仕上がります。代表的なアイテムを挙げると、トップスならブラウス、カットソー、ジャケットは幅広く使える万能アイテムです。レーヨンやナイロン素材なら見た目もきちんと感があり、シワになりにくいので重宝します。
ボトムスはパンツ、スカートどちらも動きやすいデザインがおすすめ。黒、ベージュ、ネイビーなどベーシックな色を持っているとメリハリのあるスタイリングが完成します。

また、足もとについて悩む人も多いようです。ママは荷物が多かったり、下の子を連れて参加する機会も多いのでパンプスだと足もとが痛くなってしまうことも。その場合はスニーカーでもOK。無地やレザー素材なら、動きやすさ・きちんと感のどちらもクリアできます。

なお、行事に参加する際の服装のポイントは以下の3つです。
1、露出は控える
2、ブランド感が強いものはNG
3、TPOに合ったアイテムチョイスを

【1、露出は控える】
保護者であることを意識して肌の露出を控えめに。ノースリーブ、膝上のボトムス、背中がざっくりと開いていたり、極端に着丈が短いアイテムはやめましょう。パパもタンクトップなどは控えましょう。

【2、ブランド感が強いものはNG】
ブランドアイテムは高級感があるものの、初対面だと金銭感覚の違いや高飛車な印象を与えてしまうことも。大きなブランドロゴが入っているものは避け、ワンポイントやさりげないデザインのアイテムにしましょう。

【3、TPOに合ったアイテムチョイスを】
たとえ流行のアイテムを取り入れたコーディネートでも、その服装がふさわしくないシーンでは悪目立ちしてしまいます。保護者や先生たちの間でも噂になり、結果的に子どもに影響がおよぶ可能性もあります。マナーをふまえた服装で行事に参加することは、おしゃれでかっこいいママ・パパとして周囲からも受け入れられる大事な要素なのです。

これら3つの注意点をおさえたら、次はシーンに合ったアイテム選びを心がけましょう。行事の内容に合わせてファッションを変えることも大切なマナーです。次の項目で詳しく解説します。

⚫︎入園・卒園式の服装マナー

正式な式典の場です。保護者はフォーマルスタイルでの参加がマナー。エレガントなデザインのセットアップや着物などが適しています。パパもスーツでの参加が望ましいでしょう。
ただし、主役はあくまで子どもです。保護者は目立ち過ぎないよう、シンプルなデザインや落ち着いた色を心がけて。

⚫︎保護者会・参観日の服装マナー

清潔感のあるキレイめな服装がマストです。トップスはとろみ感のある生地のブラウスや、ハリのある素材のカットソーがおすすめ。ベージュや淡いピンクなど明るい色を選べば華やかな印象になります。
参観日では子どもの横に膝をついて作業を行うことも多いため、きれいめのパンツを1本用意しておくと重宝しますよ。スカートやワンピースの場合は着丈に要注意。座った時に膝が出ないよう長めのデザインを選びましょう。

保護者会、参観日は幼稚園によってカラーがあります。中にはカジュアルな服装で参加する方が多い園もあります。子どもが通う園の雰囲気を参考に、先輩ママや先生たちに聞いてみるのもおすすめです。

⚫︎運動会・遠足の服装マナー

子どもと一緒に動き回れるようカジュアルな服装で参加します。ストレッチ素材のカットソーやパンツなど動きやすいアイテムを選びましょう。足もとはスニーカーが適しています。サンダルやヒール靴は動きにくく転倒の危険があるのでNG。トレンドのスポーツサンダルもつま先が出ているためケガをする可能性があります。

また、外のイベントは天気との兼ね合いもあります。「遠足が寒かった」「運動会が暑くて汗だくだった」といった先輩ママもいます。そういった点から、屋外行事なら帽子は必須です。通気性のある素材や撥水加工がされているアイテムなら、急な雨や気候の変化にも対応ができます。

まとめになりますが、服装についての共通ポイントは大人としてのマナーやモラル、清潔感を心がけることです。幼稚園の行事ではたくさんの人と会うので、身だしなみを整えることが相手へのマナーにもなることを意識しましょう。

幼稚園と保育園。年間行事の違いは?

共働き世帯の場合、子どもの預け先として保育園を利用する家庭が多いです。もちろん保育園でも年間行事はありますが、幼稚園と比べると行事の開催時間やスケジュールなどが大きく異なります。ここからは幼稚園と保育園の行事に関する違いを見ていきましょう。

⚫︎幼稚園は年間行事が多く親の参加が多い。その分メリットも大

幼稚園はカリキュラムに沿って細かく年間行事が設定されています。平日開催の行事が多いのも特徴です。園によって若干の違いはありますが、平均すると月に1回は行事のため園へ足を運ぶことになります。
「全ての行事に参加するのは難しい」という方は、園探しや見学の段階で行事の頻度保護者の参加率などを聞くと具体的に教えてもらえます。

また、幼稚園によっては保護者が行事の準備段階から参加する場合もあります。夏祭りやバザーの手伝いが代表的です。打ち合わせなどで園に行くことが増えるため負担感はいなめません。しかしメリットもあります。素の子ども達の様子を見るチャンスがあるだけでなく、先生や他の保護者とコミュニケーションを取ることで新しい発見や情報を得ることができます。

⚫︎幼稚園では夏休み、冬休み、春休みがある

幼稚園と保育園の大きな違いといえば長期休みの有無です。保育園は基本的に働く保護者の状況に合わせているため夏休み、冬休み、春休みはありません。一方の幼稚園は「学校」としての教育機関なので長期休みがあります。

幼稚園では、夏休み中に開催される行事もあります。年長を対象としたサマースクールやお泊り会です。卒園前の思い出づくりとなるため基本的には全員参加となります。

⚫︎保育園では保護者会や懇談会が夜に設定されることも

保育園の場合、働くママパパに考慮して保護者会や懇談会などを、土日の午前中や平日の夜に設定しています。保護者の参加が必要となる保育参観、運動会、夏祭りなどは土日の日中に行われます。
幼稚園でもたくさんの保護者に参加してほしいので、運動会や発表会などは週末に開催されることがほとんどです。参観も平日の午前中に短時間で完了するよう、さまざまな配慮がされています。
子どもは大好きな保護者が園に来て、自分の様子を見てくれることを心から楽しみにしています。無理のない範囲で参加できるといいですね。

保護者参加型の行事は事前に日程の確認を

幼稚園の行事について、内容や目的、服装マナーなどを解説しました。幼稚園、保育園の行事の違いなどを事前に知っておくことで、入園後に「行事が多くて参加が叶わない」「思っていたものと違った」となるのを回避できます。そのためにも、園のホームページから年間行事を事前にチェックして流れを知っておくといいですね。

園行事の中には地域住民に開放されているものもあり、地元の人たちと触れ合うことで自分も地域の一員である自覚が芽生えることでしょう。子ども達にとって園行事は幼児期の大切なことを学ぶチャンスです。保護者もなるべく参加して、温かく成長を見守ることができるといいですね。

※幼稚園の行事内容と保護者の参加の有無については園によって異なります。各園のホームページから年間行事をご確認ください。

■参考資料

文部科学省 幼稚園教育要領解説

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